大幅進化したFirefoxの機能拡張7選

文●柳谷智宣 編集●ASCII編集部

2019年03月23日 12時00分

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Chromeに移行してしまった人にも教えたい
Firefoxの7つの機能拡張

 FirefoxはMozillaが開発しているフリーのブラウザーだ。高機能・高性能なうえ、拡張機能も多数公開されており、ネットのヘビーユーザーに人気だった。その後、Google Chromeの躍進によりシェアを減らしてしまい、今では4.5%程度になっている。しかし、2017年にフルリニューアルし、最新のFirefoxはちょっとすごいことになっている。今回は、そんなFirefoxと最新版で利用できるオススメ拡張機能を紹介しよう。

最新のFirefox、なかなか凄い

Firefoxは2017にリブートして
性能が劇的に向上していた

 2019年3月15日、マイクロソフトはWindows 10の次のバージョンアップで「Windows Defender Application Guard」機能を搭載することを発表した。企業ユーザーを対象としたセキュリティー機能の一つで、従来はEdgeブラウザーでアクセスするウェブサイトからシステムを守ることができる。次のバージョンで、Edge以外のブラウザーをサポートすることになったのだが、その対象がGoogle ChromeとFirefoxだったのだ。

 10年前はブラウザーシェアでは標準のInternet Explorerがトップで、次点がFirefoxだった。シェアは30%を超え、筆者も数え切れないくらいの記事を書いた。しかし、当時2~3%しかなかったChromeが大躍進。2011年に追い抜かれ、現在ではFirefoxのシェアは5%を切っている。

Chromeがシェアを伸ばし、Firefoxは低迷

 もう終わりかな、という雰囲気もあったのだが、2017年にFirefoxは生まれ変わった。75%のコードを書き直し、劇的に性能を向上させたのだ。スクリーンショット機能を搭載したり、後で読むサービスのPocketに対応するなど、従来であれば拡張機能が必要だったことが標準でできるようになっている。ウェブ上でユーザーをトラッキングできないようにするDNT機能も搭載しているのも心強い。

 しかし、安全性を高めるためにWebExtensions APIを採用したため、従来の拡張機能の中には利用できなくなるものも出た。とはいえ、それだけの理由があるのだから仕方がない。古い拡張機能を使える派生ブラウザーもあるのだが、開発が終わっている拡張機能を使い続けるのもリスクがあるので、最新版を利用した方がよいだろう。今回は、この最新版でも動作する拡張機能を紹介する。

Firefoxのウェブサイトからファイルをダウンロード。最新版は65.02(3月19日現在)
ウェブページ全体のスクリーンショットも標準で撮れる
メニューの「アドオン」を開き、「アドオンをもっと見る」をクリックする

Firefoxの注目機能拡張その1
副業している起業家や正体を隠匿しているゲーマーに便利な「コンテナ」

 まずは、Mozilla公式の拡張機能で、かつ超絶便利な「Containers」を紹介しよう。今は様々なウェブサービスを同時にいくつも利用するのが当たり前になってきた。さらに、サービスによっては複数のアカウントを使っていることもあるだろう。タブで表示するウェブページを切り替えるのは簡単だが、アカウントを変えるには再ログインが必要になる。この悩みを解決してくれるのが「Containers」。タブごとに異なるアカウントでログインした状態を維持してくれる拡張機能だ。

Firefox Multi-Account Containers
作者:Mozilla
価格:無料

Firefoxのアドオンストアサイトから検索する
「+Firefoxへ追加」をクリックする
確認ダイアログでアクセス権などを確認し、「追加」をクリックする

 「Containers」のアイコンをクリックすると、初期設定で「個人」「仕事」「銀行取引」「ショッピング」といった項目が用意されている。例えば「個人」をクリックすると新規タブが開くのだが、その下に青いラインが入っている。「仕事」をクリックすれば黄色いラインの入ったタブが開くのだが、同じ色のタブごとに設定がグループ化されるのだ。つまり、同じサービスのウェブサービスにログインしても、色が違うタブであれば勝手にログアウトされたりしないのだ。

 筆者のように、複数の仕事を掛け持ちしている場合、Gmailアカウントやビジネスチャット、クラウドストレージなどを使い分けるのにとても便利。情報の見逃しも減るので、副業ユーザーにはオススメ。同じように、プライベートと仕事で使い分けたいときにも使える。

 検索履歴を取得・再利用されたくないとか、匿名で書き込みたいなど、正体を隠匿したい場合にも役立つ。「個人」コンテナで普段使いのサービスにログインし、「隠匿」コンテナでは一切どこにもログインしないで利用するのだ。そうすれば、情報が漏洩しないので、匿名性が高まるというわけだ。

ツールバーに追加された「Containers」のアイコンをクリックし、「個人」をクリック
個人用のFacebookやGmailにログインしたところ。URLの右側にコンテナ名が表示されている。続いて、「仕事」をクリックする
仕事用の異なるGmailアカウントでログインし、シームレスに切り替えて利用できるようになった
「Containers」メニューの「+」をクリックすると、コンテナを追加できる

Firefoxの注目機能拡張その2
やりすぎ広告を除去してくれる「Adblock Plus」

 無料でウェブを利用するなら広告が表示されるのは当たり前。とは言え、コンテンツを見るのに邪魔なほど表示されるのはなんとかしたいところ。そんな時は、この拡張機能を利用すれば、自動的に広告を抑制してくれる。ポップアップが必要な場合は、ワンクリックで一時的に無効にできる。

Adblock Plus
作者:Adblock Plus
価格:無料

ポップアップ広告などをシャットアウトしてくれる
控えめな広告を許可したり、細かい設定が可能

Firefoxの注目機能拡張その3
ログインなしでGoogleのサービスを利用する「Searchonymous」

 GmailやYouTubeはログインしっぱなしでいいのだが、Google検索だけは勝手が異なる。ログインしていると、検索結果が左右されることがあり、人と話が食い違うことがある。また、検索キーワードを追跡されるのが気持ち悪いという人もいるだろう。この拡張機能を入れておけば、Google検索時のみ、ログインなしの状態で検索結果を表示してくれるのだ。

Searchonymous
作者:Merten Peetz
価格:無料

キーワードの扱いや表示順位を気にせずに検索できるようになる

Firefoxの注目機能拡張その4
自動的に次のページを表示してくれる「weAutoPagerize」

 アスキーの記事でもGoogle検索の結果でも、複数ページにまたがるコンテンツの場合、下まで読んだら「次へ」をクリックする。この拡張機能を入れれば、自動的に次のページを下に続けて表示してくれるようになる。読者はスクロールし続ければいいだけだ。

weAutoPagerize
作者:wantora
価格:無料

ページをくっつけてくれたところにはラインとページ数が挿入される

Firefoxの注目機能拡張その5
大量のウェブページを同時に開いて作業する人向けの「ツリー型タブ」

 ウェブページ内のリンクから新しいタブを開くことは多いが、通常は普通に別ページとして開くだけ。この関係をグループ化してツリー構造してくれるのが、この拡張機能。例えば、Aサイトから開いたページはすべて子ページとなり、▼をクリックしてまとめて畳んだり、まとめて閉じたりできる。

ツリー型タブ (Tree Style Tab)
作者:Piro (piro_or)
価格:無料

開いているページを構造化しつつまとめて管理できるのが便利

Firefoxの注目機能拡張その6
書きかけフォームの内容を自動バックアップしてくれる「Form History Control」

 ブログやSNS、CMSなど、ウェブページのフォームに文章を入力することがある。本来は、テキストエディタなどで入力してからコピー&ペーストすればいいのだが、面倒なのでそのまま入力してしまうこともしばしば。しかし、そんな時に限って、誤操作したりブラウザーがクラッシュしてしまうのは世の常だ。同じ文章を再入力することほど無駄な作業はない。

 そこで活躍してくれるのがこの拡張機能。フォームに入力したテキストを自動的にバックアップしてくれて、必要なときにコピー&ペーストできるのだ。バックアップするタイミングも設定可能。これを入れておけば、存分に直接入力できるようになるだろう。

Form History Control
作者:Stephan Mahieu
価格:無料

入力中の文章を消してしまったら、再入力が面倒
「Form History Control」のアイコンをクリックして、履歴から文章をコピーし、フォームに貼り付ければいい
設定から、バックアップする時間や文字数を指定できる

Firefoxの注目機能拡張その7
増え続けるパスワードを安全・便利に管理できる「1Password」

 ブラウザーに必須なのがパスワード管理機能だ。筆者がメインで利用しているのは「1Password」だが、アドオンストアにないのでメーカーサイトからダウンロードすることになる。その際、ユーザーの許可を求められることもあるので「許可する」をクリックする。

Firefox用1Password
作者:1Password
価格:無料(アプリ内課金あり)

外部サイトから拡張機能をインストールする際は許可が必要
複雑なパスワードも1クリックで入力できる

 以上が、しばらく見ない間に大進化していたFirefoxとその拡張機能の紹介となる。オワコンの雰囲気から一転、Chromeに肉薄する性能と安全な拡張機能をひっさげて大復活。昔Firefoxを触っていた、という人は是非、もう一度インストールしてみることをオススメする。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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