隠れた実力派&良コスパのコンパクトスマホ「Pixel 3」「iPhone 7」

文●島徹 編集●ASCII編集部

2019年04月10日 12時00分

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 今となっては貴重な存在となった、片手サイズコンパクトスマホをチェックしていく今回の特集。3回目はグーグルの「Pixel 3」と、やや古い端末ながら良コスパかつ快適に使えるをアップルの「iPhone 7」をチェックしていこう。

 今回紹介する2端末は、「iPhone 6」以降のサイズ感を意識した横幅68mm前後のスマホだ。「iPhone SE」を意識した「AQUOS R2 compact」「Xperia XZ2 Compact」より若干大きいものの、片手操作できるスマホを狙うユーザーは、このサイズのスマホも選択肢に入る。

グーグルが販売する隠れた実力派スマホ
Pixel 3」(64GB)

●メーカー:グーグル
●キャリア:ドコモ、ソフトバンク、SIMフリー
●価格:ドコモ:2万7216円(2年契約の実質価格)
ソフトバンク:8万7600円(一括、2年契約)、SIMフリー:9万5000円

 Pixel 3はAndroidを主導するグーグル自身が販売するスマートフォンだ。ドコモは64GBモデルのみ、ソフトバンクとSIMフリー版は128GBモデルも購入できる。

 性能面では、5.5型(19:9)のフルHD+(1080×2160ドット)解像度有機ELディスプレーに、ハイエンドCPUのSnapdragon 845を搭載。HDRムービー再生にも対応しており、ステレオスピーカーや指紋センサーも搭載する。さらに、モバイルSuicaを含むおサイフケータイや防水防塵に対応。サイズ/重量は145.6×68.2×7.9mm/148g。

 特徴は1220万画素カメラで、シングルカメラながらもグーグルの技術で高品質な夜景撮影や夜景機能に対応している。

 グーグルらしい機能として本体下部の両側面を握ると、すぐにGoogleアシスタントを呼び出せる。

 このほか、発売から3年間は最新のセキュリティやOSアップデートが配信される。また、グーグルが開発する最新サービスが先行して提供されることもある。

グーグル「Pixel 3」の主なスペック
メーカー グーグル
ディスプレー 5.5型有機EL(18:9)
画面解像度 1080×2160
サイズ 68.2×145.6
×7.9mm
重量 148g
CPU Snapdragon 845
2.5+1.6GHz
(オクタコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB/128GB
外部ストレージ
OS Android 9
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n/ac
(2.4/5GHz)
Bluetooth 5.0
対応バンド
LTE:バンド1/2/3/4/5/7/8/12/
13/17/18/19/20/21/25/26/
28/29/30/38/40/41/42/48
3G:バンド1/2/4/5/6/8/19
4バンドGSM
カメラ画素数 リア:約1220万画素(F値1.8)/イン:約800万画素×2(F値2.2/1.8)
防水/防塵 IP68
FeliCa
バッテリー容量 2915mAh
生体認証 ○(指紋)
USB Type-C(USB-PD充電対応)
カラバリ クリアリーホワイト、ジャストブラック、ノットピンク

【持ちやすさチェック】片手で持ちながら文字入力しやすい

 横幅は68.2mm、厚さ7.9mmで、持った感じはiPhoneの6sから8シリーズを彷彿とさせる。操作性も同様で、画面の端まで親指が届かないにせよ、通常の操作や文字入力は片手持ちで問題なくこなせる。

 

 本体は7.9mmとスリムなうえ、背面はガラスで覆われており質感は良好だ。カメラ周りは透明ガラスだが、手で持つ部分は摺りガラス風の表面加工が施されており、滑りにくくしっとりとした質感となっている。

【性能チェック】Snapdragon 845搭載ながら性能は抑えめ

 Android搭載のライバル機種と同様にハイエンドCPUのSnapdragon 845を搭載し、メモリーは4GB。ただし、実際の処理性能は若干抑えとなる。一般的なSnapdragon 845搭載スマホは最大2.8GHzで動かしているのに対し、Pixel 3は最大2.5GHzに抑えて動かしているからだ。

 実際にベンチマークスコアも、他社のSnapdragon 845搭載モデルと比べて1~3割ほど低い数値となっている。これでも十分高性能だが、コンパクト&最高性能を求めるユーザーにとってはやや物足りないかもしれない。

 なお、3DMarkを実行した直後の発熱だが、背面の指紋認証センサーが40度前後にまで上がったものの、全体的には熱がすぐに引いていった。

 

 Snapdragon 845をフルスペックで動かさないこともあり、発熱も少ないものと思われる。一般的な使い方で極端な熱さを感じることは少ないだろう。

【カメラ画質チェック】画質良好だがやや鮮やかすぎる印象も

 メインカメラは1220万画素で、光学手ブレ補正も搭載。グーグルの開発した画像処理性能が特徴のカメラとなっている。

 実際に屋外、料理、夜景をオート撮影したところ、高い解像感とメリハリの効いた写真を撮影できた。SNS投稿を意識したような画質だ。

 

 夜景は夜景撮影モードで撮影したところ、ロ―ノイズかつ夜景の光がかなり鮮やかな写真を撮影できた。実際の風景と比べると、SNS投稿向けにかなり盛った感じの印象になる。とはいえ、手ぶれなくロ―ノイズの夜景写真を撮れるのは魅力。露出をうまく調節して、好みの明るさの写真を撮るといいだろう。

【結論】制限は気になるが、長く使えるOS更新が魅力

 「Pixel 3」はグーグル製だけあり、OS更新の保証や新しいサービスが優先して提供されるなど、スマホ好きやガジェット好きにとっては魅力的なスマホだ。SIMフリー版やソフトバンク版を選ぶ場合は、防水とおサイフケータイに対応しつつカスタムやプリインストールアプリのない、快適なAndroidスマホとして利用できる。

 

 コンパクトスマホとして見た場合、68mm前後のモデルとしてはスリムで、背面の磨りガラスのパネルにより手のひらでしっかり握りやすい。指紋認証センサーが背面という点を除けばかなり使いやすいスマホといえる。Snapdragon 845搭載としてはやや性能は控えめだが、それでもスマホ全体ではかなり高性能なので気にはならないだろう。

 一方、ドコモ版を購入する場合は、ドコモメールアプリが使えない、128GBモデルを選べないなどの制限事項が気になる。また、気になる点といえばSIMフリー版の価格の高さ。スマホの性能はいいが、販売時の注意点が多いのは気になるところだ。

 とはいえ、量販店やケータイショップの店頭だと、ドコモやソフトバンク向けにMNPなどの条件で割引が付いていることも多い。購入を検討するなら店頭価格をチェックしてみるといだろう。

Y!mobileやUQ mobileでも購入できる実力機
iPhone 7」(128GB)

●メーカー:アップル
●キャリア:Y!mobile、UQ mobile、SIMフリーなど
●価格:Y!mobile:4万7196円(2年契約の実質価格)
UQ mobile:4万7196円(2年契約の実質価格)、SIMフリー版:6万6744円

 「iPhone 7」は2世代前のiPhoneだが、現在は手ごろに購入できるモデルとして、Y!mobileやUQ mobileなどで販売されている。

 ディスプレーは4.7型(750×1334ドット)で。このモデルからモバイルSuicaを含む非接触決済や防水機能、ステレオスピーカーを搭載した。

 搭載CPUの性能は最新ハイエンドには一歩劣るが、高性能なA10 Fusionチップを搭載。同価格帯のスマホと比べてコストパフォーマンスの高いモデルとなっている。サイズ/重量は138.3×67.1×7.1mm/138g。

アップル「iPhone 7」の主なスペック
メーカー アップル
ディスプレー 4.7型液晶
画面解像度 750×1334
サイズ 67.1×138.3×7.1mm
重量 138g
CPU Apple A10、M10
内蔵メモリー 非公開
内蔵ストレージ 32/128GB
外部ストレージ
OS iOS 12
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth 4.2
カメラ画素数 リア:約1200万画素(F値1.8)
/イン:約700万画素(F値2.2)
防水/防塵 IP67
FeliCa
バッテリー容量 非公開
生体認証 ○(指紋)
コネクター Lightning
カラバリ ローズゴールド、ゴールド、
シルバー、ピュアブラック

【持ちやすさチェック】SEほどではないが、片手操作しやすい

 現在発売中のiPhoneシリーズでは横幅が67.1mmと非常にコンパクトで、重量も138gと軽い。片手親指でも十分操作できるサイズだ。

 

 ただし、本体外装が金属素材なので、カバーなしの状態で持つと手から滑り落ちやすい。持ちにくいと感じるなら、ラバー製など指に引っかかりやすいカバーを導入するといいだろう。厚さも7.1mmなので、薄手のカバーをつけてもかさばらない。また、iPhoneはショップでさまざまなケースを選べるのも強みだ。

【性能チェック】現在ではミドルハイクラスの処理性能

 2年前のハイエンドCPUのA10 Fusionを搭載。ベンチスコアでは、格安スマホとして同価格帯で購入できるSnapdragon 660搭載のミドルクラスのAndroidスマホより高速で、ハイエンドの製品よりは遅いミドルハイといった立ち位置だ。これから2年利用するぶんには十分快適に使えるだろう。

 3DMark実行直後の発熱は、本体全体がまんべんなく暖かくなった。ただし、金属素材で覆われているからか熱の引きも早い。日常利用で不便に感じることはないだろう。

スマホ用赤外線カメラ「FLIR」で撮影

【カメラ画質チェック】解像感がありイメージに近い写真に

 1200万画素で、光学手ブレ補正に対応したメインカメラを搭載。風景と料理の写真は、解像感が高く、花や料理の色も理想的な発色となっている。実際の被写体と比べるとやや整いすぎという印象も受けるが、SNS向けなどを考えるとこのぐらいのほうが使いやすいだろう。

 

 夜景に関しては、最近の高画質撮影モードはないものの、実際の見た目に近い印象で、解像感もある写真が撮れている。より派手にしたいなら、ここから補正してやるといいだろう。

【結論】安価で日本向け機能も搭載、高コスパが魅力

 iPhone 7は以前のハイエンドモデルだけあって、安くなった現在でも高い処理性能や高品位なカメラ画質は魅力的だ。また、このiPhone 7からモバイルSuicaや防水にも対応したので、これまで低価格で販売されていた「iPhone 6s」では物足りないというユーザーも気軽に購入しやすくなっている。

 

 安価になった少し前のモデルということで、ゲームアプリなどをヘビーに動かすと、今回紹介したほかのコンパクトスマホと比べて処理性能が低い点は気になる。カメラも十分な画質だが、AI認識など最新トレンドの機能は搭載されていない。両方とも普段使いでは十分な品質だが、厳密に比べるとやや劣るといったところだ。

 むしろ、コンパクトスマホを求めるユーザーにとっては、手のひらで握るにはやや大きく、金属素材の背面パネルが手から滑りやすい点が気になる。この点は、大手キャリアから条件次第で安価に購入できる、背面がガラスパネルの「iPhone 8」には劣るポイントだ。

 また、コンパクトなiPhoneという切り口では、どうしても「iPhone SE」と比較されがち。画面が大きいのは便利だが、文字入力の快適さは許容できないユーザーがいるかもしれない。

 iPhone SEの販売が縮小し後継モデルもない以上、低価格でコンパクトなiPhoneを選ぶならこのモデルがベストとなる。なお、ドコモ、au、ソフトバンクでは、後継機種のiPhone 8が安く購入できる場合もある。大手3社で購入する場合はiPhone 8の価格もチェックしてみるといいだろう。


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