au新料金プラン本当にお得?

文●山口健太

2019年05月14日 16時00分

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 5月13日、KDDIが夏モデル発表会で新料金プランを発表しました。ドコモの新料金プランに対抗しつつ、「データ無制限」のプランも打ち出すなど、他キャリアのユーザーにとっても注目の料金体系になっています。

■家族利用を前提にした価格表記に注意

 auの新料金プランを見ていくにあたって注意したいのは、価格表記が「家族3人以上の利用で、auスマートバリュー適用時」になっている点です。

価格表記は「家族3人利用」や「auスマートバリュー」契約時のもの

 ドコモやソフトバンクの価格表記に合わせるため、やむを得ない面はあります。しかしこうした表記が「なにか裏があるのではないか」と消費者を警戒させ、逆効果になっている感は否めません。

 さて、auの新料金プランは大きく分けて「低容量」「中容量」「大容量」の3種類が用意され、必要に応じて5分かけ放題の「通話定額ライト」(月額700円)や、「通話定額」(月額1700円)を加える方式です(価格は税別、以下同じ)。

 低容量向けには、月額2980円からの「新auピタットプラン」が登場しました。家族3人利用時のモデルケースでは「最初の1年間」などの制限なく、ずっと月額1980円を実現したことが売りになっています。

1GB/4GB/7GBの段階制「新auピタットプラン」

 家族割を考慮しない場合、細かく見ていくと「旧auピタットプラン」より値上がりする組み合わせはあるものの、大半の場合に料金は下がるようです。

 毎月7GB程度の中容量向けには、月額5480円の「auフラットプラン7プラス」が登場しました。「プラス」の意味として、これまで禁じ手とされてきた「カウントフリー」機能が秋以降に加わります。

auもいよいよSNSカウントフリーを開始

 対象アプリであるTwitter、Instagram、Facebook、+メッセージのパケット利用が無料になるため、実質的に7GB以上使えるのが魅力です。すでにソフトバンクは大容量プランにカウントフリーを採用していましたが、auはこれを中容量プランに導入することで競争力を高めています。

■待望のデータ無制限、速度制限は気になる

 大容量向けには月額8980円でデータ無制限の「auデータMAXプラン」が登場しました。これに月額1700円の通話定額を組み合わせると、月額1万680円で音声もデータも無制限という夢のプランが実現する計算になります。

データ量の上限がない「auデータMAXプラン」

 気になるのは、大量の動画視聴や、一定期間の大量データ通信に対して、速度制限がかかる点です。発表会後の囲み取材では「ネットワークの状況を見ながら制限していくため、基準は非開示である」と説明されています。

 電波が有限である以上、完全な無制限が存在しないことは分かるものの、たとえば米国でUnlimitedプランを展開するT-Mobile USは速度制限の目安を50GBとしています。auにも何らかの目安となる数字は示してほしいところです。

 また、データが限りなく無制限に近いなら固定回線を解約したいと考える人もいるでしょう。しかしテザリングやデータシェア、国際ローミングには20GBの制限があり、それ以降は128kbpsに制限される(容量の追加購入はできる)点にも注意が必要です。

 ドコモの「ギガホ」は、30GB超過後の速度が「最大1Mbps」です。また、ソフトバンクは9月末までデータ無制限の「ギガ使い放題キャンペーン」を展開しています。auの発表を受けて、他社が何らかの動きを見せるかどうかにも注目といえます。

■「毎月割」付きプランの新規受付は8月末まで

 今回発表された新料金プランの開始後も、20GBのフラットプランなど、一部のプランは残ります。一方、「毎月割」の付く「LTEフラット」や「データ定額」といった従来プランは8月31日に新規受付が終了します。

 この動きは今秋の改正電気通信事業法の施行に備えていると思われるため、毎月割のあるプランで契約できる最後のチャンスになるでしょう。旧プランの新規受付が5月31日に終了するドコモに比べれば、施行ぎりぎりまで猶予があるといえます。

 このように既存プランを一部残したこともあり、auの料金体系は3キャリアの中で最も複雑になった印象を受けます。しかし選択肢が多いからこそ、自分に合ったプランを見つけやすいといえるのではないでしょうか。

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