ハイブリッド10倍ズーム搭載! 「OPPO Reno 10x Zoom」速攻レビュー

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII編集部

2019年07月03日 14時00分

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 2018年に日本市場に参入し、カメラがスライドして出てくる「Find X」や、日本向けとしては初のディスプレー指紋認証を搭載した「R17 Neo」など、注目モデルを続々とリリースしたOPPO。2019年に入ってからは日本市場には新モデルを投入していませんでした。そして、7月3日に満を持して発表したのが「OPPO Reno 10x Zoom」です。

 OPPO Reno 10x Zoomは、その名の通り、10倍ズーム機能を搭載したハイエンドモデルです。正確には光学5倍で、ハイブリッドで10倍。ファーウェイが今夏発売予定の「HUAWEI P30 Pro」の好敵手とでも呼ぶべきモデルです。7月12日発売予定で、価格は9万9800円(税別)。発売に先駆けて実機を試す機会を得たので、いち早く使ってみました。

巨大ディスプレーはノッチレスデザイン

 OPPO Reno 10x Zoom(以下、Reno 10x Zoom)は、6.65型の大画面ディスプレーを搭載しています。パネルは有機ELで、解像度は2340×1080ドット。インカメラは普段は隠れていて、使うときだけに出てくる仕組み。そのため、ディスプレー上部のベゼルが細く、ノッチもありません。その結果、93.1%という高い画面占有率を実現しています。

6.65型の有機ELディスプレーを搭載。第6世代のゴリラガラスで強度も向上させている

 画面の発色もよく、視認性も上々。小さい文字までくっきりと見えます。写真や動画を見たり、ゲームを楽しんだりするには、申し分のないディスプレーですが、視野角が広めなので、通勤電車の中など近くに人がいる状況では、ちょっと気になっちゃうかもしれません。

撮影した写真などを美しく表示できる

 カラバリは、オーシャングリーンとジェットブラックの2色。OPPOのスマホは、従来からデザインで目を引くものが多いのですが、今回もひと目で 「おっ、いいね!」と思えるようなリッチな仕上りです。美しい光沢を放つ背面パネルの中心にトリプルカメラを配置し、シンメトリーのデザインを採用しています。

筆者が借りたのはオーシャングリーン。背面パネルには第5世代のゴリラガラスを使用し、エッジには3Dカーブが施されている。トリプルカメラの左にある小さな突起は、卓上などに置いた場合に隙間を作り、キズの付着を防げる
シンメトリーのデザインを生かすケースも付属

 サイズは約77.2×162×9.3mmで、重さは約215g。手にするとかなり幅太で、ずっしりとした手応えも感じられます。現在購入できるスマホの中では “特大級” と呼んで差し支えないでしょう。

5.8型のiPhone XS(左)と比べた。Reno 10x Zoomの画面の広さが一目瞭然
部下の女性に持たせたところ、片手での操作は難しそうだった
「ありがとう」と入力しようとしたが、濁点キーに指が届かなかった
電源ボタンは右サイドに搭載
左サイドに音量ボタン
底部にUSBポート(Type-C)とSIMスロット
SIMスロットには両面それぞれにnano SIMをセットでき、1枚はmicroSDカード(最大256GB)との排他利用になっている

ハイブリッド10倍ズームは夜景撮影でも活躍!

 Reno 10x Zoomの最大の魅力はカメラです。背面に焦点距離が異なる3つのレンズを搭載し、120度の画角で撮れる超広角から光学5倍、ハイブリッド10倍、さらに最大60倍までのデジタルズーム撮影に対応しています。

 ハイブリッド10倍ズームは、当初は「ロスレス10倍ズーム」という名称で、今年の1月に北京で発表され、2月にバルセロナで開催されたイベントで、世界のメディアにも披露されました。

 3つのレンズは、超広角(16mm/F2.2/約800万画素)+広角(26mm/F1.7/約4800万画素)+望遠(130mm/F3.0/約1300万画素)という構成です(注:焦点距離は35mmフィルム換算値)。OPPOの説明によると、「ハイブリッド10倍ズーム」は、焦点距離が16〜160mmの範囲で、シームレスなズーム操作を行なっても、ほとんど画質が劣化しない技術だそうです。

 実際に撮影する際は、画面のアイコンをタップして、超広角→1X(1倍)→2X(2倍)→6X(6倍)→10X(10倍)を切り替えられます。超広角〜6倍の範囲がハイブリッドズームです。まずは、筆者が実際に撮影した写真をご覧ください。

超広角で撮影
1Xで撮影
2Xで撮影
6Xで撮影
10Xで撮影

 6X(6倍)はもちろん、10X(10倍)でも鮮明な画質で撮影できました。ちなみに画像サイズは、超広角で撮影した画像は2448×3264ドットで、ほかは3000×4000ドットでした。800〜1200万画素の画質で撮影できるようです。

 手ブレが生じやすい夜景撮影でも試してみました。

超広角で撮影
1Xで撮影
2Xで撮影
6Xで撮影
10Xで撮影

 手ブレ補正機能が効いているのでしょうか、手持ちでもかなり鮮明な画質で撮れました。さらに、倍率を上げてみました。

30倍ズームで撮影
60倍ズームの撮影

 20倍くらいまでは、さほど画質劣化が気にならなかったのですが、30倍にすると、かなり粗い画質になりました。そして、最大60倍のズームにすると、手持ちでは被写体をフレームに収めること自体が難しくなりました。

もはやデジカメが要らなくなる高性能カメラを搭載

 AIによって被写体・シーンを認識し、最適な設定をしてくれる機能も搭載しています。なので、ほとんどの状況ではデフォルト「写真」で撮ればOK! さらに、人物撮影に適した「ポートレート」、夜景撮影に適した「夜」などのモードも搭載されています。

「AIシーン認識」は初期設定でオンになっているが、「設定」でオフにすることも可能
多彩なフィルターが用意されているが、撮影後の画像編集にも同様の機能がある
「幻惑色」をオンにすると、写真の色調が変わる
スイーツを撮影した作例
花を撮影した作例。あいにくの雨天だったが、鮮やかな色で撮影できた
ズームのおかげで、離れた場所にいる鳥なども撮りやすい
「夜」モードに設定して撮影。実際に見えるよりも明るく撮れた
超広角で「夜」モードに設定して撮影した作例
「ポートレート」で撮影すると、背景がナチュラルにぼける

 撮影シチュエーションや被写体を選ばず、ナチュラルかつ鮮やかな色で撮れる印象。筆者は、OPPOのFind Xという機種を実際に使っているのですが、Find Xよりも色がナチュラルになり、表現でき色域も広がったように思います。Find Xだと、空の青や木々の緑が濃くなりすぎたり、どことなく着色感が目立つ写真になることがあるのですが、Reno 10x Zoomは透明感が感じられる色調で、写真を撮るのが楽しくなりました。デジカメの代わりとして使える性能を備えています。

ナチュラルに盛ってくれるインカメラも魅力

 インカメラを使う場合は、本体の上部からスッと出てきます。その時間は、わずか1秒ほど。「ピボットライジング構造」と呼ぶそうです。OPPOは、Find Xという機種ではスライドしてカメラが出てくる構造を導入していましたが、Reno 10x ZoomのほうがFind Xよりもスピーディーに出てきます。


最後に使ったカメラがインカメラの場合、カメラアプリを起動するだけで、インカメラが出てくる。撮影を終えて、ホームに戻ると、カメラは格納される

インカメラは約1600万画素でF値は2.0。補助ライトも搭載している
アウトカメラでフラッシュを点灯するときにも、この部分が出てくる

 インカメラは「ポートレート」で撮影することで、背景をぼかして人物が際立つセルフィーが撮れます。AIを用いたビューティー補正機能があり、肌をきれいに補正できます。部下の女性に試してもらい、自分も試してみましたが、非常にいい感じでした。自撮りを楽しみたい人も満足できると思います。

美肌だけでなく、顔を細くしたり、小顔に見せたりする補正も可能
インカメラの「ポートレート」モードで、補正をオフにして撮影
AIによる美肌補正をオン(30%)に設定して撮影
自然な補正なので男の自撮りにも役立ちそうだ

パフォーマンスと電池持ちはトップクラス

 Reno 10x Zoomは、SoCにSnapdragon 855を搭載。現在発売されているスマホに搭載されるものの中では、もっとも性能が高いチップセットと言っていいでしょう。メモリーは8GBで、内蔵ストレージは256GBという超ハイエンド仕様です。

 操作性はすこぶる快適です。アプリの起動が早く、タッチレスポンスが軽快なことはもちろん、アプリのダウンロードからインストール、スクリーンショットを撮って、編集してSNSで共有など、ちょっと時間がかかる操作も、従来モデルよりも、なめらかにできるように感じました。

 スマホの処理性能を数値化して比較するベンチマークも調べてみました。

「AnTuTu Benchmark」アプリで3回計測した最高値。現在販売されているスマホの中でトップクラスと言えるだろう

 生体認証は指紋認証と顔認証に対応し、指紋センサーはディスプレーの下に搭載されています。あらかじめ指紋を登録した指を、画面に表示される指紋のマークに軽く当てるだけでロックが解除されます。顔認証でもスピーディーにロック解除できますが、インカメラが出てくる1秒ほどは長くかかります。メインとして使うのは指紋認証のほうが便利でしょう。

ディスプレーの下のほうに表示される指紋マークに触れると瞬時にロックを解除できる。なお、指紋マークは、画面をオンにしなくても、スリープ状態の黒い画面にも表示できる

 4065mAhの大容量バッテリーを搭載し、独自の急速充電に対応していることもセールスポイント。バッテリー持ちは、実際に使った印象としても非常によかったです。OPPOは「VOOC」という独自の急速充電技術を採用していますが、その最新バーション「3.0」を採用し、30分間で約50%、80分間でフル充電が可能とのこと。

 実際に充電すると、電池残量がみるみる増えていくのが楽しく感じられるほど。モバイルバッテリーを持ち歩かなくても、同梱の充電アダプタを鞄に入れておけば、電源のあるカフェなどで素早くチャージできそうです。

大容量バッテリーを搭載し、一般的な使い方であれば1日は余裕で持ちそうだが、バッテリーを長持ちさせる「省エネ」モードに切り替えることも可能。また、電池よりも処理速度を優先する「高パフォーマンスモード」も選択できる

自分が使いやすいようにカスタマイズできるColorOS

 OSは、Android 9.0をベースにした、OPPO独自の「ColorOS 6.0」を搭載。とは言っても、アプリはGoogle Playからダウンロードでき、Googleの標準アプリも漏れなくプレインストールされています。Android 9.0にメーカー独自の機能が追加されている、くらいの認識で問題ないでしょう。

ホーム画面にすべてのアプリが表示される
新しいデザインになったクイック設定パネル
ホーム画面を左方向にスワイプすると「スマートアシスタント」が表示。頻繁にチェックしたい情報を素早く確認できるようにカスタマイズも可能
画面の下に表示されるナビゲーションキーもカスタマイズできる

 OPPOの独自機能として、筆者が気に入ったのが「データ移行」と「スマートサイドバー」です。「データ移行」は、これまで使っていたスマホのデータをReno 10x Zoomに移せる機能です。iPhoneからのデータ移行もでき、iPhoneにアプリを追加したりすることもなく、簡単に連絡先などのデータをコピーできました。

Phoneのデータを移す場合、「連絡先」と「写真」のデータを移行できる。Reno 10x Zoomで「データ移行」アプリを起動し、iCloudからダウンロードする仕組み
画面の端から内側方向になぞって表示できる「スマートサイドバー」。自分がよく使うアプリを登録することもできる
「スマートサイドバー」は横画面でも利用可能。ゲームのプレー中に「通知非表示」にするといった便利な使い方ができる

【まとめ】大は小を兼ねる!
大きいのが問題ないなら買いのモデル

 今夏の最高峰モデルと呼べるほどのスペックを備えたReno 10x Zoom。税抜き9万9800円という価格は、格安SIMで使えるSIMフリースマホであることを考えると、高くはないかもしれません。

 強いて弱点を挙げるとしたら、デカいことでしょうか。大画面ディスプレイ、高性能カメラ、大容量バッテリー、すべてを備えているので、仕方がないと言えば、それまでですが……。大きいことはいいことだ! と思える人は “買い” でしょう。

Reno 10x Zoomの同梱品。USBケーブルの端子に保護用のキャップが付いていたり、SIMピンがOPPOのロゴにちなんだデザインになっていたり、細部にもこだわりが感じられる
OPPO「Reno 10x Zoom」の主なスペック
価格(税抜) 9万9880円
ディスプレー 6.65型有機EL(19.5:9)
画面解像度 1080×2340
サイズ 約77.2×162×9.3mm
重量 約215g
CPU Snapdragon 855
2.8GHz×1+2.42GHz×3
+1.7GHz×4(オクタコア)
内蔵メモリー 8GB
内蔵ストレージ 256GB
外部ストレージ microSDXC(最大256GB)
OS Android 9(ColorOS 6.0)
対応バンド LTE:1/2/3/4/5/7/8/12/13/17
/18/19/20/25/26/28/29/32/66
/34/38/39/40/41
W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19
4バンドGSM
DSDS ○(DSDV)
VoLTE ○(au、Y!mobile)
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応)
カメラ アウト:約4800万画素(標準、F1.7)
+約800万画素(超広角、F2.2)
+約1300万画素(望遠、F3.0)
/イン:約1600万画素
バッテリー容量 4065mAh
生体認証 ○(画面内指紋、顔)
SIM形状 nanoSIM×2
USB端子 Type-C
カラバリ オーシャングリーン、ジェットブラック
発売時期 7月12日

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