ASUSがROG Phone IIを発表! スナドラ855 Plus搭載のゲーミングスマホ (1/2)

文●山根康宏 ●編集 ASCII編集部

2019年07月22日 17時00分

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台湾・台北で開催されたROG Phone IIのメディア向け発表会

 ASUSからゲームユーザーをターゲットにしたスマートフォン「ROG Phone II」が発表された。ROG(Republic of Gamers)は、PCを含むASUSのゲーミング製品のブランド名で、ROG Phone IIは2018年5月に発表された「ROG Phone」の後継モデルとなる。

 ASUSは今年5月にフラッグシップスマートフォン「ZenFone 6」を発表したばかりだが、ROG Phone IIはスマートフォンでゲームを楽しむユーザーに特化した機能を強化することで、2つの製品は大きく差別化されている。

ROG Phone IIは性能重視の
ハイスペック以上のスマートフォン

 発表会にはASUSの会長、ジョニー・シー氏が冒頭に登壇。「ROGはただのブランドではなく、パフォーマンスやエキサイティングな経験をユーザーに総合的に提供するプラットフォームであり、本日はゲーミングユーザーのために開発した、パワフルかつ美しい最高の体験を提供するスマートフォンを発表する」と自信を語った。

ROG Phone II発表会で新製品への自信をのぞかせるジョニー・シーASUS会長

 発表会ではまずモバイルゲーミングマーケットについての説明がされた。ゲームと言えばPCで、という時代は変わりつつあり、いまではゲーム市場全体の収益の25%がPC、28%がコンソール機、47%がスマートフォンとタブレットを合わせたモバイルデバイスになっている。その中でもスマートフォンは全デバイスの中でダントツに収益を叩き出しており、ゲーミングスマートフォンはこれから成長が大きく見込めるデバイスとのこと。

今やゲーム産業の成長を大きく後押ししているのがスマートフォンだ

 このような背景の中で、ASUSはROG Phoneのターゲットユーザーを3つに想定して製品を開発したという。

  1. ROGデバイスファン:AAAゲームをプレーするコアなゲーマー
  2. ハードなモバイルゲーマー:PCではなくスマートフォンのゲームに夢中な層
  3. テックユーザー:最新・最高のデバイスを求めるユーザー

 つまりROG Phone IIはゲームに特化したスマートフォンでありつつ、モバイルユーザーにとっての使いやすさを考え、なおかつ最高のスペックを搭載した「スマートフォン界の頂点に立つ」製品になるべく市場に投入されるのである。ROG Phone IIは自らゲーミングスマートフォン市場を切り開くだけではなく、ライバルはすべてのスマートフォンというわけだ。

最強のスマートフォンとして登場するROG Phone II

 ROG Phone IIの設計は、「ハイパフォーマンス」「大型ディスプレー」「大容量バッテリー」といったスマートフォンとしての基本スペックを高めるだけではなく、ゲームをプレーするときの使い勝手を左右する「ランドスケープモード」、さらにはオンラインゲームを快適にするための「コネクティビティーの性能アップ」が強化されている。本体のサイズは6.59型(アスペクト比19.5:9)のディスプレーを搭載し、初代モデルよりも縦長な形状になったが、この大きさこそ両手で本体を左右から挟んだ時に、ゲームがしやすい最大のサイズだという。

ゲームがしやすい最大サイズがこのディスプレーの大きさだという

 そして、SoCにはSnapdragon 855 Plusを採用。クアルコムが発表したばかりの2.96GHzで駆動する最高速のCPUを搭載、GPUも高速だ。また、初代ROG PhoneユーザーはWi-Fi接続により安定した高速回線を求めるが、同SoCは802.11adにも対応。ストレージはUFS 3.0でゲームのローディングも高速だという。

Snapdragon 855 PlusはCPU、GPS、Wi-Fi、メモリーアクセスすべてに高速

 高度なゲームを長時間プレーすると本体内が高温になるため、3つの冷却機構を搭載。3Dべーパーチャンバーとヒートシンクを搭載、さらに初代モデルも搭載していた外付けの空冷クーラーによるアクティブクーリングにより、初代モデルより空冷効果を4倍高めたとのこと。

3つの冷却システムで長時間のゲームプレーをアシストする

 さらにはディスプレーも120Hzと高いリフレッシュレートにより高速な画面書き換えにも追従できる。アクション系ゲームも滑らかな表示が可能で、キャラクターなどの細かい動きもしっかりと表示してくれる。

120Hzのディスプレー(左)と60Hz(右)の差

 さらにはディスプレーをタッチして操作する際の、遅延速度の低下にもこだわった。これはタッチパネルのサンプリングレートを240Hzに高めると共に、システムを最適化するという、ハードとソフト両方のカスタマイズが行なわれた。これによりわずか49msという業界でも群を抜く低遅延を実現している。

タッチの感度にもこだわっている。ハードとソフトをカスタマイズし49msの低遅延を実現

 バッテリーは6000mAhと、初代モデルの4000mAhから2000mAhも増量された。PUBG Mobileなら7時間以上の連続プレーが可能だという。ROG HyperChargeにも対応しており、30Wの高速充電が可能。58分でゼロから4000mAhまでの充電が可能、1時間21分で満充電を実現している。

※初代ROG Phoneのバッテリー容量に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

ここまで大容量のバッテリーの搭載はハイエンドモデルでは珍しい

 さてゲームとはあまり関係ないが、本体のカメラについても説明があった。メインカメラはソニーのIMX586、4800万画素F1.79を搭載。さらにウルトラワイド用として画角125度の1300万画素カメラも搭載する。この2つはフラッグシップモデルのZenFone 6とまったく同じものだという。ゲーミングスマートフォンでありながらも、美しい写真や動画を撮影できるのだ。

カメラ性能はZenFone 6と同等だ

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