Android Oneスマホで世界に打って出るシャオミ、Fortune誌の「Global 500」でもランクイン

文●末岡洋子 編集● ASCII編集部

2019年07月25日 10時00分

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 IPOから1年が経過したシャオミ、残念ながら株価は振るわないが、製品戦略は着実に進んでいるようだ。1月に発表した「Redmi Note7」は6ヵ月で1500万台を売り上げ、7月17日にはAndroid Oneラインの最新版「Mi A3」を発表した。そして7月後半に発表されたFortuneの「Global 500」では、創業9年目にして初めてランクインを果たしている。

600番台のスナドラにトリプルカメラ、ノッチ付きディスプレーとミドルクラスのスタンダードな仕様に、Android Oneの採用した「Mi A3」。世界進出を狙うシャオミの戦略モデルだ

Android One3機種目の「Mi A3」を発表

 シャオミというと独自UI「MIUI」のイメージがあるが、Android Oneを採用したラインも持っている。安価ではあるがOSのアップデートを確実に受けられる点が特徴で、2017年の「Mi A1」が第1弾となる。

 その最新モデルのMi A3は、7月初めにリリースされた「Xiaomi CC9e」ベースのグローバル向けとなる。スペックとしてはSnapdragon 665で、RAMは4GBで、ストレージは64GBまたは128GB。ディスプレーは6.01型有機ELで、解像度は720×1560。前機種と比較してカメラ、バッテリー容量を強化したほか、インスクリーンの指紋認証も特徴。カメラはメインが48メガ+8メガ+2メガの3眼で、フロントも32メガとセルフィーニーズに応えている。

 Mi A3は今月末からアジアで販売するが、シャオミが進める欧州戦略においても重要なモデルとなっており、スペイン、フランス、イタリアなどの国で大きなキャンペーンを展開する模様。ソーシャルでもフォトコンテストを開催するようだ。

得意のコミュニティー活動でユーザーを活発化

 またシャオミは、7月初めに「Xiaomi Studios」(https://event.mi.com/global/xiaomistudios)という新しいサービスを発表している。

 シャオミユーザーが撮った写真や動画をアップロードできるサービスだが、パーソナルストレージではなく、ユーザー同士(Miファン)が自分の撮影した作品を披露するコミュニティーの要素が強い。シャオミはここで、”Miクリエイター”として、自分の写真や動画をStudiosに投稿するクリエイターをフィーチャーしている。

 スマホメーカーによる写真コミュニティーの発想は特段新しくはない。古くはNokia、そしてファーウェイ、アップル、サムスンなども、端末のカメラの性能を示したり、ファンベースやコミュニティーを活発化するのに役立ててきた。シャオミは当初からSNSを駆使した活動を重視しており、その点ではXiaomi Studiosの展開は納得がいく。

 また最近のシャオミのスマートフォンでは、6月に「Xiaomi Redmi K20」を発表。リークが出始めたゲーミングスマホの新モデル「Black Shark 2 Pro」ももうすぐのようだ。

Fortune誌のGlobal 500入りも

 世界スマートフォンのシェアという点では、シャオミはVivo、Oppoらと4位の座を争っているが、上位3社(サムスン、ファーウェイ、アップル)との差はまだmだ大きい。

 だが、企業としてのシャオミの成長を示すものがある。Fortune誌の「Global 500」に初めてランクインしたのだ。Global 500は世界の企業の売上高ベースのランキングで、シャオミは「インターネットサービスと小売」に分類されており468位となっている。このカテゴリーのトップはAmazon(13位)だ。中国企業では、同じカテゴリー内にJD.com(139位)、Alibaba Group(182位)、Tencent(237位)がランクインしている。ちなみにアップルやサムスンは「テクノロジー」に分類されている。

 その一方で、人も動いているようだ。先週末にシャオミでグローバル担当コミュニケーションとプロダクトマネジメント担当ディレクターを務めたDonovan Sung氏が退社を明らかにした。Sung氏はTwitterにて2年前にシャオミを去ったHugo Barra氏との写真を掲載し、Barra氏に感謝の言葉を綴っている。Barra氏は現在FacebookでVRを担当しており、Sung氏はシャオミの後にGoogleでGoogle Payに関わるようだ。

 また、2017年夏にシャオミから登場した「POCO」ブランド(Pocophone)を率いるJai Mani氏の退社もささやかれている。Mani氏は公式な見解を示していない。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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