アップル新型iPhoneお買い得なのは9月末の「10日間」?

文●石川温

2019年08月08日 09時00分

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 今年の新型iPhoneはいつが買い時なのか。

 例年、9月に発表、発売されるアップルのiPhone。これまで発売されるやいなや、各社のキャンペーンにより、機種変更をしなくてはという気持ちにさせられてきた。ここ数年は「実質、半額で買える」というアピールにより、高額なiPhoneを気兼ねなく機種変更できるようになっていた。

 しかし、今年からは状況が一変する。

 10月に改正電気通信事業法が施行される。これにより、端末の割引は「2万円が上限になる」とされている。

 KDDI「アップグレードプログラム」やソフトバンク「半額サポート」は4年間の割賦となっているが、2年間の支払いを終えると残債分の負担なしに、2年間使ったiPhoneを下取りし、新しいiPhoneに機種変更できるという仕組みであった。この時、iPhoneの下取り価格に加えて、キャリアが割引を適用することで、半分の残債をまるごとキャリアが負担するという立て付けになっている。

 改正電気通信事業法では割引は上限2万円となる。もし、下取り価格が暴落した場合、2万円の割引を適用しても、残債の半額に満たない場合も出てくる。このため、アップグレードプログラムや半額サポートの仕組みが成り立たなくなる恐れがでてきたため、KDDIは9月末での新規受付終了を発表。ソフトバンクも追随する見込みだ。

 ここで気になるのが、例年9月に発表、発売となるiPhoneの売り方だ。

●新型iPhoneは9月20日発売?

 過去を振り返ってみると、iPhoneは9月上旬に発表となり、その翌週の金曜日に発売となるのが通例だ。となると、今年の場合、iPhoneが発売されて数日間はアップグレードプログラムや半額サポートでの販売が可能となる。10月からは割引上限2万円、9月末までは最大半額割引が適用されるとなれば、9月中に買っておいたほうが得になる。

 はたしてキャリアはどうするつもりなのか。

 8月5日に開催されたソフトバンクの決算会見で、宮内謙社長に筆者が尋ねたところ「正直どうしようかと思っている。10日間くらい……いや、10日間くらいって言っちゃいかんか。その間、どうしようか悩んでいる」と正直な戸惑いが返ってきた。

 ここでのポイントは「10日間」というフレーズだ。9月30日までの10日間ということは、10日前の金曜日、つまり、iPhoneは9月20日に発売されるということだ。まだ、アップルが公式にiPhoneの発表すら公表していない中、キャリアの幹部がiPhoneの発売日を「お漏らし」したことになる。

 仮に9月20日が発売日だった場合、ソフトバンクは10日間は半額サポートで売りつつ、10月1日からは新しい売り方になるのか。

●営業サイドは積極的に売りたい

 その点について宮内社長はあわてながら「発売日は誰も知らないのだが、(仮に9月20日だと)変なタイミングになるので、前倒しにした方がいいと思う。業界全体で協調してやれればと思う」とした。

 つまり、ソフトバンクだけでなく、KDDIも一緒に、半額サポートやアップグレードプログラムでは売らず、10月1日を待たずに新しいiPhoneから新しい売り方にすべきという考えを明らかにしたのだ。

 とはいえ、現在でも週末の家電量販店などでは、法改正前にユーザーを囲い込もうと、派手な端末割引が横行している。

 キャリアの営業サイドとしては、10日間でもユーザーを4年割賦で契約させることができれば、さらにユーザーを長期間、囲い込めることができるので、本来であれば積極的に売っていきたいはずだ。

●9月20日から10日間に注目

 そんな状況を、6月から「スマホおかえしプログラム」を提供し、9月のiPhoneでも同プログラムで売る予定のNTTドコモが警戒している。

 ただ、ソフトバンクの宮内社長は10月1日前に駆け込みでユーザーを集めることはしないとしている。

 果たして、9月20日から9月30日にかけて、KDDIとソフトバンクが冷静にiPhoneを売ることができるのか。ユーザーとしても「iPhoneを安価に買う最後のチャンス」なはずだけに、この10日間はお得な情報に目を光らせておきたい。


筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)など、著書多数。

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