スマホ用スタビライザーの決定版「Osmo Mobile 3」はiPhoneでの使い勝手が最高

文●ジャイアン鈴木 編集●ASCII編集部

2019年08月24日 12時00分

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 スマホで動画撮影する機会が多いなら、スタビライザーをつねに携帯したいところ。でも結構かさばるんですよねぇ。そこで今回レビューするのが、DJIの折り畳み式モバイルジンバル「Osmo Mobile 3」(以下、OM3)です!

「Osmo Mobile 3」直販価格1万3500円~

大きめのジャンパーなら
ポケットに入る折り畳み式小型ボディー

 OM3最大の特徴はやはり携帯性。本製品はアームの根本から折りたたみ可能となっており、展開状態では285×125×103mmですが、折りたたみ状態では157×130×46mmと非常にコンパクト。ちょっと大きめのジャンパーなら、ポケットに入りそうなサイズ感です。

 しかも、約15時間駆動可能な2450mAhのバッテリーを内蔵しているにもかかわらず、重量は約405g。バッグで毎日携帯していても負担にならない重量と言えます。

折りたたみ状態では157×130×46mmと非常にコンパクト。出っ張りが少ないのでバッグへの出し入れもスムーズです

ハードケースと三脚をセットにした
「コンボ」に人気が集中

 なおOM3には、本体、電源ケーブル、収納ポーチ、リストストラップ、滑り止めパッド×4を同梱した「Osmo Mobile 3」(1万3500円)と、これらにOsmoグリップ式三脚、Osmoキャリーケースを加えた「Osmo Mobile 3 コンボ」(1万5660円)の2種類が用意されています。

 たしかに、Osmoキャリーケースは純正だけにピッタリサイズのハードケースなのですが、それでもちょっとかさばるんですよね。個人的には、よほど手荒に持ち運ばない限りは収納ポーチで十分かなと思います。仕切りのあるバッグに入れるなら、収納ポーチすら不要です。

 またOsmoグリップ式三脚は実測で全長が約14cm、重量が約72gとコンパクトかつ軽量なのですが、サードパーティーからも安価な製品が数多く出ています。純正にこだわる必要はないかと。

 記事執筆時点で「Osmo Mobile 3 コンボ」は納期が1~2ヵ月となっています。夏の思い出を撮影するために早くゲットしたいのなら、標準モデルにサードパーティー製ミニ三脚を組み合わせることをオススメいたします。

本体の右にあるのがOsmoキャリーケース、本体の上にあるのがOsmoグリップ式三脚。ケースはともかくミニ三脚は、サードパーティー製にも優れた製品が存在します。ちなみにOsmo Mobile 3の標準モデルを購入した筆者は、ミニ三脚はPGYTECH製「Tripod Mini」(1944円)を買いました
「PGYTECH Tripod Mini」は素材に航空アルミニウム合金とABSを使用。62.4gとOsmoグリップ式三脚よりも約9.6g軽量です。ただし重心が少し高めですね

3世代で熟成されたソフト&ハードのUI

 OM3は3世代目だけに、ソフトウェア、ハードウェアのユーザーインターフェースが洗練されています。専用撮影ソフト「DJI Mimo」の撮影画面には、右側にシャッター、撮影モード切り替え、インカメラ/アウトカメラの切り替え、プレビュー、チュートリアル撮影機能「ストーリーモード」のボタンが並び、左側にはカメラの詳細設定アイコンが配置されています。まずは右側の基本操作をマスターしてから、左側の設定方法を少しずつ覚えていけばいいわけです。

 OM3自体の物理的なボタン、レバー、トリガーも操作しやすいですね。数が多いので最初は戸惑うかもしれませんが、それぞれの操作部は自然に指が届く位置に配置されています。ただし「Mボタン」と「トリガー」には押した回数によって異なる機能が割り当てられているので、覚えるのに少し時間がかかるかもしれません。でも各機能を試しながら30分ほど撮影していれば、自由自在に操れるようになります。

 画面右側にカメラとしての基本機能、画面左側には詳細設定が配置されています。画面下にはシャッタースピード、ISO感度、露出が並んでいますが、サイズが小さいので明るい屋外ではちょっと見にくいかもしれません。

 前面にはジョイスティック、シャッター/録画ボタン、Mボタンが並んでいます。Mボタン1回押しに撮影モードの切り替え、2回押しに端末の縦/横切り替え、3回押しにスタンバイモードがデフォルトで割り当てられています。

 左側にはズームレバーが配置されています。

 背面にはトリガーが用意されています。トリガー1回押しにジンバルロック、2回押しに再センタリング、3回押しに背面/前面カメラ切り替えが割り当てられています

OM3の画質は装着するスマートフォンに左右される

 さて肝心の画質ですが、装着するスマートフォン次第です。率直に言うと、AndoridスマートフォンユーザーにOM3はあまりオススメできません。と言うのも、専用撮影ソフト「DJI Mimo」はiOS用、Android用が用意されているのですが、Android用にはすべての機能が実装されているわけではないんですね。今回「Xperia 1」「Pixel 3 XL」で試用してみましたが、ビデオフレームレートを60fpsに設定できませんでした。

 そのため60fpsで撮影したい場合には、スマートフォン標準のカメラアプリを利用する必要があります。しかしその場合、OM3はスタビライザーとしては機能しますが、シャッター/録画ボタンや、Mボタンによる撮影モードの切り替え、トリガーによる背面/前面カメラの切り替えは利用できません。

 Androidスマートフォンには多くの製品が発売されているのですべてに対応するのは困難なのでしょうが、せめてメジャーメーカーの最新機種ぐらいは、フル機能をサポートしてほしいところです。

これは「iPhone XS Max」で動作させたときの画面。Xperia 1、Pixel 3 XLではビデオフレームレートの設定項目が現われません

 これはiPhone XS Maxで4K/60fpsで撮影した動画。60fpsならではのスムーズな映像を鑑賞できます。

 こちらはXperia 1で4K/30 fpsで撮影した動画。30fpsでは映像にカクツキを感じます。

 ズーム時に、iPhone XS Maxでは映像が安定していますが、Xperia 1ではチラつきが気になります。またズーミング中に極端に解像度が低下する現象も見られます。

OM3に新搭載された独自撮影機能が楽しい!

 OM3の性能を最大限に引き出せるのは現時点でiOS端末に限られますが、OM3に搭載された新機能は文句なしに楽しいです。まずご紹介したいのが、短い動画を撮影してSNSにシェアするための「ストーリーモード」。いくつかのテンプレートが用意されているので、テーマに合わせたBGM付きのショートムービーを手軽に撮影・シェア可能です。撮影後すぐに自動編集されるので本当にお手軽ですよ。

 これは「ダイナミック」というテンプレート。画面を回転させたインパクトあるショートムービーを作成可能です。

 快適に自撮りを楽しむための機能が「ジェスチャー操作」。地面やベンチ、テーブルなどにOM3を設置して、離れた場所から手のひらを向ければ、ユーザーの顔を中心に位置調整してから、写真、動画を撮影してくれます。なお、動画撮影については被写体を追従する「ActiveTrack 3.0」が利用可能で、ユーザーが歩き回ってもほぼ正確に動きをトレースしてくれます。周囲の景色や施設を紹介する自撮り動画を撮影するときに重宝するはずです。

 手のひらを向けるとカウントダウンが始まり、動画撮影時には「ActiveTrack 3.0」によりユーザーの顔を中心にして追尾し続けます。

【まとめ】スタビライザーを携帯したい方にもってこい
低価格設定もうれしい!

 最近のミドルレンジ以上のスマートフォンのカメラには光学式手ぶれ補正機構が内蔵されており、動画撮影時には電子式手ぶれ補正を組み合わせて、かなり強力に揺れを低減してくれますが、やはり物理的なスタビライザーにその効果はかないません。スタビライザーをコンパクトに変形して、常に持ち歩きたいという方に、OM3はもってこいの選択肢と言えるでしょう。


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