「2画面ノート」流行るでしょうか?

文●山口健太

2019年09月09日 09時00分

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 最近、2つのディスプレーを搭載したノートPCが徐々に登場しています。メインの画面とは別に、ノートPCの空きスペースに2つ目の画面を搭載し、有効活用しようというアイデアです。

 なるべく多くの面積をディスプレーにしようという方向性は最近のスマホの進化にも似ていますが、2つ目の画面の活用方法によっては今後のトレンドになる可能性があります。

■ASUSは「空きスペースの画面化」を進める

 ノートPCではディスプレー周囲の余白をなるべく減らす狭額縁化が進んでいます。最近では面積のほとんどをディスプレーが占める機種も出てきており、そろそろ限界に達するかと思われてきました。

 そこでキーボードやタッチパッドの側に表示領域を拡張しようと挑戦しているのがASUSです。ノートPCのタッチパッド部分に液晶画面を埋め込んだ「ScreenPad」を、ASUSのZenBookシリーズが続々と採用しています。

 最新モデルの「ZenBook Pro Duo」では、キーボードを手前側に、タッチパッドを右端に寄せ、奥に空いたスペースに横長の画面を搭載することで、15型のメイン画面と合わせて本格的な2画面を実現しています。

日本でも発表した15型の「ZenBook Pro Duo」

 15型のZenBook Pro Duoは下位モデルでも36万円と、クリエイターやプロフェッショナル向けの価格帯です。これに対して海外では、より手の届きやすい14型の「ZenBook Duo」も展開しています。

14型の「ZenBook Duo」の欧州での価格は1699ユーロから

■2つ目の画面をどう活用するか

 2画面ノートPCの今後を占う上で、最も重要なのは「2つ目の画面をどう活用するか」という点です。

 たとえばMacBook Proが搭載する「タッチバー」は、2画面という売り方はしていないものの、タッチ操作のできるサブ画面として機能しています。ただ、タッチバーを有効に活用できるアプリはまだまだ少なく、タッチバー自体に懐疑的な声が多いのも事実です。

2016年から導入されたMacBook Proのタッチバー

 これに対し、日本HPが発表した2画面ゲーミングノートPC「OMEN X 2S 15」では、ゲーム画面の一部を拡大してサブ画面に表示することで、有利にゲームを進められる機能を提供しています。

日本HPの2画面ゲーミングノートPC「OMEN X 2S 15」

 また、PCでゲームをしている間、多くの人がスマホを使っているという実態もあるようです。スマホの用途はチャットやSNS、音楽や動画といったコンテンツの再生などで、サブ画面があれば1台のPCにまとめられます。

キーボード上部にサブ画面を搭載している

■活用手段増えればトレンドに?

 ディスプレーの表示エリアを少しでも広げていくという方向性は、最近のスマホとも共通しています。iPhone X以降は画面内に切り欠きを加えることで表示領域を広げる手法が普及しました。最近では可動式のフロントカメラを備えるなど、ノッチを排して表示領域を広げる競争が続いています。

 それに加えてPCの場合、もともとOSがマルチタスク用に作られており、2画面を有効活用しやすいという特徴があります。内部的なスペックの進化とは異なり、2画面は誰にでもすごさが分かりやすいのもポイントです。

 現時点で2画面のノートPCはまだまだ選択肢が少なく、奇抜な製品に限られるという印象はあるものの、有効活用する手段が増えていけば新たなトレンドになりそうです。

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