グーグル「Pixel 4」カメラ性能をガチ検証

文●周防克弥 編集●飯島恵里子/ASCII

2019年11月10日 12時00分

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今回、レポートするのは6.3型ディスプレーの「Pixel 4XL」だ

 グーグルから新型のスマートフォン「Pixel 4」が登場した。最新のAndroid 10を搭載し、デュアルカメラを備えていてグーグルが言うところの「Googleがつくりたかったスマートフォン」だ。グーグルから発売されているということで、Androidのリファレンズモデル的な存在でもあるので開発者も気になることは多いだろう。今回、レビュー機を触る機会をいただいたので、使用感をレポートする。

 外観的な特徴はこれといってなく、シンプルで丸みを帯びたデザインだ。フレームはマット処理されたアルミ製で背面はガラス製になっている。カラーバリエーションが3つあって、黒、白、オレンジが選択可能で黒の背面は光沢があり、白とオレンジは艶の無いマット処理がされている。グレア処理された黒なら一見でガラス製とわかるが白とオレンジのマット処理はガラス製には見えないが、きめ細かい質感はプラスティックのような安っぽさは感じない。

5.7型ディスプレーを備えた「Pixel 4」と6.3型ディスプレーの「Pixel 4XL」があり、どちらも3色から選べる

 今回のテストしたPixel 4XLの本体サイズは幅約75.1mm、高さ約160.4mm、厚み約8.2mm(Pixel 4は幅約68.8mm、高さ約147.1mm、厚み約8.2mm)、質量は193g(Pixel 4は162g)。手に持った感じはサイズのわりには軽く感じる。ディスプレーサイズの大きいXLなこともあって手の小さめな人では少し持て余し気味に感じるだろう。

ディスプレーの有効エリアは広い。上辺だけはカメラやセンサーが収まっているためか幅広くなっている。ディスプレーは有機ELパネルで発色が鮮やかでコントラストが高く黒の締りもよい
USB Type-Cで充電が可能。左右にはスピーカーがある

 ディスプレーの有効エリアは左右と下側はかなり狭いが上部は最近流行りの凹型デザインにはなっていない。この辺は既存のアプリとの互換性を重視している可能性もある。

右側には電源スイッチとボリュームが並ぶ
nanoSIMスロットが備わっている

インターフェースを大きく変更したが切り替え可能

 従来のAndroidと大きく変わっている点はインターフェースで、画面下部に備わっていたおなじみの三角・丸・四角の3ボタン ナビゲーションが消えて、iOSライクなジェスチャー方式がデフォルトに変更されている(3ボタン式にも変更可能)。ジェスチャー操作に慣れると画面を広く使えて便利という声をよく聞くので多くの人に受け入れられているのだろう。

 個人的には確実に操作ができるナビゲーションボタンのほうが、今はまだ好きなので切り替えができるようになっているのはうれしい仕様だ。これなら気が向いたときに試してみて慣れそうであれば違和感なく移行できるかもしれない。

ナビゲーションボタンにもできる。強制的に操作方法が変わるわけではなく、従来の方法と選べるのはうれしい仕様だ
四角い枠の中にカメラが2つ、ストロボ、センサーが備わっている。よくみないとレンズの存在はわからないのであまり目立ちはしないだろう

構えにくいスマートフォンながら手ブレ補正の効果はGood

 では、個人的に一番気になっているのがカメラ機能だ。Pixel 4には2つのカメラが内蔵されている。広角側が35mm換算で約27mm相当、F1.7で約1220万画素、望遠側が43mm相当でF2.4で約1600万画素になっている。両方ともに光学式手ブレ補正と電子式手ブレ補正を備えていて利用時には2つのカメラを意識しないでシームレスにズーム操作が可能になっていて8倍までの超解像ズームが可能だ。

 手ブレ補正の効果は大きく、8倍ズームでの撮影でも不安は感じなかった。一般的なデジカメと違い、スマホなので平たい板を持っているだけで安定して構わえることは難しいのだが、かなりの効果はあると思える。

撮影時の画面。画面にワンタッチするとズームスライダーとHDR効果の調整を行う2つのスライダーが表示される。ハイライト側とシャドー側を個別に操作できるのでHDR効果の強弱を調整できる

 撮影モードは普通のカメラモードの他、夜景モードとポートレートが用意されている。ピンチイン、ピンチアウトの操作でズームは可能だが画面を触るとズームスライダーが表示され任意に動かして倍率を変更することもできる、ダブルタップをすれば即座に2倍、もう一度ダブルタップで広角に戻るのでこっちのほうが手早い操作が可能だ。

カメラの設定はシンプルでJPEGとRAWの同時記録切り替え、自動的に動画も記録してくれるモーション機能、セルフタイマー、フラッシュ、アスペクト比、と基本はフルオートだ
カメラ設定詳細。H.265/HEVC形式での動画記録にも対応している。圧縮率は高いが他の機種では再生できない可能性があるので注意

 任意に設定変更できない部分が多くホワイトバランスもオートのまま、感度設定も任意には設定できない。フルオートのコンデジを使っている感覚に近く、HDR調整機能等はもう少しわかりやすい操作方法が欲しいところだ。しかし手軽に撮れるという意味ではへたに設定できるよりはシンプルなほうが間違いがおきず、安心して撮影が行えるだろう。

Pixel 4のカメラ性能をテスト

撮影サンプル01 広角側
サンプル02 望遠側
サンプル03 超解像ズーム(8倍)

スマホで撮った写真とは思えないくらいシャープ

 カメラの切り替えはズーム操作をしてもわからないがExifデータで見る限りは広角側のサンプルと望遠側のサンプルでレンズが切り替わっていると思える。

 広角側も望遠側も解像力が高く、スマホで撮った写真とは思えないくらいシャープできれいだ。デジタルズーム処理になっているはずの超解像ズームも、シャープネスの低下はあるがスマホで見るなら十分なクオリティーだ。

ポートレートモード 01
ポートレートモード 02

 ポートレートモードで撮影すると自動的に望遠側に切り替わり背景をぼかす処理が加わる。処理前と後の両方が保存される。背景との距離があるのでわかりやすいがボケ方は自然だ。

ポートレート 03
ポートレート 04

 遠景での撮影でも、ポートレートモードは効果的だ。僅かなボケ処理だが十分に手前側の太陽光のあたっている部分が浮き立って見える。

ポートレート 05
ポートレート 06

 手軽なスナップもポートレートモードで撮っておけば、それなりの写真になって保存してくれる。

サンプル 04

 広角側で撮影、かなり寄れるので迫力のある写真が撮れる

夜景 01
夜景 02

 01が普通のカメラモード、02が夜景モードで撮影してみた。夜景モードのほうが感度は低くノイズが少ないわりに暗い空が明るくなっているのがわかる。手持ちでこれだけ撮れてしまうのはすごい。

サンプル 05
サンプル 06

 RAWデータの記録も可能なので、Lightroomで読み込んでみた。補正前のデータを確認できるがかなりいい具合に補正されていて、Pixel 4で記録したJPEGファイル並のクオリティーに補正するのは、かなり手間がかかりそうな雰囲気だ。

日常的にスマホで写真を撮る機会の多い人にはうってつけ

 カメラの画質はかなりのレベルに仕上がっていると思える。最近のスマホはコンデジ並かそれ以上に写るものも多いがPixel 4のカメラはまたワンランク基準を引き上げた感じで、単純にキレイと感じる写真を撮れるようになっている。

 細かい部分を指摘すれば、そこはやはりスマホデジカメだが、基本的にスマホで撮った写真はスマホで見ることがメインになるので100%拡大した際の細部などはあまり気にしないでよく、全体の発色傾向やシャープネスの高さは必見とも言える出来栄えだ。日常的にスマホで写真を撮る機会の多い人にはうってつけだろう。

 Pixel 4では指紋認証がなくなってしまったが、ログイン時の顔認証に対応し、背面にはFeliCaも備わっている。

 来年のアップデート待ちにはなるが画面を触らずに身振り手振りで操作できる「Motion Sense」が控えていることもあって楽しみだ。CPUにハイエンドのSnapdragon 855を搭載しているので長く使えるのも魅力だろう。シンプルながらも基本をしっかり抑えたスマホに仕上がっている。


訂正とお詫び:初出時、一部表記に誤りがございましたので、訂正いたしました。(2019年11月12日)


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