3万円台で買える「Xperia 8」は必要十分な機能で使い勝手良し!

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

2019年11月26日 10時00分

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Y!mobileでも買える「Xperia 8」
上位モデルXperia 1/5との違いは?

 au、Y!mobile、UQ mobileから発売された「Xperia 8」。数字はグレードを表しており、夏に発売されたXperia 1がもっともハイスペックで、今秋ドコモ、au、ソフトバンクから発売されたXperia 5は、スペックはそのままにサイズダウンしたモデル。そして、Xperia 8は、Xperia 5よりも下だけど、海外で販売されているXperia 10よりは上という位置付けです。

 Xperia 8は、Y!mobileとUQ mobileが初めて取り扱うXperiaとしても注目されています。とくにY!mobileは、ホワイト、ブラック、オレンジ、ブルーの全4色を取り揃え、主力商品として販売していく構え。価格は一括払いで3万9600円(税込)と、Xperiaの新モデルとしては、お手頃な価格設定になっています。そのY!mobileから借りたモデルを1週間ほど使ってみました。

Xperia 1/5と同じく縦長ディスプレーを搭載し
片手操作が楽チン

 Xperia 8は、Xperia 1/5と同じく、画面アスペクト比が21:9の縦に長いディスプレーを搭載しています。ただし、Xperia 1/5は有機ELですが、Xperia 8は液晶です。画面サイズは6.0型(2520×1080ドット)。Xperia 5(6.1型)よりも少しだけ小さいのですが、左右のベゼルはXperia 5より太めで、横幅はXperia 5よりも1mm太い69mmです。それでも、昨今のスマホの中ではスリムで、片手でも操作しやすい印象です。

サイズは約69×158×8.1mmで、重さは約170g
片手でも操作しやすいサイズ感だが、画面表示を縮小する「片手モード」にも切り替えられる

 右側面に指紋センサーを搭載した電源ボタンと音量ボタンを配置し、左側面にはSIMとmicroSDのスロット。上部にイヤホンジャック、下部にType-CのUSBポートを備えています。Xperia 1/5には独立したイヤホンジャックはなく、USBポートと兼ねる仕様なので、旧来の仕様のXperia 8のほうが使いやすい、という人もいるでしょう。

電源ボタンが指紋センサーを兼ね、スピーディーにアンロックできる
nanoSIMとmicroSD(最大512GB)をセットできる。なお、SIMにはキャリアのロックがかけられている
本体上部に3.5mmのイヤホンジャックを搭載
底部にType-CのUSBポートを搭載

 背面パネルには、フロントパネルと同じく「Corning Gorilla Glass 6」という強化ガラスが使われています。光沢はありますが指紋が付きにくく、スマホケースを付けずに、そのまま使うのもアリという印象。防水(IPX5/IPX8)と防塵(IP6X)にも対応し、おサイフケータイが使えることもセールスポイントと言えるでしょう。

背面パネルはフラットで、デュアルカメラ部分が出っ張っている。オレンジはY!mobileとauが取り扱い、UQ mobileでは買えない。光沢が控えめで、上品な質感だ

広角+望遠のデュアルカメラは
盛らずにナチュラルに撮れる

 背面のデュアルカメラは、広角(約1200万画素/F値1.8)+望遠(約800万画素/F値2.4)という組み合わせ。望遠カメラによって光学2倍ズームで撮れるほか、背景をぼかして、被写体を際立たせることもできます。

広角(約1200万画素/F値1.8)+望遠(約800万画素/F値2.4)のデュアルカメラを搭載

 実際に撮ってみたところ、“ありのまま” に撮れるというのが率直な感想です。最近は、肉眼で見えるよりも明るく、鮮やかに撮れる機種が多いですが、Xperia 8のカメラは、リアルに近い色調や明るさで撮れます。室内でフラッシュなしでは、それなりに暗めに写り、夜景も空は暗く、光が際立つように撮れます。13種類のシーンと4つのコンディションを自動で認識して、最適な設定が行なわれる「プレミアムおかませオート」と搭載していますが、リアリティーを優先して、そんなに盛ってくれない印象です。

広角で撮った作例
望遠(光学2倍)で撮った作例
花を撮影すると、背景がナチュラルにぼける
屋内で料理を撮影。美味しそうに撮れたが、やや明るさに欠けた
人物を撮影。曇天だったので、やや暗めに写った
夜景を撮影。最近流行りの、驚くほど鮮明な夜景写真ではなく、空が黒く写る一般的な夜景写真が撮れる
「プレミアムおまかせオート」は初期設定でオンになっていて、右下の「夜景」のように、シーン認識の結果が表示される

 インカメラはF値2.0で、約800万画素。わりと広い画角で撮影できるので、背景を生かすセルフィーが撮りやすく、3人くらいまでなら、手持ちでグループ自撮りができそうです。なお、ナチュラルに撮れるアウトカメラとは逆に、インカメラは「ポートレートセルフィー」という補正効果で、盛ることができます。

インカメラで自撮りをする場合も、背景をぼかせる。肌の明るさ、顔の輪郭なども、自分が納得いくように補正できる

パフォーマンスはミッドレンジ相応
過度な期待は禁物

 OSはAndroid 9。CPUはSnapdragon 630(2.2GHz+1.8GHz オクタコア)、 メモリーが4GBで、内蔵ストレージは64GBというミッドレンジ仕様。「AnTuTu Benchmark」アプリでベンチマークを測定したところ、スコアは約10万点でした。Snapdragon 855を搭載するXperia 1/5は40万点を超えるスコアを記録するので、パフォーマンスの面では、上位モデルとの差は大きいと考えるべきでしょう。

 ただし、筆者が1週間ほど使って、ストレスを感じることはなかったので、日常的な用途では問題ないはず。負荷が大きい使い方には向かない、くらいの認識で間違いないでしょう。

スマホの処理速度を比較するために用いられることが多い「AnTuTu Benchmark」アプリでベンチマークを測定した結果

 バッテリー容量は2760mAhと、Xperia 1(3200mAh)やXperia 5(3000mAh)よりも少なめです。電池はそれなりに減り、充電は毎日必要になりそうです。ただし、Xperia独自の「STAMINAモード」という省電力モードに切り替えることができ、バッテリーの寿命を延ばす(劣化を抑える)「いたわり充電」にも対応しています。

「設定」→「バッテリー」の画面。2つの省電力モードに切り替え可能
電池の寿命を延ばす「いたわり充電」は、デフォルトで「自動設定」がオンになっていた

長い画面を効率的に使えるのが魅力

 Xperia 8の最大の特徴は、先にも述べた21:9の縦長スクリーンです。Androidスマホには、画面を2つに分割して、2つのアプリを同時に使う「マルチウィンドウ」機能がありますが、それを効率よく使うことができます。

 ホーム画面に「21:9 マルチウィンドウ」というアイコンがあり、それをタップするだけで起動でき、縦向きでも横向きでも利用可能。画面を上下に分割した場合、上に9:16の動画を表示しつつ、下に16:9の表示スペースを確保できる仕組み。動画を見ながら、ウェブページを参照したり、Twitterをチェックしたりできるわけです。

画面を2分割した例。上下それぞれの表示領域は調整可能
横向きにして、動画を見ながら、他のアプリを併用することもできる

 従来のXperiaから継承された「サイドセンス」も利用できます。画面の端をタップして、よく使うアプリや機能のショートカットメニューを呼び出せる機能ですが、筆者はコツをつかむまでに時間を要しました。

「サイドセンス」は、ベゼルが細いXperia 1/5のほうが使いやすい。Xperia 8は、やや画面の内側をタップする必要があり、慣れが必要

【まとめ】大手キャリアから乗り換えたい人にオススメ

 あらためてXperia 8のメリットを挙げると……。

  • いまどきのスマホとしてはコンパクトで持ちやすい
  • 縦長ディスプレーなので、ウェブやSNSが見やすい
  • 横向きにすると動画も見やすい
  • マルチウィンドウを積極的に使える
  • カメラの性能も必要十分
  • ワンセグはないけど、防水・防塵、おサイフケータイには対応

といったところでしょう。

 逆にデメリットを挙げると……。

  • ディスプレーが液晶
  • 超広角レンズは非搭載
  • CPUやバッテリーなど、基本性能がいまひとつ

 くらいです。デメリットというよりは、「だからこそ3万円台で買える」わけです。

 これまで大手キャリアのXperiaを使っていて、格安系に乗り換えてXperiaを使い続けたいという人には格好の選択肢となりそうです。

  Xperia 8(Y!mobile版) Xperia 1(参考、国内版)
ディスプレー 6型液晶(21:9) 6.5型有機EL(21:9)
画面解像度 1080×2520ドット 1644×3840ドット
サイズ 約69×158×8.1mm 約72×167×8.2mm
重量 約170g 約178g
CPU Snapdragon 630 2.2GHz+1.8GHz
(オクタコア)
Snapdragon 855 2.8GHz+2.4GHz
+1.7GHz(オクタコア)
メモリー 4GB 6GB
内蔵ストレージ 64GB 64GB
外部メモリー microSDXC(最大512GB) microSDXC(最大512GB)
OS Android 9 Android 9
カメラ画素数 アウト:約1200万画素(F値1.8)+約800万(F値2.4)
/イン:約800万画素(F値2.0)
アウト:約1220万画素(F値1.6)
+約1220万(望遠、F値2.4)
+約1220万(超広角、F値2.4)
/イン:約800万画素
防水/防塵 IPX5,8/IP6X IPX5,8/IP6X
バッテリー容量 2760mAh 3200mAh
生体認証 ○(指紋) ○(指紋)
USB端子 Type-C Type-C
カラバリ ホワイト、ブラック、オレンジ、ブルー パープル、ブラック、ホワイト、グレー

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