大切な写真を失わないために一生分の写真はクラウドに全部保存せよ

文●柳谷智宣 編集●ASCII

2019年11月30日 10時00分

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 日々増えていく写真、どう管理しているだろうか。スマホに保存したまま、故障したり紛失した時にすべて失った人に相談されることがある。バックアップから復旧する方法を伝えても、そもそも何もバックアップしてなかったという人が多く、驚いてしまった。

 思い出の写真はとても貴重なデータだ。時間が経てば立つほど、その重要性は増していく。必ずバックアップしておこう。それと同時に、写真は鑑賞してなんぼだ。家のハードディスクに保存しているだけでは活用できない。

 そこで、オススメなのがクラウドサービス。今回は、自動かつ無料で一生分の写真を無制限に保存して活用する方法を紹介しよう。

スマホで撮った写真は手間をかけずにクラウドにバックアップする

Googleフォトアプリから
Gmailアカウントを作成する

 今回紹介するクラウドサービスは「Googleフォト」だ。写真を無制限に保存するなら、「Facebook」や「Amazon Photos」というサービスもある。しかし、FacebookはSNSなので画質は劣化してしまうのがネック。Amazon Photosはプライム会員向けサービスなので、すでに会員であれば追加投資なしで利用できる。しかし、月額500円、年額4900円(ともに税込)の有料サービスなので、解約したくなったときに困ってしまう。

 「Googleフォト」であればいくつか注意点はあるが、無料で利用できる。いきなりなくなってしまう心配もないだろう。今回は、初めて使うスマホユーザーを想定した手順を紹介する。

 「Googleフォト」アプリをダウンロードし、「ログイン」をタップし、「続ける」を選ぶ。ログイン画面が開いたら「アカウントを作成」→「自分用」をタップする。続けて、名前や生年月日、性別を入力したあと、メールアドレスを選択する。他に使われていない文字列であれば、パスワードの設定をする。

 次に、任意で電話番号を登録する。この番号は公開されるわけではなく、パスワードを忘れた時の再設定などに利用される。大切な写真を保管するアカウントなのだから、ぜひ登録しておこう。

 これで、Gmailアカウントが作成された。「Googleフォト」だけでなく、「Gmail」など他のGoogleサービスも利用できるようになった。

Googleフォト


Googleフォト(Android版)
Googleフォト(iOS版)


作者:Google LLC
価格:無料(アプリ内課金あり)


アプリを開いたら、「ログイン」をタップし、確認画面で「続ける」をタップする
「アカウントを作成」をタップし、「自分用」を選ぶ。アカウントを持っていれば、入力しログインすればいい
名前を入力して「次へ」をタップする
メールアドレスを選ぶか、入力する
電話番号を登録する
Gmailアカウントを作成できた

 「Googleフォト」のトップ画面に戻ると、作成したアカウントでログインしている。写真のバックアップ機能を利用するかどうか尋ねられるので、「〇〇としてバックアップ」をタップしよう。「バックアップしない」を選択して、あとで設定を変更することも可能だ。

 次に、バックアップの設定をする。ここが「Googleフォト」のキモになるので、要注意。写真をアップロードする方式を選ぶのだが、異なるのは画質。「元のサイズ」はアップロードする写真がそのまま保存される。「高画質」は写真なら1600万画素、動画なら1080pに縮小・調整されて保存されるのが特徴。容量を節約するためだ。

 当然、無劣化の「元のサイズ」の方がよいのだが、こちらはアップロードした分だけ、「Googleドライブ」の容量を消費する。無料アカウントだと最大15GBなので、一生分保存するには到底足りない(月額250円~で追加可能)。そこで、無料で容量無制限に保存できる「高画質」を選ぼう。

 写真を縮小すると言っても1600万画素なので、ディスプレーで見るくらいでは違いがわからないだろう。印刷する場合も、大きなポスターとかでない限りは問題なし。

 Androidでは「高速バックアップ」と言う項目が表示されることがあるが、こちらは通信量を抑えるために300万画素まで画像を縮小してしまう。劣化が激しいので、基本的に利用しない方がいい。

 さらに「Wi-Fiを利用できないときはモバイルデータ通信を使用する」というスイッチも用意されている。出先で「Googleフォト」に写真をアップロードできるが、撮影枚数によっては通信するデータ量が膨れ上がり、ギガを吹き飛ばしてしまうことにもなりかねない。通常はオフのままにしておこう。

 注意したいのが海外旅行時。モバイルWi-Fiルーターをレンタルした場合、スマホはいつも通り写真をアップロードしてしまう。旅行でたくさん撮影していたら、一瞬でリミットに達してしまい、その後使えなくなるということがある。モバイルWi-Fiルーターを使うときは、バックアップ機能をオフにすること。

 バックアップの設定をしたら、準備完了。一覧画面が開き、撮影済みの写真がバックアップされる。

「○○としてバックアップ」をタップする
「高画質」を選択して「確認」をタップする
撮影済みの写真やスクリーンショットがバックアップされる

さらにGoogleフォトを使い倒す

 バックアップが完了すれば、まずは一安心。しかし、せっかく「Googleフォト」を使うのだから、さらに使い倒したい。まずは、スマホの空き容量を増やしてみよう。

 左上のアイコンをタップしてメニューを開き、「空き容量を増やす」をタップ。すると、バックアップ済みの写真をチェックして、削除できる写真をピックアップしてくれる。確認画面で「削除」をタップすれば、スマホの「写真」アプリで削除される。iPhoneの場合は、「写真」アプリを開き、「アルバム」タブから「最近削除した項目」をタップし、「選択」→「すべて削除」をタップすれば削除できる。

 試しに、8000枚強の写真やスクリーンショットを削除したところ、空き容量が23GBも増えた。

 ただし、端末の写真を削除してしまうと、写真の保存先が「Googleフォト」だけになってしまう。やはり、バックアップは欲しいところ。筆者の場合は、PCに保存した後、「写真」アプリから削除している。

メニューから「空き容量を増やす」をタップする
確認ダイアログが出るので「削除」をタップする
「写真」アプリから削除するか聞かれるので「削除」をタップする
しばらく待つと削除が完了した
「写真」アプリを開き、「最近削除した項目」→「選択」→「すべて削除」をタップすると削除できる

フェイスグルーピングを使いこなす

 次に利用してほしいのが「フェイスグルーピング」だ。「Googleフォト」はAIを利用して被写体を判別し、「犬」や「結婚式」といったキーワードで検索できる。この機能を人やペットの顔に適用するのが「フェイスグルーピング」機能だ。初期設定ではオフになっているが、とても面白い機能なので有効にしてみよう。

 しばらくして分析が終わると、まず自分の顔を聞いてくるので選択する。これで、自分が写っている写真だけを引き抜いてまとめてくれる。検出漏れはあるが、誤検出はほとんどない。ものすごい精度だ。

 そして、この機能は友人やペットにも適用できる。トップページの「人物とペット」を開くと、友人やペットの写真がずらっと出てくるので驚くことだろう。それぞれの項目を開いて名前を追加しておけば、その後はその名前で検索できるようになる。

 自分でも家族でも友人でも、グルーピングした写真を遡ってみよう。思い出が次々よみがえるし、こんな写真を撮っていたのか! と驚くこともあるだろう。フェイスグルーピングを見たことがない人に披露すれば、驚くこと間違いなし。

被写体をキーワード検索できる。写真は「犬」で検索したところ
「設定」から「フェイスグルーピング」を開き、「フェイスグルーピング」と「人物と共にペットを表示」をオンにする
しばらくすると、ユーザーの顔を尋ねられるので選択する
人の名前で写真を絞り込めるようになった
犬でまとめず、ペットごとに名前を付けて検索できる

 友達に写真を送るのも簡単だ。1~数枚送るなら選択した状態で共有アイコンをタップ。Googleの機能で共有してもいいし、もう一度共有アイコンをタップしてスマホの機能で共有してもいい。

 パーティーや旅行などで、お互いが撮影した写真を共有したいなら、共有フォルダを利用すると便利。1ヵ所にアップロードすることで、お互いが追加した写真を全員がダウンロードできるようになる。

写真を開いて左下の「共有」アイコンをタップする
iPhoneの共有機能から「LINE」に送信しているところ
「共有」タブを開き「新しく共有する」をタップする
アルバム名を付けて画像を選択し、「共有」アイコンから共有アルバムのURLを送信できる

 写真をバックアップでき、スマホの容量を圧迫せず、クラウドなのですべての写真にいつでもどこでもアクセスでき、フェイスグルーピングで思い出を遡るのも簡単で、しかも無料。もちろん、デジカメで撮った写真をPCからアップロードしてもいいし、複数のスマホやタブレットを持っているならそのすべてで同期できる。

 写真を適当に管理して失ったことがある人は、すぐに「Googleフォト」をインストールすることをオススメする。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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