カメラも使い勝手も良し! 買う前に知っておきたい「Google Pixel 4」の本当の実力

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

2019年12月07日 12時00分

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 今回レビューするスマホは「Google Pixel 4」。「シングルレンズなのに、背景ボケがキレイ!」「夜景写真がすごい!」と話題になったPixel 3の後継モデルです。新モデル・Pixel 4のセールスポイントも、やっぱりカメラ。デュアルカメラを搭載し、ズーム撮影も楽しめるようになりました。筆者は、Pixel 3を持っていて、カメラにも使い勝手にも満足していますが、Pixel 4に乗り替える価値はあるのか? 実際に使ってみた率直な感想を述べさせてもらいます。

Googleストアで購入できるSIMフリーのPixel 4は、64GBモデルが8万9980円、128GBモデルが10万3950円。ソフトバンクも取り扱っている

進化したカメラで
夜景を撮るのが楽しくなる

 アウトカメラは、標準(12.2MP/F1.7)+望遠(16MP/F2.4)という構成です。標準カメラのほうが画素数は少ないですが、画素サイズは1.4μm(望遠カメラは1.0μm)と大きく、「デュアルピクセル位相差検出式オートフォーカス」なるものを採用しています。デュアルピクセルとは、1つの画素に2つのフォトダイオードを持つことを意味し、実質的には2倍の画素を持つセンサーと捉えることもできます。まずは、筆者が撮った作例をご覧ください。

雲が多い日に屋外で撮影した作例
自然光が入らない飲食店で料理を撮った作例
「夜景モード」で撮影した作例
「ポートレート」で人物を撮影すると、背景がほどよくボケる
背景をぼかさない画像も同時に保存されるのが便利

実際に撮影して、Pixel 3からの進化を感じられたのが夜景。Pixel 3でも驚くほど明るくシャープな画質で撮れましたが、Pixel 4では、さらに解像感が増したというか、細かい部分まで鮮明に撮れるようになった印象です。

Pixel 3で撮った作例
Pixel 4で撮った作例。暗い状況での撮影ながら、駅舎の壁面や路面なども鮮明に撮影できた

 なお、Pixel 4には「デュアル露出補正」という機能が追加されています。撮影時に、明るさとコントラストをそれぞれ調整できる機能で、全体は暗めにして、明るいところだけを強調するといった、撮影者任意の調整も可能になりました。

撮影時に画面上に表示される2つのバーをなぞって明るさとコントラストを調整可能

 筆者は先日、中国・深センに行ってきたのですが、名物のライトショーの撮影でもPixel 4が活躍しました。実はiPhone 11 ProとHUAWEI Mate 30 Proでも撮ってみましたが、Pixel 4が一番きれいに撮れました。クリスマスシーズンのイルミネーションの撮影でも重宝しそうです。

深センのライトショーを撮った作例

 鮮明な画質でズーム撮影ができるのも魅力。標準カメラは77度、望遠カメラは52度の視野角で撮影できますが、スペックシートに「光学○倍」という表記はなく、2つのカメラの連携と超解像技術の組み合わせによって、最大8倍のズーム撮影ができる仕組み。実際に撮影してみると、8倍で撮っても画像サイズは変わらず、画質劣化も気にならず、日常的に使えるものでした。

標準で撮影
2倍で撮影
4倍で撮影
8倍で撮影

 インカメラはPixel 3では標準+広角の2つのレンズを搭載していましたが、Pixel 4はシングルレンズ。画素数は8MPでF値は2.0。90度の広い画角で撮影できます。シングルレンズながら、最大4倍のズームが可能で、アウトカメラと同じように「デュアル露出補正」も利用できます。さらに「ポートレート」で撮影すると、背景をぼかすことも可能。8MPと聞くと、さほど性能は良くないという印象を受けるかもしれませんが、実際には非常に使い勝手が良く、画質にも満足できる人が多いでしょう。

インカメラで撮影する場合も「デュアル露出補正」が使える
顔を補正する機能は少なめ。「ナチュラル」または「スムーズ」を選べるエフェクトと、自撮り用のフラッシュ照明(画面が明るくなって、レフ板の効果を果たす)があるくらいだ

片手でも操作しやすいサイズ感がイイ

 Pixel 4は、5.7型の有機ELディスプレーを搭載。前モデルのPixel 3と同じく、片手で持ちやすく、片手でもほとんどの操作をこなせます。iPhone X/XS/11 Proにも近いサイズで、多くの人に好まれる王道のサイズと言ってもいいでしょう。

本体サイズは68.8×147.1×8.2mmで、重さは162g。片手でも操作しやすいサイズ感だ
5.5型画面のPixel 3(右)より画面が大きくなったが、画面占有率が高くなったため、さほど大きくなったようには感じない
5.8型画面のiPhone 11 Pro(右)と同等サイズだが、Pixel 4のほうが26g軽い

 カラバリは、Just Black、Cleary White、Oh So Orangeの3色から選べますが、筆者が借りているJust Blackは、ツルツルでピカピカ。ほかの2色は、サラサラとしたすりガラス調で、指紋が付着しにくい仕様です。

Just Blackの背面はグロス仕上げ。ほかの色もカメラ搭載部は黒なので、Just Blackはボディー全体が黒で統一されていることが魅力
右側面に電源ボタンと音量ボタンを搭載。白い電源ボタンは、デザイン上のアクセントにもなっている
SIMは1枚しか挿せないが、eSIMを利用可能。microSDは非対応
底部のUSBポートはType-C。3.5mm穴のイヤホンジャックは非搭載

 前モデルのPixel 3と同じく、片手でしっかりと掴めて、片手で操作しても落としにくそうなサイズ感。さほど奇をてらわず、落ち着いた印象を受けるデザインなので、長く使っても飽きないかも。カメラを左上に配置するデザインは一見、iPhone 11シリーズに似ていますが、iPhoneがレンズの存在を強調させているのに対して、Pixelはレンズとセンサーを黒い四角いパーツに集約。レンズの周辺を光が反射しない黒にすることはカメラとしての王道でもあり、Pixelのほうが理にかなったデザインという印象を受けました。

パフォーマンスは満足必至
電池は物足りないかも……

 CPUはSnapdragon 855(最大2.84GHz、オクタコア)。メモリーは6GB、内蔵ストレージは64GBまたは128GBから選べます。「AnTuTu 8」でベンチマークを測定した結果、40万点を超える高スコアを記録しました。実際キビキビと反応し、パフォーマンスで不満を感じることはありませんでした。

スマホの処理速度を比較するために用いられることが多い「AnTuTu Benchmark」アプリでベンチマークを測定。Snapdragon 855を搭載するハイエンドモデルとしてふさわしい結果が出た

 バッテリー容量は2800mAh。昨今のスマホとしては少なめです。Googleは「1日中長持ちするバッテリー」としていますが、実際に使ってみた印象では、ギリギリ1日持つかなぁ、という印象。使い方によっては、モバイルバッテリーを持ち歩く必要があるでしょう。ワイヤレス充電「Qi」に対応しているので、使わないときはスタンド型ワイヤレス充電器(別売)に置いてチャージするのが便利かもしれません。

eSIMや便利なレコーダーなど
Pixel 4でしか使えない機能も魅力

 セキュリティー面では指紋認証は搭載せず、顔認証を利用できます。認証はものすごく速く、ストレスなく利用できます。

 OSは、最新のAndroid 10を搭載しています。機能が増えて、操作が難しくなるかと思いきや、基本的な操作はAndroid 9と変わらないので、Androidを使ったことがある人ならスムーズに使いこなせようです。これまでiPhoneを使っていた人や、初めてスマホを使う人に向けたガイド機能も充実している印象。「設定」にある「ヒントとサポート」は、長くAndroidを使っている筆者にも役立つことが多かったです。

初期設定時に使うキーボードの選択画面などが出てくる
Pixelの使い方がわかる「Pixelガイド」というアプリがプリインストールされている
操作していて、わからないことがあれば、「設定」→「ヒントとサポート」で調べると解決できることが多い

 待望のeSIMは、実際に使う機会はなかったのですが、設定の手順を確認していました、「設定」→「モバイルネットワーク」に進み、「+」をタップすると、SIMをダウンロードできる画面に進みます。利用する通信事業者から提供されたQRコードを読み取ると利用可能になるそうです。さほど難しくはなく、国内で使っているSIMを挿したままで、SIMを追加できるので、海外渡航時に役立ちそうです。

物理SIM+eSIMのDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)が可能
通信事業者から提供されるQRコードを読み取って設定する方法が一般的

 プリインストールされているGoogle純正の「レコーダー」アプリも便利。英語を録音すと、同時にテキストに変換されて画面に表示。録音した音声を再生する場合にもテキストを確認できます。つまり、“テープ起こし”が要らなくなるアプリです。まだ、英語にしか対応していませんが、テキスト変換の精度は高いようで、日本語への対応を期待したいところです。

「レコーダー」で録音した英語の再生画面。再生位置に印が付き、英語の学習にも役立ちそう

 Pixel 4はコンパクトで持ちやすいことが魅力ですが、デフォルトの文字表示では、読みづらいと感じる人がいるかもしれません。画面の視認性を重視する場合、6.3型画面のPixel 4 XLを選択するのが得策ですが、Pixel 4でもフォントサイズと表示サイズを変更することで、見やすくなることは知っておくべきでしょう。

デフォルトの画面表示
フォントサイズと表示サイズを最も小さくした場合
フォントサイズと表示サイズを最も大きくした場合

【まとめ】2020年春から搭載予定の
「Motion Sense」に期待大!

 さらに、Pixel 4には、周囲の状況を感知するレーダーセンサーが搭載されていて、2020年の春からはそれを用いた新機能「Motion Sense」も利用できるようになると予告されています。海外では使える機能で、日本ですぐに使えない背景には、行政府の許可が取れていないなど、大人の事情があるようです。この機能がどれだけ役立つか否かは未知数ですが、あとから増える機能があるというのは、楽しみですね。

  Pixel 4 Pixel 4 XL Pixel 3
(参考)
Pixel 3 XL
(参考)
ディスプレー 5.7型有機EL
(19:9)
6.3型有機EL
(19:9)
5.5型有機EL
(18:9)
6.3型有機EL
(18.5:9)
画面解像度 1080×2280 1440×3040 1080×2160 1440×2960
サイズ 68.8×147.1
×8.2mm
75.1×160.4
×8.2mm
68.2×145.6
×7.9mm
76.7×158
×7.9mm
重量 162g 193g 148g 184g
CPU Snapdragon 855
2.84+1.78GHz
(オクタコア)
Snapdragon 845
2.5+1.6GHz
(オクタコア)
内蔵メモリー 6GB 4GB
内蔵ストレージ 64/128GB 64/128GB
OS Android 10 Android 9→10
4G対応バンド 1/2/3/4/5/7/8
/12/13/17/18/19/20/21/25/26
/28/38/39/40/41/42/66
1/2/3/4/5/7/8
/12/13/17/18/19/20/21/25/26
/28/29/30/40/41/42
CA対応 ○(5CC) ○(5CC)
無線LAN 802.11ac
(2.4/5GHz)
802.11ac
(2.4/5GHz)
カメラ画素数 リア12.2メガ(標準)
+16メガ(望遠)
/イン8メガ
リア12.2メガ/イン8メガ×2
バッテリー容量 2800mAh 3700mAh 2915mAh 3430mAh
生体認証 ○(顔) ○(指紋)
防水・防塵
SIM nanoSIM+eSIM nanoSIM
USB端子 Type-C Type-C
カラバリ Just Black、Clearly White、Oh So Orange Just Black、Clearly White、Not Pink

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