待望のDSDVに対応! SIMフリー版「AQUOS sense3」は欠点ナシ

文●村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

2020年01月01日 12時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 今回レビューするスマートフォンは、シャープ製の「AQUOS sense3」です。大ヒットしたミドルレンジモデル「AQUOS sense2」の後継モデルで、ドコモ、auが取り扱うほか、多くのMVNO・量販店がSIMフリー版を販売しています。さらに、Y!mobileもこの機種をベースとする「Android One S7」を取り扱っているので、iPhoneの最新モデル以上に幅広いチャンネルで買える端末です。筆者が使ったのは、SIMフリーの「AQUOS sense3 SH-M12」。2019年12月現在の実勢価格は、3万8280円(税込)です。

必要十分な機能を備えつつ
コンパクトで持ちやすい

 まずは、AQUOS sense3の主なスペックをチェックしましょう。CPUはSnapdragon 630(2.2GHz×4コア+1.8GHz×4コア)、メモリーは4GB、内蔵ストレージは64GBのミドルレンジモデルです。ディスプレーは約5.5型(2160×1080ドット)のIGZO液晶を採用。カメラは、背面に標準(約1200万画素)+広角(約1200万画素)のダブルレンズカメラを搭載し、インカメラは約800万画素。バッテリーは4000mAhで、防水・防塵、おサイフケータイにも対応しています。普段使いに十分な性能・機能を備えたミドルレンジモデルといったところ。

約5.5型のディスプレーは、省電力性能に定評があるIGZOを採用
軽くて丈夫なアルミボディーで、剥がれにくいアルマイト染色が施されている。カラバリは、このライトカッパーのほかに、シルバーホワイトとブラックから選べる
「AnTuTu Benchmark」アプリで計測してベンチマークスコア。Snapdragon 630搭載モデルとして順当なスコア。ヘビーユースには向かないだろう

 Androidスマホの中では、本体サイズが小さめで、横幅は約71mm。片手で楽に持てるサイズ感で、文字入力も片手でこなせます。背面パネルにはアルミニウム素材で、サラサラとした手触り。滑りにくく、指紋が付きにくいことがメリットと言えるでしょう。

左がAQUOS sense3(横幅が約70mmで、重さは約167g)で、右がiPhone 11 Pro(横幅が71.4mmで、重さは188g)。サイズ感としてはiPhone 11 Proに近いが、AQUOS sense3のほうが薄くて軽い

 ディスプレーの下に指紋センサーを搭載していますが、顔認証にも対応。どちらもスピーディーにアンロックできますが、スマホの持ち方によっては指紋センサーに指を当てづらいこともあり、顔認証の方が使い勝手は良い印象。ただし、3Dでの顔認証ではないので、セキュリティー面では指紋認証に軍配が上がるでしょう。

右サイドに電源ボタンと音量ボタンを搭載
ディスプレーの下の指紋センサーには、ホームボタンとしての機能を割り当てることもできる。底部にはType-CのUSBポートを搭載
上部にはイヤホンジャックがある

 前モデルのAQUOS sense2からの進化点として見逃せないのが、初めてDSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応したこと。海外メーカー製のSIMフリースマホのほとんどはDSDVに対応しており、国内メーカー製がSIMを1枚しか挿せないことが、弱点として指摘されていました。これからは、DSDVが不可欠という人もAQUOSを選択肢に加えられるわけです。ちなみに、国内はドコモ、au、ソフトバンク、楽天のすベてのキャリアに対応。ただし、キャリア向けモデルはDSDVには非対応で、従来通りのシングルSIM仕様です。

左サイドのSIMスロットには2枚のnanoSIMを装着でき、1枚はmicroSD(最大512GB)との排他利用
ドコモ回線とau回線のSIMを挿して使ってみた。電話を発信するときに、どちらの番号でかけるかなどの優先設定が可能

超広角撮影と背景をぼかせる
ポートレート撮影が魅力

 メインカメラがダブルレンズになったことも注目すべきポイント。上下に並ぶレンズの、上が標準カメラで、F値2.0、焦点距離は24mm相当(視野角83度)で約1200万画素。下は広角カメラで、F値2.4、焦点距離18mm相当(視野角121度)で約1200万画素。2019年は超広角レンズを搭載するハイエンドモデルが増えましたが、AQUOS sense3は、3万円台で人間の視野角に匹敵するワイドなアングルでの撮影を楽しめるわけです。

デュアルレンズは背面の左上に搭載。上が標準カメラで、下が広角カメラ
標準カメラで撮影した作例
広角カメラに切り替えると、ここまで広く撮れる

 初期設定は、AIによって被写体や撮影シーンに最適な設定が行なわれる「AIオート」になっていましたが、ほかに単なる「オート」というモードもあり、どちらを使ったほうがいいのが気になりました。筆者が使った限りでは、「AIオート」ではやや色が濃くなる傾向があり、それが気になる場合は「オート」に切り替えたほうが良さそうです。

「カメラ」アプリの撮影モード設定画面。初期設定は「AIオート」になっている
「AIオート」で撮った料理の作例。暖色系が補われる印象
「AIオート」にしていても正確に認識しないことが時々あった。これは、料理と認識しなかった時の作例
「夜景」モードは搭載しておらず、暗所での撮影はやや画質が粗くなった

 「ポートレート」モードもあり、背景をぼかして人物を際立たせる撮影も可能。深度計測用のレンズを搭載しているわけではなく、デジタル処理によってボケが作られるのだと思いますが、撮影するときにボケの度合いを調整でき、好みのボケ具合で撮影できるのは魅力です。

「AIオート」のままで人物を撮影した作例
「ポートレート」モードで撮影すると、背景がナチュラルにぼかせる
見栄えよく撮影するためのガイド線を表示できる機能も搭載

 なお、約800万画素のインカメラはF値2.2で、焦点距離は23mm相当(視野角は86度)。顔の大きさ、肌色などを補正できる機能もあり、背景もぼかせるので、自撮りを楽しみたい人も、まずまず満足できそうです。

インカメラの画角も広め。手動で設定できる補正機能も充実

ベーシックなUIだが
さりげなく役立つ独自機能が充実

 OSはAndroid 9。画面下にナビゲーションバー(戻る・ホーム・履歴)を表示せず、横長のホームボタンだけが表示される、Android 9のベーシックなUIを採用しています。ただし、AQUOSの独自機能も多く、それらを使いこなせるか否かで満足度が変わりそうです。

画面の下にホームボタンが表示され、戻るボタンは操作可能な場合にのみ表示される。従来のAQUOSスマホでの主流だったナビゲーションバーは表示されないが、指紋センサーに「戻る」「履歴」などの機能を割り当てることが可能

 独自機能の中で、筆者がもっとも気に入ったのは「Clip Now」。画面の上辺、あるいは左右端をなぞるだけで、素早くスクリーンショットが撮れる機能です。特にコツがいるわけではなく、誰でもすぐにマスターできる便利な機能です。

画面の縁をなぞるだけでスクリーンショットが撮れる「Clip Now」が初期設定ではオフになっており、オンにする必要がある

 クイック設定パネルには「のぞき見ブロック」という機能があります。これは、画面に透かし模様を表示して、斜めから見えにくくする機能です。ガラケーから受け継がれている機能ですが、通勤電車の中などで重宝するはずです。

クイック設定パネル。ワンタッチで「のぞき見ブロック」をオンにできる。ちなみに「リラックスビュー」は、ブルーライトを軽減する機能
「のぞき見ブロック」をオンにすると、斜めからの視認性が著しく低下するので、近くにいる人からの覗き見を防げる

 着信時に画面にイルミネーションのような光を表示できる「ヒカリエモーション」もAQUOSならではの楽しい機能。ホーム画面を、シンプルでわかりやすい「AQUOSかんたんホーム」に切り替えることもできます。AQUOS sense3を子供や高齢の親に使わせたい人にも便利です。

「ヒカリエモーション」は自分の好きな点滅パターンを設定できる
「AQUOSかんたんホーム」のホーム画面

【まとめ】特徴はないが欠点もない
買って後悔しないスマホ

 AQUOS sense3は、突出した機能や特徴はないものの、これといった欠点は見当たらないスマホです。SIMフリースマホは、3万円台のミドルクラスが激戦区で、スペック的にはファーウェイやOPPOなど海外メーカー製が優勢です。しかし、サイズ感、操作性、電池の持ち、安心感など、AQUOS sense3には、買ってから後悔しない理由が揃っているように感じました。

UQ mobile「AQUOS sense3」の主なスペック
メーカー シャープ
ディスプレー 5.5型液晶
画面解像度 1080×2160ドット
サイズ 約70×147×8.9mm
重量 約167g
CPU Snapdragon 630
2.2GHz+1.8GHz
(オクタコア)
内蔵メモリー 4GB
内蔵ストレージ 64GB
外部ストレージ microSDXC(最大512GB)
OS Android 9
VoLTE
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応)
カメラ アウト:約1200万画素(F値2.0)
+約1200万画素(広角、F値2.2)
/イン:約800万画素(F値2.2)
バッテリー容量 4000mAh
FeliCa
ワンセグ/フルセグ ×/×
防水/防塵 ○/○
連続通話時間 約2820分
連続待受時間 約910時間
USB端子 Type-C
カラバリ ライトカッパー、シルバーホワイト

■関連サイト

mobileASCII.jp TOPページへ