マック席から注文できる「モバイルオーダー」に注目

文●山口健太 編集● ASCII

2020年02月10日 09時00分

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マクドナルドのモバイルオーダーアプリ

 日本マクドナルドが、スマホアプリを用いた「モバイルオーダー」を未来型の店舗体験の1つとして1月28日から全国に展開しています。

 実際にモバイルオーダーを体験してみると、レジに並ぶことなく商品の受け取りができるなど、待ち時間を大きく短縮できました。今後、国内で普及が期待される仕組みです。

■日本でもアプリを使ったモバイルオーダーが開始

 モバイルオーダーでは、店舗に行く前にスマホアプリで注文と決済を済ませておくことで、レジでの注文や決済、調理などにかかる待ち時間を減らすことができます。

 日本のマクドナルドは一部の店舗で先行導入していましたが、現在は総店舗数2900店のうち2700店に展開されています。従来のマクドナルドアプリとは別に、モバイルオーダー専用アプリを入れることですぐに使えるようになります。

 アプリには「ポテトLが190円」などのクーポンも組み込まれています。決済はクレジットカード以外に、iOS版ではLINE Payにも対応。店舗に到着すると注文はすでに通っており、あとは受け取りカウンターで番号を呼ばれるのを待つだけです。

 混雑する店舗ではつねにレジに行列ができており、急かされるように注文してしまいがちですが、モバイルオーダーならアプリを見ながらじっくり検討できます。知らないメニューや、お得な組み合わせを発見できるかもしれません。

 海外では言葉の壁もこえられます。米国版のマクドナルドアプリはApple Payに対応しており、日本のクレジットカードで決済できました。もちろんレジに並ぶ必要がないのもメリットです。

米国版のマクドナルドアプリ。日本とはちょっと違うクーポンも面白い
混雑した店舗でもレジに並ぶことなく注文できる(デンバー国際空港にて)

■テーブルデリバリーなら「座席に直行」できる

 モバイルオーダーでは、レジでの注文と同じく「店内」か「持ち帰り」かを選べます。さらに一部の店舗では、注文した商品を座席まで運んでもらえる「テーブルデリバリー」にも対応しています。

アプリからテーブルデリバリーで注文が可能に

 これを利用すると「座席に直行」できるのがポイントです。お店に着いたらレジには並ばず、空いている座席に座ります。その場でアプリを開き、テーブルごとに振られた番号を入力して注文すれば、座席にいながらオーダーできるわけです。

座席から直接オーダーできる、これまでにない体験ができる

 店内を利用したいとき、座席を確保できるかどうか分からない経験はよくあるものです。テーブルデリバリーならまず席を確保し、その席から動かずに注文できるのでそうした不安が一切なくなります。

 高級レストランなら待ち時間も楽しみのひとつかもしれませんが、ファストフードは文字通りスピードが命。これから先、モバイルオーダーができない店舗からは客足が遠のく、といったことも起こり得るでしょう。

■スーパーアプリと合わせた普及に期待

 中国ではテーブルに貼られたQRコードからアプリを開き、注文と決済ができるテーブルオーダーが普及し、話題になっています。日本マクドナルドの仕組みも、ほぼ同じといってよいでしょう。

 飲食店の人手不足が深刻化している日本では、居酒屋などで注文用のタブレットを見かける機会が増えています。そこで誰もが持っているスマホを使えるなら、タブレットの導入自体も不要といえます。

 スマホを利用する上での課題はアプリのインストールです。めったに行かない店のアプリを入れるのは面倒で、入れたとしてもスマホの画面にアイコンが居座り続けるのは邪魔です。これが従来のアプリマーケティングにおける大きな課題でした。

 そこで注目されるのが、PayPayなどのスマホ決済事業者が目指す「スーパーアプリ」。各店舗のオーダー機能と接続することで、専用アプリを入れることなく、メニューの閲覧や注文、決済ができるようになります。

 キャッシュレスは単に現金のやりとりをなくすだけでなく、次のステップとして、アプリを活用した業務の効率化やマーケティングに使えるようになります。モバイルオーダーはその象徴的な機能といえるでしょう。

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