テザリングはWiMAXと3Gの両方に対応
テザリングはWiMAXと3Gの両方に対応する。追加料金はWiMAX接続時のみ月525円が加算されるだけなので、すでにWiMAXを利用しているauユーザーなら追加料金なしでテザリングが利用できる。
auのWiMAXは全国政令指定都市・特別区の人口カバー率が95%以上なので、都市部の屋外であれば3Gの出番はほとんどないだろうが、WiMAXが不調なときなどの際に予備の回線手段があることは心強い。
テザリングで利用できるWi-Fi機器の同時接続数は最大8台まで、通信方式はIEEE 802.11b/g/nに対応する。本体側の設定はSSIDとセキュリティタイプ、パスワードの指定ほか、最大接続数の制限も設定できる。
テザリングのオン/オフのほか、WiMAXや3Gの有効/無効は「設定」の「無線とネットワーク」から行なう仕組みだ。このあたりは、ほかのスマートフォンと大差はない。
電波状況の確認は、通話用アンテナのほかにWiMAX専用のアンテナアイコンが用意されている。アイコンサイズが小さいため少々見づらいが、WiMAX設定で「最高」のようにテキストで状況を確認できるので、テザリング中はこの設定画面を開いておくと便利だ。
WiMAXとしては標準的速度
Web閲覧にも十分対応できる
それではWiMAX通信によるテザリングの速度を見てみよう。テストは富士通のミニノートPC「FMV LOOX U U/C40N」(Atom Z530-1.6GHz)を用い、通信場所は東京23区内西部で行なっている。
ビル屋上や周りに障害物のない公園といった開けた場所では、受信状況はいずれも「最高」をキープし続けた。これらの場所で計測すると、下りは3~4Mbps、上りは2~3Mbpsの数値になった。
これは、過去にテストを行なった他キャリアのWiMAX通信とほぼ同じ数値である。通信状況がよい場所ではWeb閲覧にも耐えられる速度と言っていい。
筆者の自宅マンションは、電波表示が「普通」と「悪い」を行き来する電波状況があまりよくないロケーションである。ここでのテスト結果は下りが1Mbps前後まで落ち込んだ。
さらに条件が劣悪なビルの谷間では通信自体が頻繁に切断されるようになり、まともに通信が行なえなかった。これはUQコミュニケーションズのWiMAXが、波長の短い周波数2.5GHz帯を利用しており、電波が回折しにくいためと思われる。もっとも、3Gでのテザリングも可能なISW12HTであれば、WiMAXで通信できない場所でも3Gで通信できる可能性が高い(ただし3Gでは通信量の制限あり)。
屋内でも利用したいという人は、窓から離れると通信速度が落ちることを頭に入れておいた方がいいだろう。
追加料金も抑えめ
auユーザーは機種変更する価値大アリ
iPhone 4S参入で話題のauだが、WiMAX&テザリング対応端末の新製品もモバイルPCユーザーには見逃せないポイントと言えるだろう。中でもこのHTC EVO 3D ISW12HTは、レスポンスも良好で画面サイズも大きく見やすいなど、トータル面での快適さがずば抜けた端末だ。3D対応などユニークなギミックもあり、隙のないスマートフォンと言える。