カメレオンSIMを「U300定額」で延長
L-09Cとともに、手軽で快適な通信環境を提供してくれたカメレオンSIMだが、そのままでは21日間でサービスは終了となる。21日間が過ぎた後は、“カメレオン”の名のとおり、さまざまなタイプのサービスを選んで継続することができる。
延長のチャージは「My b-mobile」の登録とクレジットカードが必要。b-mobileの回線から行なう必要もなく、別のインターネット回線から登録も可能。クレジットカードの番号を入れてチャージすれば、すぐに新しいプランで使える。
注意しなければならないのは、チャージをする際は、必ず自動更新の申し込みとなってしまうこと。一単位だけ使ってみたいというのなら、契約した後、次のプラン確定日までに解約予約の手続きをしておくか、別のプランでチャージする必要がある。また、一度申し込むと取り消しできないため、課金単位の転送量か日数が経過するまで変更もできない。
今回試したチャージは、最も安いプランである速度が300kbpsに制限される「U300定額」。30日で2480円だった。
b-mobileにおいて、300kbpsのサービスは専用のSIMも出ているが、そちらは30日で2980円。延長のチャージも同額。6ヵ月間や1年間のチャージもあるが、それでも30日あたり2400円を少し超える程度。最初から300kbpsの通信だけするならば、そちらのSIMのほうがお得なのであるが、後述するが、LTE対応端末で使うとなると、カメレオンSIMをチャージしたほうがいいこともある。
300kbpsとはいえ安定して理論値に近い通信ができる!
下記のグラフは実際に都内の公園で平日昼間、そして夜の7時頃に駅前繁華街で試してみた速度だ。速度が低下しかねない夜の駅前でも理論値の300kbpsに近い速度が出ている。
実は、カメレオンSIMでU300定額を選んでも、ルーターのAPN設定を変更する必要はまったくない。それどころか速度は制限されるものの、L-09Cを使い、LTEで接続したまま通信ができる。
LTEの最大速度から2ケタも低い300kbpsはとても遅くなる印象を受けるが、安定して300kbps出ていれば、ファイルのダウンロードでもしない限り、それほど遅い感じは受けない。ウェブブラウズで表示が遅くて困るということもなかった。
しかも、今なら中古で非常に安価に購入できるL-09CというモバイルWiFiルーターが使え、初期投資も少なく通信ができるカメレオンSIMは、かなり実用的というのが正直な印象だ。
プラン変更がすぐにできないことが残念
U300でも実用的、高速通信ならもっと快適に使えるカメレオンSIMだが、世の中には競合のサービスもある。b-mobileと同じドコモの回線を使いながら、月額3000円程度でより高速な通信サービスを提供しているMVNOも存在する。カメレオンSIMのメリットといえば、長期契約なしに利用できる点と、初期費用に契約事務手数料がかからない点だろう。
気になる点は、課金単位の転送量か日数が経過するまでプラン変更ができないことだ。せっかく“カメレオン”という名が付いているのだから、もっと柔軟に速度プランを変更できればいいと思う。
普段は低速サービスで問題なくても、時には高速な通信が必要な場面もあり、少しのオプションの支払いで短時間だけスピードアップができればもっと便利なサービスになるだろう。
とはいえ、気軽にサービス利用ができ、低速サービスでも実用的。モバイルWiFiルーターを持ちたいが、サービスの移り変わりが激しい状況で2年契約は不安で、エリアも気になるというのなら、カメレオンSIMは利用を検討して良いサービスではないだろうか。