日本時間9月10日、満を持して登場した「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」と「Apple Watch」。今回の発表に関して、角川アスキー総合研究所 取締役主席研究員の遠藤諭氏にコメントをいただいたのでご紹介する。遠藤氏はiPhone 6について、「個人的には大画面化しないでほしかった」と語る。
iPhone 6はPlusが本命、AppleWatchは4~5年後に購入」とSくんは言う
毎回アップルの新製品発表のあった翌日は仕事にならないのは角川アスキー総研も例外ではありません。「iPhone6どう?」と聞いたらSくんが立って答えてくれました。
「5.5インチのほうは長年待っていた人が多いんじゃないですか?」、「スマホとして使う人には4.7。スマホとタブレット持ちたくない人は5.5」、「5.5はiPad miniの代替になるかもしれない」、「10インチで電車で映画みていると恥ずかしいんですよ」、「のぞき見防止シート貼るのもばかげている」、「SIMをどっちも(スマホとタブレット)入れればいいんでしょうけど、テザリングも面倒ですよね」ということで、iPhone6は、Plusが本命のようです。
AppleWatchについても聞いてみました。「ボクはAppleWatchはネガティブですよ」、「気持ちとしてはもちろん応援しているです。4~5年後には使っているかもしれない」、「でも、いまのところ使う理由がない」、「時計みて、メール通知みて、そして、iPhoneみてとかより最初から見たほうが早いですよね」、「健康とか理由のある人もいるでしょうし、まだよく分かってないだけかもしれないですけど」、「ボクは時計しないわけですけど、そのために昔に戻るのかというと、それなりの理由が必要で、そんな理由があるかというと、いまのところない」ということで、AppleWatchは△(三角)なようです。
個人的には、iPhoneはAndroidにつられて大画面化しないでほしかった。4.7は当たり前のように使われるし、5.5もSくんがいうように歓迎されるでしょうけどね。
手のひらにスッポリ入る大きさの制約の中でこそ誰も考えないようなイノベーションが起こる。初代の3.5インチでのタッチはマウスに匹敵する堕落できる発明だと思えたのに、大画面では舘ひろしのコマーシャルしたワープロの印象に近くなってくる。つまり、まともな道具のようになる。オルダス・ハックスリーの「技術の進歩は我々が後戻りするときにより能率的な方法を用意する」という話だったんじゃないのか?
遠藤 諭(えんどう さとし)
角川アスキー総合研究所 取締役主席研究員。『月刊アスキー』編集長、アスキー取締役などを経て、2013年より現職。スマートフォン以降に特化したライフスタイルとデジタルの今後に関するコンサルティングを行っている。『マーフィーの法則』など単行本もてがけるほか、アスキー入社前には『東京おとなクラブ』を主宰。著書に『計算機屋かく戦えり』など。『週刊アスキー』にて巻末連載中。
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