以前、当音楽アプリ部で紹介した「鍵盤のないシンセアプリ」こと「ThumbJam」。既存の白鍵黒鍵にとらわれない奇抜なインターフェースとハイクオリティーなサウンドライブラリーを持ち、個人的にはライブの現場でも使うほどのお気に入りアプリです。
今回紹介する「DrumJam」はThumbJamの開発元であるSonosaurusがリリースしたトライバルビート(民族音楽的リズム)に特化したリズムアプリ。新たなお気に入りとなるか、その実力を試してみました。
キットからリズムループと音源を選んで音を作る
DrumJamの画面は一画面のみで操作が完結するシンプル構造。画面中央から上半分がリズムループのコントロールです。下半分はリアルタイムにタッププレイができるリズムパッドのコントロール。それぞれに使用できるパーツキットは専用で用意されています。
まずは画面上部のリズムループのコントロール部から見ていきましょう。画面左上のパッチリストからは、収録されているリズムパッチのループが選択できます。パッチを選択して画面右上隅にある再生ボタンを押すと、リズムループが再生されます。リズムループに使用できるパーツ(音源)は、画面右側の枠内にある楽器アイコンの28種類。ループと音源を用いた36個のキットがFactoryプリセットとしてあらかじめ組まれています。それぞれのキットには4~20ほどのリズムパターンを用意。
「2 Part Bong Conga Latin」など「X Part ~」という名前になっているループはX個のキットを使用した「~」風味のループとなっています。それ以外は「Cajon Req Triangle」や「Latin Drumkit」といった、メインで使われているパートやジャンルに応じた名前がついているので、何となくでもイメージはつかみやすいはずです。
ミキサー代わりのモニターで音色を作り込む
パッチを読み込むと画面上部中央のキットモニターに、パーツのアイコンが表示されます。キットモニターは「Vol/Pan」「Parts」「Mute/Solo」「Filter」の4モードが選択でき、一般的なリズムアプリのミキサーのような感覚で扱うことができます。
キットモニターは初期状態だと、Vol/Panモニターに設定されており、パーツをキットモニター上の上下方向に動かすことで音量が上下し、左右方向に動かすとキットのパンニング(L-Rの配置)を変えられます。
ループさせる音源を変えるときは、キットモニター内のパーツアイコンをドラッグしてモニターの外に出す、あるいは外からモニターに入れ込みます。
(次ページでは、「音源のリズムループを変えるPartsモード」)