IIJmioも一時期よりは遅くなったが
それでも快適!
一方、ドコモのネットワークを使ったIIJmioについても、速度低下を感じる場面が多くなった。昼時はやはり1Mbpsを大きく割り込むことが多くなり、高速通信モードをオフにしたいと思うときもある。
しかし、混雑時を除けば10Mbps程度の速度が出る。休憩時間など大勢の人がスマホに向かう時間は混雑するものの、それを外せば快適だ。仕事で使っている人にとってはいわゆるビジネスタイムであれば、速度低下は気にすることはないだろう。
2年ほど前にドコモのLTE通信で混雑時の速度低下が顕著だったことがあるが、そのときとは大きく違う点がある。
それは、当時と違って上り速度が確保されているということ。昔の混雑は下りだけでなく上りもパケットが流れない状態であったため、ウェブブラウザー上のクリックがウェブサーバー側にうまく伝わらないことがあり、トータルで余計に時間がかかっていた。
現在は下りの速度低下はあるものの、表示が遅いことが気になる程度で、反応が遅かったり、反応せずにタイムアウトしてしまうということにはならない。
さらに、ドコモのLTEのエリア拡大も進んでいる。以前であればすぐに通信表示がLTEから「3G」や「H」(HSDPA)に落ちてしまっていたが、最近は「LTE」表示のまま維持していることが多くなった。auに比べてLTEエリアが狭いという印象のドコモのLTEネットワークだったが、それも日に日に進化している。
なお、試した端末が「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」であったため、ドコモのクワッドバンドのうち1.7GHz帯は非対応。エリアの広さ的にはさほど不利にはならないと思われるが、最新の端末ではもっと速度が出る可能性がある。
容量アップのIIJmioと
端末やテザリングが魅力のmineo
筆者はPCによるモバイル時の通信はまずmineoを使っている。LTEのエリアが広く、比較的高速な通信が安定的に行なえるの点はたいへんな魅力だからだ。
結果、ほかの格安SIMよりも多く使っているため、10月度は月末を前に高速通信容量を使い切りそうだ。
便利なmineoの今の最大の弱点といえばiPhoneとの相性。冒頭でも少し触れたが、iOS 8以降、mineoでは使えなくなっており、最新のiOS 8.1に期待されたが、対応しない状況に変わりはなかった。
一方、IIJmioは今月から料金やプランはそのままで高速通信容量が倍増している。月額972円のプランでも2GBの高速通信容量があり、mineoと違って余裕を持って通信ができるだけでなく、アプリで高速通信容量をオフにすることもでき、容量の節約もできる。そして、iOS 8でも問題なく使える。
月額1058円で高速通信容量1GBで比較的安価に端末が調達でき、テザリングが使いやすいmineoと、月額972円で2GB、LTEエリアが若干狭く、テザリング対応端末の用意が難しいIIJmio。
少し前ならmineoの圧勝だったが、容量アップしてLTEエリアが広がったIIJmioも大きな魅力があり、これから格安SIMを導入する人はどちらでも満足できると思うが、おおいに迷ってほしい。