前々回、前回で最新のハイレゾ対応スマートフォンの音質について確認してきた本特集。今回は、スマートフォンとUSB DACを接続して、さらに音質向上ができるかを確認してみたい。
USB DACとの接続は多くのスマホで非サポート
今回の記事をご覧いただくにあたり、理解しておいてほしいことがある。それは、各種USB DACとスマホの接続は、基本的にはメーカーはサポートしていないし、実際に(ハイレゾ音源も含め)再生できるかどうかは試してみないと分からない、ということ。
前々回の内容と若干重複するが、もう一度Android端末におけるハイレゾ再生について整理しておこう。
Android端末で再生した音をUSB出力する場合には、Android端末側でUSBホスト機能がサポートされ、(ベンダー依存の)USBオーディオクラスドライバーまたはAndroidアクセサリープロトコル(AOA)2.0に対応していなければならない。
それでもフォーマットは44.1kHz/16bitおよび48kHz/16bitが上限となるため、JEITAが定義するところのハイレゾ再生とはならない。
その例外ともいえる存在が、ソニーモバイルの「Xperia」シリーズだ。2014年春夏モデルの「Xperia Z2」ではじめてUSB経由でのハイレゾ再生をサポートし、設定を変更のうえUSB DACと接続すれば最大192kHz/24bitのフォーマットでデジタル出力できるようになった。
後継の「Xperia Z3」もこの機能を踏襲、Android端末唯一ともいえる「単体でもハイレゾ、USB出力でもハイレゾ」を実現している。
逆に言えば、Xperia Z3以外のスマホは「USB DACでCDクオリティー音源を再生できるかどうかもわからない」のだが、最新のスマホならひょっとするとハイレゾ音源の再生もできるのでは、という淡い期待を込めて検証を行なった。
つまり、USB DACとの接続検証は基本的にメーカー非対応であり、検証結果はあくまでも筆者および編集部が用意した限定した環境でのこととなる。このため、結果についてはメーカーや販売店などは把握しておらず、筆者、編集部も含め問い合わせなどには対応できない。もし試すのであれば自己責任となるのであらかじめご了承いただきたい。
(次ページに続く、「5台のポタアン×5台のスマホの接続を検証!」)