最新端末を丸裸! スマートフォン定点観測

AQUOS、ARROWS、DIGNO 国産スマホのスタミナをチェックする (1/3)

文●小林 誠、ASCII.jp編集部

2014年12月22日 15時00分

前へ 1 2 3 次へ

 国内メーカーのスマホとして代表的なAQUOS ZETA、ARROWS NX、DIGNO Tを比較しているスマホ定点観測。最後となる今回はスタミナチェックを行なう。

ドコモ「AQUOS ZETA SH-01G」

ドコモ「ARROWS NX F-02G」

ワイモバイル「DIGNO T 302KC」

ここまでAQUOS ZETAが2勝で迎えた
最後のテスト!

 比較している3機種はドコモ「AQUOS ZETA SH-01G」「ARROWS NX F-02G」、ワイモバイル「DIGNO T 302KC」と、シャープ、富士通、京セラという国内で代表的なメーカーのスマホ3機種である。まずは主なスペックからおさらいしていこう。

  ドコモ
「AQUOS ZETA
SH-01G」
ドコモ
「ARROWS NX
F-02G」
ワイモバイル
「DIGNO T
302KC」
メーカー シャープ 富士通 京セラ
本体サイズ 約76×141×8.9mm 約74×144×9.4mm 約65×132×11.2mm
重量 約159g 約166g 約139g
画面サイズ 5.5型 5.2型 4.5型
画面解像度 1080×1920ドット 1440×2560ドット 540×960ドット
OS Android 4.4.4 Android 4.4.4 Android 4.4.2
CPU クアッドコア 2.3GHz クアッドコア 2.3GHz クアッドコア 1.2GHz
ROM/RAM 32GB/2GB 32GB/3GB 8GB/1.5GB
メモリーカード microSDXC(128GB) microSDXC(128GB) microSDHC(32GB)
下り最大通信速度 150Mbps
(Xi)
150Mbps
(Xi)
76Mbps
(AXGP)
LTE対応周波数 2GHz/1.7GHz/
1.5GHz/800MHz
2GHz/1.7GHz/
1.5GHz/800MHz/
700MHz
2.5GHz(AXGP)/
2GHz/900MHz
キャリアアグリゲーション × × ×
VoLTE ×
無線LAN 2.4/5GHz対応 2.4/5GHz対応 2.4GHz対応
テザリング ○(最大10台) ○(最大10台) ○(最大8台)
カメラ画素数 1310万画素CMOS
(裏面照射型)
2070万画素CMOS
(裏面照射型)
800万画素CMOS
(裏面照射型)
インカメラ 210万画素CMOS
(裏面照射型)
240万画素CMOS
(裏面照射型)
196万画素CMOS
防水/防塵 ○/× ○/○ ○/○
ワンセグ連続視聴 11時間10分 8時間40分 ×
フルセグ連続視聴 7時間40分 6時間20分 ×
FeliCa ×
赤外線通信 ×
NFC ×
Bluetooth 4.0 4.0 4.0
MHL(HDMI) × × ×
Miracast ×
SIM形状 nanoSIM nanoSIM microSIM
バッテリー容量 3300mAh 3500mAh 2000mAh
Qi × × ×
カラバリ Indigo、White、Cyan、Coral Black、White、Orange ブラック、ホワイト、ブルー、オレンジ、グリーン

 これまでの比較は、スペックが高く、ガラケーからの機種変更が安かったARROWS NXが1勝(関連記事)。スピード(関連記事)とカメラチェック(関連記事)で安定した強さを見せたAQUOS ZETAが2勝の展開。料金は安価なものの、スペックでやや見劣りするDIGNO Tは大善戦しているものの、あと一歩という結果である。

 今回はスタミナチェック。バッテリー容量は大きいものの大画面で電力も消費しそうなAQUOSとARROWS、バッテリー容量は小さいものの画面も小さいDIGNO T。どういう結果になるか。まずは動画の連続視聴から。

YouTubeの2時間連続再生は
AQUOS > DIGNO > ARROWSの順

 最初にYouTubeの2時間連続再生テストを行う。満充電にしたうえで、音量は中くらいに手動で設定、画面の明るさは自動調整、GPSを有効にし、BluetoothとWi-Fiはオフにする。Googleアカウントは3機種とも同じものでログイン、アプリの「Battery Mix」で電池消費の経過を見る。

 なお3機種ともLTE(4G)のエリアなのだが、ARROWS NXのみはLTEのアンテナアイコンの表示が不安定。アンテナ本数が1~4本に変わり、3Gにもときどきつながっていた。またAQUOS ZETAのBrightKeep(手に持っていると画面が点灯し続ける機能)はオフにしている。

  AQUOS ZETA ARROWS NX DIGNO T
2時間視聴後の
バッテリー残量
76% 66% 73%

 大画面のスマホ2機種は明暗が分かれた。AQUOS ZETAがトップで残量76%。続いたのは画面が小さなDIGNO T。

 ARROWS NXは不安定な電波状況もあったのか、バッテリー残量は66%と差がついた。ネットワーク設定の調整次第で改善したかもしれないが、可能なかぎり初期設定に近い状態でテストしているので仕方がない。

 なお画面の明るさを見比べると、同じ自動調整でもAQUOSとARROWSがDIGNOより明るめ。それでもリードし続けたAQUOS ZETAはIGZO液晶の効果もあるのか、やはりスタミナは強いようだ。

カメラ、電子書籍、マップの連続テスト
DIGNO Tが最後に逆転する

 続いてカメラ、電子書籍、マップを連続で使用するテストを行なう。まずカメラで静止画を50枚、動画を10分撮影し、Wi-Fiに接続。Kindleアプリをインストールし、電子コミックを1冊読む。さらに外出し、Android標準のマップアプリでGPSを使いながら30分間ナビをする。

 それぞれのバッテリー残量の経過は以下のとおり。

  AQUOS ZETA ARROWS NX DIGNO T
カメラ撮影後 96% 93% 94%
電子書籍1冊 92% 88% 92%
マップ30分 84% 77% 89%

 最後にDIGNO Tが逆転する結果。カメラ撮影が終わった時点では残量96%でAQUOS ZETAがリード。電子書籍を読み終えた時点でAQUOS ZETAとDIGNO Tが並び、ナビの終了後はDIGNO Tが5%上で勝利。

 なおAQUOS ZETAは動画の撮影中に強制終了が発生したものの、すぐに再開しているのでさほど影響は無いはずだ。

 ARROWS NXはここでも敗れた。カメラ撮影の時点では残量93%でさほど差は無いのだが、電子書籍を読み終えた時点で残量が88%になり、少しずつ差が開き、マップはさらに11%減。他機種より設定の調整が必要な部分があるのかもしれない。

前へ 1 2 3 次へ

mobileASCII.jp TOPページへ