米アップルが3月10日に開催したメディアイベント「Spring Forward」で、詳細が発表されたApple Watch。今回の発表に関して、テクノロジー分野に詳しいフリーランスジャーナリストの本田雅一氏にコメントをいただいたのでご紹介する。
イノベーションがスピードアップしたApple
まだ製品に実際に触れていない段階だが、スマートウォッチというジャンルの中で、もっとも優れたデザイン、操作性、機能を持っていることは間違いなさそう、ということだ。
iPhoneのHealth KitやMedical Research Kitとも連動するだろうし、筋力トレーニングなどを動画アドバイスで例示しながらコーチしたり、心拍をモニタしながら持久力トレーニングするといったアプリなどが登場するだろう。あるゲーム開発者はiPhone用ゲームのアイテムを集めるミニゲームをApple Watch上で開発していた。タッチパネルやダイヤルの操作性は新しい可能性を示すだろう。
しかし、一方でスマートウォッチが持つ本質的な問題への答えにはなっていなかったという印象だ。「一日中使える」というが、バッテリは18時間しか持続しない。iPhoneアプリからプラスαの情報を通知する機能は利便性が高いものの、通知を受けるだけならば、もっとシンプルかつ存在感の少ないハードウェア形態が良いのでは? という疑問もある。
そうした疑問に答えている製品か否かは、これから実際に製品に触れ、体感してからコメントすることしたい。
本田雅一(ほんだ まさかず)
フリーランスジャーナリスト、コラムニスト。IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、モバイル、ネットワークサービス、インターネットカルチャーなど、テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフ、それらの関連技術、企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーする。