クラウドストレージ内のファイルを添付できる
DropboxやOneDrive、Google Driveなどのクラウドサービス内に保存されているファイルを添付することもできる。まずはアカウントを登録しておき、メールの作成画面や「ファイル」タブからファイルにアクセスする。ファイルのダウンロードリンクを添付するので、ファイル本体をスマホでダウンロードしなくて済むのが便利だ。
iOS版はプレビュー機能が作りこまれていないようで、一部の画像ファイル以外は「エラー 再試行」と表示される。とはいえ、共有するには問題ないので「添付」を選べばいい。
Googleカレンダーとも同期可能なカレンダー機能
Outlookのキモであるカレンダー機能も使い勝手がいい。GoogleカレンダーやiCloudのカレンダーと同期できるので、さまざまなアプリと連携できる。複数アカウントを登録でき、表示するカレンダーは任意に選べる。もちろん、場所やコメントも記載できるし、リマインダーを通知することもできる。
また、受信メールから直接イベントを作成できるのもポイント。GmailやOutlookの機能でイベントに招待され、参加を選ぶと、自分のカレンダーに予定が追加されるのだ。開催者や場所、参加者などもわかるので、手動で登録するよりも手軽だ。
一つ残念だったのが、カレンダーが日と週表示だけだった点。月間表示も用意してほしかった。
一長一短な「連絡先」
「連絡先」タブでは、登録しているアカウントの連絡先を一覧できる。リストは、コンタクトする頻度が多い順に表示される。ユーザーをタップすると、その人とやり取りしたメールや会議、添付ファイルなどを一覧できるのが便利。この人と以前やり取りしたのはいつだったっけ……と悩む必要がなくなる。検索もインクリメントサーチで、1文字入力するごとに候補が絞られる。
気になったのは、表示順をソートできない点。アルファベット順に並べて探すということができないのだ。検索すればいいだけだが、うろ覚えの相手を探す時には不便かも。ここは改善されることを期待したい。
以上が「Outlook」の説明書となる。メールとカレンダーをアプリを切り替えずに利用できるのが、想像以上に便利だった。しかも、メールもカレンダーも機能が充実しており、完成度が高い。普通に、メインで使えるレベルに仕上がっている。筆者としてはクラウドストレージとの連携も便利だし、数点気になるところがアップデートされれば、すぐにでも乗り換えようと思う。文句なしの神アプリだ。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。