末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢

米国はダメでも、欧州市場で確実にプレゼンスを高めるファーウェイ (2/2)

文●末岡洋子 編集● ASCII.jp

2015年07月08日 11時00分

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安価な端末として欧州市場に食い込むファーウェイ
そして、その端末で子供たちが使うのはWhatsApp

 最後に端末の話を少し。5年ぶりにあったドイツの友人(40代、女性、音楽ジャーナリスト)は、端末をNokiaからSamsungのフィーチャーフォン(ドイツではケータイのことを”ハンディー”と呼ぶ)に買い換えていた。そのフィーチャーフォンもごくベーシックなものなので、彼女はフランスWikoのAndroidスマホも買っている。だが、設定が面倒なのでSamsungを使い続けているとのこと。

 12歳になる彼女の息子は、クリスマスプレゼントにもらったHuaweiのスマートフォンを画面が割れても使い続けていた。たまたまなのか、上の階にすむ14歳の男の子もHuaweiのAscend Sシリーズ。ともに、本当に欲しかったのは別の端末だけど、満足しているとのことだ。

 なお、彼らがスマホでやっていることは、ほぼひたすらWhatsApp。WeChatは知っていたが、「LINEは?」と聞くと「知らない」とのことだった。「14歳になったらFacebookをするの?」と聞くと、「こっそりやっている子もいるけど、いまはSnapchatが楽しくてたまらないから興味ない」とのこと。

 Amazonのドイツでは、フィーチャーフォンとスマートフォンのランキングで上位10機種のうち5台がSamsung、2台がMicrosoft/Nokia、SonyとMotorolaも入っており、Huaweiは13位に「Huawei P8」が入っている。家電量販店SarurnではMicrosoftの「Lumia 530」がトップとなっている。

 これまではフォローする側だったHuaweiだが、シェアではEricssonと僅差で2位となった。今回のイベントでは、リーダーシップを取ろうとする気概を感じた。Huaweiにとってこれまでにはない新しい挑戦となる。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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