ドコモの“ガラホ”「ARROWSケータイ」で、ガラケーの楽さを理解する (1/2)

文●オカモト/ASCII.jp

2015年07月12日 12時00分

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今回はドコモ版“ガラホ”「ARROWS ケータイ F-05G」を詳しく見ていく!

 根強い人気を誇る従来型ケータイ(ガラケー)。通話やメールが中心であれば、その使い勝手はいまだ魅力的だ。とはいえ、ウェブを見たり、LINEなどの最新サービスを使うには、どうしてもその性能不足が目立ち、またガラケーではそもそも利用できないサービスも増えている。

 そこで今年になって登場したのが、Androidベースの新世代ガラケーだ(「ガラホ」などとも呼ばれている)。操作体系はほぼそのままに、快適なウェブ閲覧など、スマートフォンをベースにすることでのメリットをガラケーの世界に持ち込んでいる。

 そんな新世代ガラケーはau「AQUOS K」が先行し、夏モデルではドコモも富士通/シャープ製の2製品を発表した。今回はそのうち富士通による「ARROWS ケータイ F-05G」をチェックしていく。

見た目や操作感はガラケーそのもの
スマホベースでウェブ閲覧時の快適さが断然

 このARROWSケータイ、AQUOS Kと同様に、見た目は完全なガラケーそのものだ。テンキー周りやメニューなども同様で、ディスプレーには3.4型FWVGA液晶(480×854ドット)を採用する。ただしスマホと違って、タッチ操作には対応しない。背面にもサブディスプレーがあって、時間や着信などを知らせてくれる。

 側面にはマナーキーもあり、端末を閉じた状態でマナーモードのオン/オフが可能。ヒンジ部のワンプッシュボタンで端末を開くことができるなど、使い勝手はやっぱりガラケーそのものだ。

 テンキーの下部にある3つの「お気に入り」ボタンは、それぞれ短押し/長押しで、計6個の機能を割り当てられる。デフォルトではLINEの起動やスクリーンショットなどだが、自分好みでカスタマイズが可能だ。

テンキーの一番下にあるのが「お気に入り」ボタン。特定の機能やよく使うアプリなどを割り当てられる

背面にはサブディスプレーがあり、時計や着信などを表示可能

富士通製ケータイでも定番になりつつあるワンプッシュオープンボタンを装備

防水・防塵対応でバッテリー交換も可能。容量は1700mAh

microUSB端子はキャップの中。充電は背面下部に専用端子でも対応しており、卓上ホルダーも標準で同梱される

右側面にはマナーボタンが。端末を閉じているときはマナーモードのオン/オフ、使っているときはアプリの切り替えに利用できる

背面下部に充電用端子が。カメラは約810万画素の裏面照射型センサーを搭載

ガラケーそのもののメニュー画面。右画面はマナーボタンを押したときのアプリ切り替え画面。実はAndroidの機能そのままだ

「お気に入り」ボタンは、短押し/長押しそれぞれに機能を割り当てられる

 スマホベースになったことで、性能が大きく上がっているのはやはりウェブブラウザー。TwitterやFacebook、Gmailなど、スマホ向けに用意されているウェブサービスも快適に利用できる。

 前述したようにタッチ操作には対応しないが、カーソルキーでマウスカーソルを動かす「マウスモード」、ケータイのブラウザーのようにカーソルキーでスクロールや選択部分を移動する「ケータイモード」が切り替えられるほか、画面のズームをテンキーの「1」「3」キーで可能だったりと、想像以上に快適にウェブが楽しめる。

マウスモードとケータイモードの切り替えが可能。テンキーで画面の拡大縮小も簡単だ

 ただし、やや気になったのは通信速度。4G LTEに対応したauのAQUOS Kと異なり、ドコモの新世代ケータイは3G止まり。都心部でのドコモ3G回線は速度面で厳しくなってきている。スマホ用サイトの表示にはそんなに時間がかからないのだが、レスポンスがやや悪く、待たされているという感じもする。また、Wi-Fiにも対応していないので、固定回線が敷かれた自宅でも同じだ。ただし、これは筆者がLTEスマホに慣れきっているという要素もあるかもしれない。

 LINEについてはアプリが標準でインストールされている。ガラケーでもウェブベースで利用できるが、機能面ではスマホ版と大きな差があるのが現状だ。ARROWSケータイのLINEであれば、テキストやスタンプはもちろん、LINEでの無料音声通話も利用できる。スタンプショップも用意されてはいるが、追加可能なのは多彩なスタンプの中の一部で、有料のスタンプを購入することはできない。

TwitterやFacebook、YouTube、Gmailなどのサービスにはブラウザーからアクセスして利用できる

LINEについてはアプリがインストールされている。日本語入力はATOK。カメラはサクサクと動作するが、機能自体はシンプル

初期設定時に生年月日を入れると、文字サイズや音質改善機能などが自動的に設定される。基本的に操作や使い勝手はガラケーそのものだが、一部Androidっぽい部分も見え隠れする

 なお、料金については、3G端末ということもあり、既存のドコモ3Gケータイ用のものがそのまま利用できる。また、通話を頻繁にしたり、スマホとの2台持ち、もしくは家族の中にスマホユーザーがいるなら、新プランの「カケホーダイ&パケあえる」で、国内音声定額の「カケホーダイプラン(ケータイ)」(月2376円)やシェアパックに加入するといいだろう。


(次ページでは、「ガラケーの使い勝手と楽さがそのままの新世代ケータイ」)

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