メモアプリで手書きメモが描けるようになった
「メモ」アプリではフリーハンドで手書きメモが描けるようになった。ペン先も複数用意され、定規なども利用できるなどなかなか本格的だ。イラストを描けるほどではないが、簡単な図をメモしたり、お礼などの短文を書くことは可能。
写真を簡単に追加できるようになり、「メモ」アプリをEvernoteのようなクラウドストレージとして活用することもできそうだ。
UIがいろいろと変更された
iOS 9ではアプリ切り替えのUIががらっと変わっている。全画面のサムネイルを右にスライドさせてアプリを選択するようになった。従来は、画面下のアイコンを左にスライドさせていたので、感覚がまったく違う。最初は使いにくいな、と感じたが、数日使い続けていたら気にならなくなった。
「Spotlight検索」画面も変わっている。画面を上から下にスライドさせると、「Spotlight検索」が開くが、そこに「Siriの検索候補(APP)」が表示されるようになった。また、ホーム画面を右にスライドさせると、「Siriの検索候補」のアプリに加えて、友人が表示され、さらにニュースも表示される。筆者は今のところ便利に感じたことはないが、いろいろな導線があるのは悪いことではない。
Safariのデスクトップ用サイト表示が簡単になったのも地味に便利。更新ボタンを長押しするだけで、メニューが表示されるのだ。
新たに「低電力モード」が搭載され、バッテリー残量が20%を切った時などに、オンにするか聞かれるようになった。「低電力モード」を有効にすると、メールの自動受信やアプリのバックグラウンド更新、自動ダウンロードが停止される。さらに、CPUの動作もわざと遅くして電力消費を抑えている。ただし、ディスプレーの明るさは変わらないので、駆動時間をさらに延ばしたいなら手動で暗くしよう。
こちらも地味なのだが、自動ロックが最短で30秒になった。これまでは1分だったが、さらに短いタイミングでロックをかけることができる。iPhoneを手放したらすぐに守りたいなら、活用しよう。
筆者は定期的に「カメラ」から大量のスクリーンショットや不要な写真を削除するのだが、その際の選択が面倒だった。しかし、iOS 9では複数の写真をなぞるだけで選択できるようになり、とても助かる。
動画撮影時の解像度を選択できるようになった。これまでは常に最高画質のみだったが、動画だと録画ファイルのサイズが大きく異なるので、うれしいところ。解像度やフレームレートがそれほど不要な時は、設定を変更してストレージを節約するといいだろう。
パスコードが4桁から6桁になったり、Siriがさらに賢くなったり、メールアプリが強化されるなど、ほかにもたくさんの変更点がある。また、iPad Air 2および、発表されたばかりのiPad ProやiPad mini 4などでは、「マルチタスキング」という機能が利用できる。PCのように、2つのアプリを並べて同時に利用できるというものだ。
筆者はすでに複数の端末をiOS 9にアップデートして利用しているが、基本的に問題なし。まれにトラブルが起きるケースも報告されており、近日中にiOS 9.0.1が公開されるとのこと。心配な人は9.0.1のリリースを待ってからアップデートするといいだろう。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。