アメリカでは何の製品がトレンドになるだろう?
今年のブラックフライデーで、テクノロジー関連の商品の目玉は何でしょう。これといって強いトレンドを感じるものはありませんが、強いて言うならば、新バージョンが出揃ったネットストリーミングをテレビで楽しむセットトップボックスでしょうか。
Apple TVはテレビにアプリのエコシステムを持ち込みましたし、それよりもぐっと安いAmazon Fire TVは4Kをサポートし、やはりゲームなどを楽しむことができます。Googleも、さらに安いNexus Playerを登場させています。いずれにしても、勝ち組は、NetflixやHuluといった、ビデオストリーミングサービスになりそうです。
それ以外には何だろう。スマートフォンとタブレットの年次更新はあまり盛り上がるないようではない上、こうしたスマートデバイスが色々飲み込みすぎてしまい、まったく異なるサイズのディスプレイを備える4Kテレビくらいしか、代わり映えするデバイスは見当たりません。
AppleがiPad Proを間もなくリリースし、Microsoftが米国ではSurface Bookを発売しており、新しいタブレット系デバイスに注目が集まるような気もしますが、一般家庭で受け入れられそうなのはSurface Bookで、いずれもビジネス市場での盛り上がりの方が期待されていますので、ブラックフライデーはあまり関係ないわけです。 ウェアラブルも、うーん……。
ちなみに米国家電小売り大手のBest Buyは、ブラックフライデーのガイドを公開しています。
まず最初の項目には、「必要なもののリストを作ること」とあります。そこにはクリスマス用のギフトも、あらかじめ入れておいた方が安く揃えられるというコツも書いてあります。そもそも必要ないものは買わない、これがすべてですよね。今年の場合、ちょっと自虐的にも映る正論中の正論であります。
そしてスマホで価格動向をチェックし、行列に並ぶ友達を見つけ、在庫切れを回避すべく早めに店に並ぶ。並ぶのが嫌ならオンラインで、とのこと(関連リンク)。
米国のAmazonでは、すでにフライング気味に、フラッシュセール(時間制限をつけて割引価格を提示するオンラインセール)を既に開始しています。また日本のAmazon.co.jpは15周年を記念し、限定ボックスでの配送も行なうそうです。
皆さんのショッピングリストには、何が入っているでしょうか?
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
公式ブログ TAROSITE.NET
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