SIMフリー機なら余計なソフトが入っていない
……とは限らない!?
Androidとひとことに言っても、メーカーごとに仕上げられており、細かな点で設定箇所が異なったりして最初は戸惑うもの。ところがSIMフリースマホの多くはあまり改変をしていないものが多く、純正Androidに近いものがある。
そして、プリインストールアプリも少ないため、自分専用にカスタマイズのやりがいがあるのもSIMフリースマホ。まったく使わないのにアンインストールできず、更新のたびに通知が来たり仕方なく更新すると通信量を消費してしまうという邪魔なアプリがないのもメリットだ。余計な通信が発生しなければ、通信量にシビアな格安SIMでも有利のはずだ。
注意してほしいことは、単体売りのSIMフリー機だからと言ってプリインストールアプリが必ず少ないかというとそうでもない。例えばASUSのSIMフリー機はプリインストールアプリが山盛りで、アプリの少なさを期待して購入すると驚くほどだ。
期待どおりかどうかは自由に触れるデモ機が置いてある店などで事前に確認しておいたほうがいいだろう。
おサイフケータイ対応も検討要素に
筆者がドコモやauなど大手キャリアブランドの端末をすすめていた理由のひとつとして、おサイフケータイへの対応が挙げられる。現在、単体売りのスマートフォンでおサイフケータイに対応するのは「Xperia J1 Compact」や「arrows M02」「AQUOS SH-M02」などで、機種が非常に限られる。
この3機種を買えば3大キャリアのスマートフォンと同じように使えるかというとそうでもない。3大キャリアと違って動作確認がとれたサービスが少ないため(モバイルSuicaなど、キャリアごとの対象機種は提示しているが、それに属さない機種は明記されていない)、自分が使いたいサービスが使えない可能性があることは注意しておきたい。
今後、単体売りのスマートフォンが多くなれば、対応サービスも増えてくるはずで、いずれ3台キャリアのスマートフォンと同等に利用できる時期も来るはずだ。
SIMフリー機が有利デザリング対応
ドコモが販売するAndroidスマートフォンは、デザリング時のAPNがドコモの特定APNに固定された仕様となっており、格安SIMで利用できてもテザリングができないという状況が続いている。
スマートフォンで情報を見たり送ったりするだけなら問題ないが、PCを接続してモバイルルーター代わりに使いたいといったことには利用できなかった。
ところが、SIMフリー機ならばテザリング時でもAPNは変わらない。もちろんこれが本来の仕様なのだが、問題なくデザリングができる点もSIMフリー機のメリットでもある。
AndroidやiOS以外のOSも選べ、無限の可能性
このほか、SIMフリー機には3大キャリアのスマートフォンにはラインナップされないWindows Phoneがある。現在、正規に一般人が入手できるのはマウスコンピュータの「MADSUMA」の1機種くらいしかないが、1万3820円という低価格を掲げたフリーテルの「KATANA 01」も予約受付を開始し、今後は予告されているものを含めて続々登場することが見込まれる。
そういった3大キャリアが手を出さないスマートフォンを含めて無限の可能性があるのも単体売りのSIMフリー機。価格も機能も性能も良くなってきた今、そろそろ本格的に利用しはじめてみてはいかがだろうか。