テクノロジーが進化すれば荷物が減るのではないか。半分は正解だ。しかし、残る半分は強く体感している読者もいると思うのだが、荷物が増えている。
例えば、スマートフォンの登場で荷物が減ると感じたのもつかの間、モバイルバッテリーを持つことが増えた。ノートPCがスリムになったことで持ち運びしやすくなったが、有線LAN非搭載機が増えたことで、モバイルルーターやいわゆるホテルルーターを持つ必要も増えてしまっている。
そういった小物をひとつにまとめたのが、今回チェックするラトックシステムの「REX-WIFISD2」だ。実売価格は9500円前後。ワイヤレスSDメモリーカードリーダーとして結構売れている製品だが、それだけではない多機能さがポイントだ。
ホテル用ルーターやモバイルバッテリーになる
スペックから分かる全方位対応っぷり
まず、サイズは幅76×奥行88×高さ22mm、重量は122gで、モバイルバッテリー的な大きさになる。
突起物などはなく、持ち運びに際しては、やはりモバイルバッテリー的な感覚でいい。インターフェースには、有線LAN、USBポート、SDメモリーカードスロット(SDXC 256GBまで確認されている)、NFCがあり、また充電やPCとの接続用にUSB 3.0も備えているほか、2600mAhのバッテリーも搭載しており、本体自体の駆動だけでなく、スマホなどへの給電にも対応する。なお出力は最大1A。
といった時点で盛りだくさんなのだが、さらに、スマホやPCからWi-Fi経由でアクセスしたり、ホテルWi-Fiとしても活用できると多機能っぷりがすばらしい製品になる。
無線周りを見てみると、IEEE 802.11acに対応し、カタログスペックで最大433Mbps(5GHz帯)/300Mbpss(2.4GHz帯)。またMIMOにも対応するため、対応製品の場合はより高速なアクセスも実現できる。
そのため、この手の製品が苦手としてきた動画視聴についても、DLNA対応も含め強いものとなっている。
おもに持ち出し用だが、自宅でのインターネットブリッジ用としても十分な性能を持つといえるだろう。
なお、最大5台までの同時接続が可能で、使用チャンネルは2.4GHz帯が1〜13ch、5GHz帯が100、104、108、112、116、120、124、128、132、136、140chとなる。
ともあれ、SDメモリーカードリーダーや保険としてのモバイルバッテリー、ホテルWi-Fiをひとつにできるため、荷物の管理に困っているのであれば、この時点でも即ポチっていいレベルだ。