西海岸でもニューヨーク的なものが試されている
ギルド的な、地域のハブになるコワーキングスペースのWeWork、そしてご馳走サラダのSweetgreen。これらはロスにもワシントンにもありますが、総じて「ニューヨーク的なおしゃれなもの」という印象を受けています。
また、WeWorkバークレーの1階部分は現在工事中で、バークレーのお隣オークランド生まれのBlue Bottle Coffeeの店舗と、ニューヨークで人気のIppudo(一風堂)のラーメン屋ができるそうです。ちなみに、日本ではたまに、Blue Bottle Coffeeはニューヨーク(の隣のブルックリン)のおしゃれなコーヒー屋だと思っている人もおられるようで。
Blue Bottle Coffeeもある意味、ニューヨークに進出して全米区になったとすれば、間違ってはいるけれども、そういう印象を持たれるのは無理もないのかもしれません。ニューヨークの発信力、恐るべし。いや、実際にそうなのです。
WeWorkもSweetgreenも、必ずしもファッショナブルなだけではなく、ビジネスそのものや提供するサービスのクオリティーは非常に高いのです。もちろん彼らも、わざわざクオリティーが低いものを作ろうとして起業したわけではないはずですし。
米国大陸の西の果て、しかも昔から学生運動、社会運動の盛んな街、バークレーにまで、ニューヨーク的な発進力の強いものが押し寄せていることに、若干驚きを隠せずにいます。
そして、バークレーがどのようにして、ニューヨーク的なものを受け入れたり、拒絶したりするのか、非常に興味があるのです。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura