定期的に訪れるストレージの換装。システムドライブのクローンコピーはとくに面倒だが、ファイルのバックアップや再設定の手間が省けるため、いずれ使用するにしても、引越し用のキットはもっておきたい。
そこで今回は、コンパクトで邪魔にならない引越キットである「裸族の頭 HDD/SSD 引越キット(CRAHK25U3)」をチェックしよう。裸族シリーズでおなじみの剥き出しスタイルだが、とても小便利なもので、現在メーカーの在庫が切れかけるほど売れているようだ。実売価格は3500円前後。
使用するPCのUSB 3.0ホストコントローラーを確認する必要アリ
裸族の頭 HDD/SSD 引越キットは、HDD/SSDからSSDへのコピーを前提にした周辺機器で、幅70×奥行き16×高さ10mmとアダプターらしいコンパクトサイズとなっている。
片側にSATA端子があり、SATA I/II/3.0(1.5/3.0/6Gbps)に対応し、もう片側にはUSB 3.0ポートがある。使用方法としては、コピーしたい先のSSDをSATA接続し、コピー元となるPCにはUSB接続するといったもので、付属するアプリケーション「CloneDrive 2」を使用して、ストレージ間のデータコピーを実現する仕様だ。
CloneDrive 2の操作はとても単純なので解説を割愛するが、注意点のほうが重要になるだろう。
まずUSB 3.0ホストコントローラー。これはIntel Z97/H87/Z77チップセット内蔵USB 3.0ホストコントローラーと製品仕様書にあり、Intelチップセット搭載機を推奨している。
また、RENESAS (NEC) μPD72020x USB3.0ホストコントローラー、ETron EJ168 USB3.0ホストコントローラー、Frescologic FL1100 USB3.0ホストコントローラー、Asmedia Asm 1042 USB3.0ホストコントローラー、VLI VL800 USB3.0ホストコントローラーも動作確認済みのリストに掲載されているため、大半の場合でまずOKという判断でいいだろう。
ただ、今回Etron EJ168を採用する「GA-990FXA-UD5」での検証の際、ハングアップを確認している。このときはリトライで済み、コピー先のデータ内容も問題なかったのだが、AMD系チップセットの場合は、そういう可能性があることを念頭に置いておくといいだろう。
次に対応するSSD/HDD。MLC/TCLの2.5インチSATA SSDに対応しており、SLCは動作保証対象外になっている。
また1.8インチやZIFコネクタ、3.3V駆動のSSDにも非対応だ。HDDの場合は、3.3V駆動の2.5インチHDDは動作しない。上記のSSDもだが、USBからの電源供給がネックとなっている。