MCコジマのカルチャー編集後記

スマートウォッチには魅力的なプラスアルファがほしい【倶楽部】

文●コジマ

2016年07月11日 06時00分

 注目したいのは、カシオ計算機の「Smart Outdoor Watch WSD-F10」。3月に発売されたAndroid Wear採用のスマートウォッチですが、初回生産分が予約でほぼ埋まるほどの人気です。同社は追加生産を実施、7月中旬頃にふたたび店頭に並ぶことになったそうな。

 アウトドア用途に強い製品で、米国国防省の調達基準である「MIL-STD-810G」に対応するタフネス仕様が特徴。5気圧防水にも対応します。

 これはカシオのお家芸である、「タフな腕時計」にスマートウォッチ的な機能をプラスした例といえましょう。ミリタリーなデザイン、頑丈な設計が、何よりもまず“モノ”としての魅力をそなえているように思えます。

 もう一つ、面白そうだなと思ったのは、3G搭載のスマートウォッチ。海外では、単体で通信できるスマートウォッチが多数販売されているのです。

 こちらは腕時計に単体で通話ができるという点でウケているようです。それほど高速な通信速度は必要がないので、MVNOの低速な格安SIMとの相性もよいでしょう。

 単体で通信できるというプラスアルファは、ちょっと一昔前のSF作品に出てきた小道具のようで、ロマンを感じてしまいます。スマホと無理に連携させずとも利用できる安価なスマートウォッチとして広まれば、新たな層を開拓する予感もある。

 魅力的なプラスアルファのある腕時計、それこそが次のスマートウォッチなのかも。「スマートウォッチであればOK」という時代からは、脱却しつつあるのかもしれません。


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