アナリストが見る2016年以降のスマホ市場――Appleの戦略、第3のOSの可能性などを聞く (2/2)

文●末岡洋子 編集● ASCII.jp

2016年07月10日 12時00分

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スマートフォンへの新規参入は難しくない
ただし、フラグシップ端末で稼げることが重要

――今後3〜5年でまったく新しいベンダーが上位に入ってくる可能性はあるのでしょうか? それとも市場は固定されてしまったのでしょうか?

Oh氏 スマートフォン市場への参入は簡単です。Xiaomiがトップ5に入ったのは中国という巨大なホーム市場があったからで、日本、米国、中国、インドなどでスタートすると可能性は高いでしょう。中国ではMeizuとAlibabaが大型の提携を発表しましたが、これはAlibabaが構築しているAndroidベースのOS「Aliyun OS」をプッシュするのが目的でしょう。Tencent、BaiduなどもAndroidベースに独自のOSを持っています。

 スマートフォンを構築することは難しいことではなく、たとえば(TeslaとSpaceXを創業した)Elon Musk氏のような人が投資することも考えられます。失敗しましたが、AmazonのJeff Bezos氏がもう一度試みる可能性もありますし、まったく新しい挑戦者にも可能性があります。ただし、重要なのは高価格帯のフラッグシップです。ここで収益を得て、継続して次のラインに投資するという流れがないと戦えません。

――VR、IoTなどのトレンドがあり、スマートフォンは飽和状態とみることができます。今後スマートフォンはどのような位置付けになるのでしょうか?

Oh氏 年間15億台という出荷台数を誇るセグメントはほかにはありません。スマートフォンは最大のメインストリームデバイスで、将来はとても明るいと見ています。

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