実用度ではiPhoneより中国メーカー製品が人気
山寨機はともかくとして、中国市場でシェアの高いメーカーは、すでにハイスペックな製品を魅力的な価格で提供している。
もはや中国メーカーが(昔の)MediaTekに依存していた「安かろう遅かろう」という状況と異なるのは、現在日本で売られているファーウェイの「HUAWEI P9」を見てもわかるだろう。
中国メディアに対し、ファーウェイをはじめとした中国メーカーが「もう新型iPhoneを恐れない」といった内容のコメントを出しているあたりに自信がうかがえる。
ユーザーをとりまく環境も変わってきた。中国はインターネットとパソコンの黎明期から、IT機器はまずは見栄で買われて、やがて実用思考のユーザーが見栄のユーザーを上回っていく。
PCを例にすると、最初は「ThinkPad」や「Vaio Note」が、PCをロクにさわれない管理職の間で普及し、後でレノボのゲーミングノート「Idea Pad Y」シリーズが定番となっていった。
現在進行形でiPhone 6/6s Plusのゴールドモデルは見栄が張れると評判だが、中国メーカーのAndroid搭載モデルが実用的だと人気となっている。
Windowsにおいては中国人向けにカスタマイズされたフリーダムな改造海賊版OSを使っていたように、Androidでも中国向けにある程度カスタマイズされているのが肌に合うし、逆にJail Break率が世界で最も高いと言われる中国でiOSというのは中国人の肌に合わず、物足りないと思う人は少なくない。
いつのまにか中国メーカーのスマホが支持されて使われる状況にある。次期iPhoneのデザインが独特で、持っているだけでメンツを満たすとしても、それに似たコンセプトデザインの機種が中国メーカーから出たら、メンツアイテムとしても新型iPhoneの魅力は減少する。
増え続けるAndroid(中国向けカスタムROM)スマートフォンユーザーにとって、曲面ディスプレー採用のAndroidスマートフォンはリプレイスする価値があると感じるかもしれない。
いつのまにか4.5インチのスマートフォンが消えて5インチのスマートフォンユーザーばかりになったように、中国メーカーの曲面ディスプレー搭載スマホユーザーばかりが街にあふれかえりそうだ。