それにしても、各社のデータ定額の名前にも、妙な共通点を感じませんか。
ソフトバンクは先鞭をつけたわけですから、「ギガモンスター」についてはまあいいでしょう。しかしKDDIの「スーパーデジラ」は……。いや、以前から「カケホとデジラ」という名称のプラン名にしていたのは知っていますよ、もちろん。
しかし、モンスターVS.デジラということで、なんだか怪獣戦争みたい。いっそ「シン・デジラ」にすればよかったのにな、ワハハ、などという軽口も編集部では聞かれました。
ところがドコモが「ウルトラパック」を出してきたのだから、さあ大変。なにが大変なのだ、ウルトラな定額ということだろ、と言われればその通りなのですが、モンスター、デジラときて、ウルトラとなると……。いやでも、あの光の戦士はソフトバンクのWi-Fiをアピールしていたのだろうとか……。
などと妄想をめぐらせるのも楽しいですが、相変わらず3キャリアは対抗意識バリバリのようです。折しも今はiPhoneの予約でしのぎを削っている各社。どこかが隠し玉を出せば、負けじと追従する流れはまだ続くのかもしれません。
それにしてもここ最近、特にiPhone 7/7 Plusをめぐって様々なニュースが飛び交い、情報が多すぎて疲れてきた感も。複雑ではないのに奥深い音楽で、頭のコリをほぐそうと思います。
今日の作業“中”BGM
Julie Doiron「Desormais」
Image from Amazon.co.jp |
Desormais |
ジュリー・ドワロンはカナダの女性シンガー・ソング・ライター。フランスから移民してきたフランス系カナダ人が多く住み、英仏両言語が公用されているモンクトン出身ということもあってか、このアルバムは全編フランス語で歌われています。写真家としての顔もあり、ジャケットのセルフポートレートも本人の作品とか。
シンプル……というより、ストイックといえばいいのでしょうか。彼女の歌は耳元で囁かれているように小さく、ギターはかき鳴らすというよりはつま弾くという表現がしっくりくる。ドラムや電子音も聴こえるのだけど、それらはぼんやり聴いているとわからないぐらい、ささやかだったりする。
余計なものがない音楽といえば、たぶんその通り。ただ、そこには「これだけでいい」という強い意志を感じる。
彼女自身の歌声は、やや低いですが、ぶっきらぼうというほどではない。歌詞を噛みしめるように歌うでもなく、かといって吐き捨てるようにつぶやくわけでもない。必要以上に大きくも小さくもしない、ということなのでしょうか。
単純な音楽であるわけではありません。奥行きもあり、すき間もあり、静謐な美しさもある。時折、ヒリヒリするようなストイシズム、緊張感を覚えることもある。シンプルな作風が特徴のミュージシャンは世界中にたくさんいます。ただ、ここまでの作品を作り上げることができる人となると、そうはいないのでは。
2001年に発表された本作ですが、翌2002年には、対になるような内容の作品「Heart and Crime」(こちらは全編、英語歌唱)を発表しています。あわせて聴きたい。
コジマ
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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