MCコジマのカルチャー編集後記

iPhone 7のジェットブラック不足で悟りの境地【倶楽部】

文●コジマ

2016年09月16日 08時00分

 こうなると、iPhoneを扱っているキャリアも十分な在庫数を用意しているとは思えなくなってきます。特にiPhone 7 Plusとなると……。まして、ジェットブラックとなると……。

 筆者はauのオンラインストアにて、受付がスタートしてすぐに予約はできました。しかし、希望したのはiPhone 7 Plusのジェットブラック(128GB)。いくらなんでも、潤沢に用意されているとは思えず……。はたしていつ手に入るのでしょうか。もう気長に待つわと、悟りの境地です。この記事をみなさんが読んでいるころに、商品取り置きのメールが入っているといいなあ。

 漆黒の筐体・ジェットブラックが手に入らず、闇堕ちしそうな気分にもなってまいりました。ジェットブラック難民にとって、世はまさに暗黒の世界。ん? 暗黒の世界といえば……。

今日の作業“中”BGM
King Crimson「Starless and Bible Black」

Image from Amazon.co.jp
暗黒の世界

 キング・クリムゾンが1974年に発表したアルバム、邦題は「暗黒の世界」。キング・クリムゾンといえばプログレッシブ・ロックの大御所であり、よく知らない人にとっては「人がすごい顔をしているジャケットのアルバムを出した人たち」という印象かもしれません。

■Amazon.co.jpで購入

 本作は、スタジオレコーディングのものと、1973年に行われたライヴレコーディングのものが混合されたちょっと変わった作品。イントロがライブ、後半がスタジオ録音なんていう楽曲もあります。もっともそれが明らかになったのは、後の時代の話なのですが……。

 プログレッシブ・ロックというと、難解で、複雑……というイメージがあるかも。しかしこの作品は、曖昧模糊としているわけではなく、どちらかといえば演奏はタイトといってもよい。それでも聴き終えるとずっしりとした感触が耳に残ります。

 ダイナミックなドラムと重いベース、ザクっとした響きのギター。ハード、ヘビー、そんな形容が似合います。音の一つ一つが重たい。最初から最後まで全部インプロヴィゼーション(即興演奏)という曲もあるのですが、ダラっとした展開にならず、緊張感(殺伐感といってもよいかもしれない)が延々と続くわけですから、どこかストイックさも感じる。

 歌詞の難しさも特徴で、和訳するのもかなり大変な感じ。楽曲の荘厳さも含め、とっつきにくいと感じる人もいるかもしれない。音楽と相対することを迫られるような雰囲気は、クリムゾン独特のもの。

 一方でエネルギーが爆発するときのすさまじさにも驚かされます。1曲目の「The Great Deceiver」を初めて聴いたときは、イントロ無しでいきなりクライマックスなのか!? というテンションに度肝を抜かれたものでした。

 安易に聴き流せる作品ではないので、「さあ、聴くぞ」という決意は必要かも。動と静のせめぎあいに、何度も息を呑む傑作。


mobileASCII.jp TOPページへ

mobile ASCII

Access Rankingアクセスランキング