MCコジマのカルチャー編集後記

iPhone 7の対抗馬にグーグルが名乗りを上げた……かも【倶楽部】

文●コジマ

2016年09月23日 08時00分

 Googleの検索欄のような長方形が、次第に形を変えてスマートフォンのような形状になる動画で、最後には「Oct.4」という文字とロゴが現れます。10月4日にグーグルがスマートフォンの新製品を発表する予告とも言われています。

 最新のスマホだとするなら、Nexusシリーズに変わる「Pixel」という名称のGoogle製端末が発表される可能性が高い。端末のディスプレーサイズは5型と5.5型の2サイズといわれており、Nexus 5XとNexus 6Pのようにサイズ違いとなるとか。

 Nexusという名前を捨てた新ブランドで、今度はAndroid側の巻き返しが始まるのでしょうか。なんにせよ、10月4日を待ちたいところです。

 今回は新製品(?)の話題でしたので、「新しい!」という意味の単語を名乗った、個性的なドイツのロックを紹介しましょう。

今日の作業“中”BGM
NEU!「NEU! 2」

Image from Amazon.co.jp
ノイ!2

 ドイツのロックバンド史の中でも、その極端すぎる個性で異彩を放つノイ!。バンド名の由来は洗剤の広告から取ったそうで、意味は、英語でいうところの「NEW!」。日本のスーパーやコンビニでも新製品の棚に「NEW!」という手書きのポップがあったりするじゃないですか。あれです、あれ。

 1971年に旧西ドイツでクラウス・ディンガー(ドラムス)とミヒャエル・ローター(ギター)によって結成。「ハンマービート」と名づけられた、8つ打ちで延々バスドラムを踏み続けるシンプル極まりないビートが特徴です。そこにワンコードのギターが延々と絡む。おそろしいほどの単純さ。

 1973年発表のセカンドアルバム「NEU! 2」では、1曲目「Für Immer (Forever)」がその代表。イントロが延々11分間続いているような、繰り返しの極みのような楽曲で、唖然とする人も多いでしょう。


 ちなみにこのアルバムには悲しいエピソードがあり、制作費がレコードのA面を作ったところで尽きてしまったそうです。仕方がないので、すでにリリースしたシングルの回転数を変えたり、ひずませたり、手で回したりして録音したものを埋め合わせ的に入れるという、かなりムチャクチャな発想で乗り切っています。乗り切れていない気もしますが。

 たとえば「Neuschnee 78」という曲がありますが、これはシングル「Neuschnee」(45回転)のレコードを78回転で再生しただけ。なので、ほぼ、単なる早送り。聴き比べればすぐにわかります。しかもプレイヤーで再生したものをそのままマスターテープに録音したようで、レコード針が盤に触れるときの「ボツッ」という音まで入っているわ、再生中に針は飛ぶわ……。



 「リミックス」という概念の先取りだ……と言われることもありますが、これは単にヤケクソで埋めただけのような気がします。とにかく、単純なビートだけで快感は生み出せる、とりあえず回転数さえ変えれば別の曲にもなるという、ポップアートのようなアイディア一発勝負感が、今なお斬新な1枚。でも、やっぱり、適当だよなあ……。


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