MCコジマのカルチャー編集後記

iPhone 7で写真を「見る」楽しさに目覚める【倶楽部】

文●コジマ

2016年09月29日 08時00分

 機能が強化されたiOS 10の「写真」アプリも、撮った写真を楽しく見られる工夫があります。ちょっと画像編集機能は前からそなえていましたが、今回のアップデートで「Markup」機能を搭載。写真にフリーハンドで落書きしたり、テキストを入力したりということができるようになりました。フリーハンドで書いた図形を綺麗に整形してくれるのもポイント。

 また、明るさを調節する「ライト」に「ブリリアンス」という項目が追加されています。画面の全体ではなく一部のコントラストや明るさを調整してくれる機能で、ゲージを左右に動かすだけで、写真の明るい部分と暗い部分を調整してくれます。

 動画や写真を思う存分楽しめるのも、やはり美しい画面があってこそ。カメラ、ディスプレー、さらにアプリ面の強化により、iPhone 7/7 Plusは写真を撮るのはもちろん、見るのも楽しくなるスマホになっていると、素直に感心してしまった次第です。あとはシャッター音の大きさだけなんだよな……。

今日の作業“中”BGM
The Divine Comedy「Foreverland」

Image from Amazon.co.jp
FOREVERLAND/2CD LTD.ED

 「The Divine Comedy」とはダンテの「神曲」のこと。大げさなバンド名のThe Divine Comedyは、ニール・ハノンを中心としたプロジェクト。

 1990年代後半のイギリスでは、My Life Story、Jack、The Auteurなど、弦を導入した大編成のロックバンドが何組か活躍していましたが、The Divine Comedyはその代表格でした。

 2016年発表の本作でも、その傾向は相変わらず。やたらとストリングス・管楽器・コーラスを導入した大仰な展開、メロディーの派手さは相当なもの。ロックバンドというよりはチェンバー・ポップ。それでいて、ハリウッド的な予算を惜しみなく使いました! という雰囲気ではなく、どこかこじんまりとした慎ましさを感じるのも不思議です。

 旋律やアレンジ、そして歌詞のあちこちにいかにもな「英国」風味があふれていますし、リーダーのニール・ハノンは英国紳士を気取った服装でブックレットに写っています。しかし彼、実はアイルランド人。なんとも屈折していますね……。



 PVも、時代錯誤な貴族衣装に身を包んでみたり、ナポレオン風のコスプレではしゃいでみたりと、人を喰ったような内容になっています。わざとらしいというか、なんというか。ストレートに格好よくまとめないのを美学としているのでしょうか。

 しかし、このハッタリを効かせたセンスを、見かけ倒しではなく見事なポップにまとめるあたりは、やはり卓越した技術の持ち主。本人はこの1枚について、「運命の人に出会い、その後末永く幸せに暮した……後に何が起こるか? についてのアルバム」と、なんともひねくれたコメントを残しています。


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