といっても方法はすごくカンタンです。時計アプリの「ストップウォッチ」タブをタップしてストップウォッチを呼び出します。あとは左にスワイプすれば、アナログ表示になるんです。
だからなんだよと言われそうなんですけど、問題は、筆者が結構ストップウォッチを使う人だというところで。記事で時間を大まかに計ったりするとき、あるいは料理のときなどにも「タイマー」機能とあわせて利用していたんですね。
そして、iPhone 7関連の記事も書いていたので、結構iOS 10にも詳しいぜ~みたいな顔をしていました。しかし、こういうカンタンなことに限って、気付いていないものですね。ちょっと反省するきっかけになりました。
今日の作業“中”BGM
Susumu Yokota「Symbol」
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SYMBOL |
ススム・ヨコタは、2015年に惜しまれつつ亡くなった日本のテクノ・ミュージシャン。1992年にデビュー、日本人として初めてドイツの世界最大規模のレイヴ「ラブパレード」に出演。あのビョークやレディオヘッドのトム・ヨークも、熱心なファンだったといいます。
1999年発表のアルバム「Sakura」は英メディアでも絶賛された代表作の一つですし、デトロイト・テクノの影響を美しく表明したPrism名義の「Metronome Melody」(1995年)、フェンダー・ローズの響きが印象的なエレガントなハウスアルバム「Sound of Sky」(2002年)なども筆者にとっては忘れがたいアルバム。
今回紹介する「Symbol」は異色作と言えるかもしれません。ドビュッシーやラヴェルといった印象派から、バロック音楽までのクラシック作品を大胆にサンプリングしつつ、電子音楽と組み合わせ、複雑なダウンテンポ~アンビエント~エレクトロニカにまとめあげています。
特に3曲目「Traveler In The Wonderland」で、ボッケリーニの弦楽五重奏曲G275の「メヌエット」(誰でも聴けば「ああ、これか」と思うでしょう)の冒頭をカットアップし、中近東風のメロディーに入れる辺りは、ちょっと恐ろしい発想力。
フレーズの一つ一つは馴染み深いものなのですが、それを1つの曲の中に多数引用したり、あえて細切れにすることで、楽曲の中に自然に入れ込むあたりはさすが。豪奢で官能的な楽曲でありながら、どこか現実感がないというか、「はかなさ」を感じさせる幻想的な雰囲気が全編に感じられるのが特徴です。
ダンス・ミュージックであれ、アンビエントであれ、引用してくるのがジャズであれクラシックであれ、どこか「はかなさ」を持ち合わせていたのが、ススム・ヨコタの音楽の個性であり、彼が唯一無二の存在であった所以なのだと、あらためて実感した次第。名盤ですね。
コジマ
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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