アスキースマホ総研・白書

今年ベストのスマホは?「スマートフォン・オブ・ザ・イヤー2016」 (2/2)

文●南田ゴウ/ASCII編集部

2016年12月22日 10時00分

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某国在住の携帯研究家、ヤ●ネ博士による
2016年ベスト&ワーストスマホ

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている某国在住の携帯研究家のヤ●ネ博士。今回は編集部側の事情でなぜか正体モロバレの仮名表記ですが、ベスト&ワーストスマホをチョイスして頂きました。

【ベスト】トリニティ「NuAns NEO

 アップル製品のアクセサリを手掛けるメーカーが手がけた製品だけに、さまざまな素材やデザイン、色のカバーでカスタマイズできるファッションセンスの高い端末。スマートフォンの新たな可能性を切り開いた。


【ベスト】シャオミ「Mi MIX

 6.4型のベゼルレスディスプレーを搭載したハイスペック端末。セラミックボディーは高級感と高い剛性を両立。従来のシャオミの「コスパはいいけど安っぽい」というイメージを一新させた。


【ベスト】モトローラ「Moto Z

 スリムボディーでハイスペックなだけではなく、プロジェクターやカメラなど背面に取り付け出来る「MotoMods」とともに展開。スマートフォンの機能を外部アクセサリで拡充できるという、ワクワク感を得られる製品。


ワースト】NUU Mobile「NUU X4

 海外の新興メーカーが果敢にも日本市場に参入を狙った製品。5型HDディスプレーにクアッドコアプロセッサーとエントリークラスの製品ながら、2万9800円という値段は高すぎた。わずか数ヵ月で撤退に。


ワースト】LGエレクトロニクス「LG G5

 「元祖合体スマホ」としてデビューしたものの、外部モジュールがカメラグリップとオーディオアンプだけにとどまり、期待するほど本体機能を強化できなかった。モジュール交換のたびにバッテリーを取り外す必要があった点もマイナスポイント。


ワースト】マイクロソフト「Lumia 650

 スリムなWindows 10 Mobile端末として出てきたものの、目玉機能のひとつContinuumには非対応。同価格帯のAndroidスマートフォンが多数ある中で、特徴を出せずに中途半端な存在に終わってしまった。


ノマドウォーカー中山智の
2016年ベスト&ワーストスマホ

 1年中世界を飛び回るフリーライターの中山智さん。多国間移動も当たり前でSIMを契約&交換して通信回線を確保しつつ海外で仕事をこなす中山さんのベスト&ワーストスマホは手堅いチョイス。

【ベスト】ファーウェイ「HUAWEI P9

 デュアルレンズカメラは一般的には広角と望遠という仕様だが、「HUAWEI P9」は同じ画角で同じセンサーサイズ。その片方をモノクロ用に使うことで、明るさの階調がしっかり出ていて、ほかのスマホカメラとはひと味ちがった艶やかな画作り。今のユーザーがスマホでどういった写真が撮りたいかというのをよく研究して開発されていると感じる。


【ベスト】ASUS「ZenFone 3

 日本でのDSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)に対応している点もさることながら、LTEの対応バンド数が14と日本で購入できるAndroid端末としてはトップクラス。ドコモ回線だけでなくau回線にも対応しているので、国内外あちこち移動してガッツリ使いたいというユーザーにはピッタリ。


【ベスト】サムスン「Galaxy S7 edge

 防水やmicroSD対応といった前モデルの不満点をキッチリ改善してきており、前モデルのユーザーとしては悔しいくらいの完成度。カメラもあえて画素数を落としデュアルピクセル仕様とすることで、ノイズが少なく明暗の階調がしっかりと出せるのが◎。


ワースト】ソニーモバイル「Xperia XZ

 2世代前の「Xperia Z5」からだが、写真の仕上がりにみられる周辺部分が流れるまたはかすれる現象がいまだに改善されていない。フラッグシップ端末とうたうわりにはメモリー3GB、ストレージ32GBでは他社のハイミドルレンジなみ。ディスプレーも「Xperia X Performance」よりピクセル密度では劣っているのが残念。

アスキースマホ総研が決める! 2016年のベストスマホは「HUAWEI P9」

 アスキースマホ総研メンバーが「1位3点、2位2点、1位1点」で3台のスマホをチョイスして合計得点でベストスマホを選出した。

【スマートフォン・オブ・ザ・イヤー2016】ファーウェイ「HUAWEI P9

 アスキースマホ総研が選ぶ「スマートフォン・オブ・ザ・イヤー2016」は、ファーウェイの「HUAWEI P9」。選者中3名とも2位として挙げたHUAWEI P9の魅力は「お手ごろ価格で不満がない優等生」であること。最大の特徴はライカとコラボしたダブルレンズカメラ。F値0.95~16という範囲のデジタル絞りで実現する「ワイトアパーチャ撮影」は、一眼レフのような強力なボケ味が楽しめる。

 ディスプレーはフルHD解像度の5.2型液晶で、CPUはオクタコアのKirin 955(2.5GHz+1.8GHz)を搭載。3GBメモリーや32GBのストレージなど端末スペックは十分。薄さ約6.95mmで重量約144gの薄型ボディーは手にもなじみやすい。SIMスロットはシングルだが、LTEのキャリアアグリゲーションに対応しており通信速度は下り最大262.5Mbpsに対応する(ドコモ網/ソフトバンク網とも対応)。

本体下部のUSB端子や両面挿し対応のType-C

左側面のSIMスロットにはmicroSDを追加可能。キャリアアグリゲーションにも対応する

ファーウェイ「HUAWEI P9」の主なスペック
ディスプレー 5.2型液晶
画面解像度 1920×1080ドット
サイズ 約70.9×145×6.95mm
重量 約144g
CPU HUAWEI Kirin 955
2.5GHz+1.8GHz(オクタコア)
メモリー 3GB
ストレージ 32GB
外部ストレージ microSDXC(最大128GB)
対応ネットワーク LTE:1/2/3/4/5/7/12/
17/19/20/26/28/38/39/40
W-CDMA:1/2/4/6/5/8/19
4バンドGSM
OS Android 6.0(EMUI 4.1)
カメラ画素数 リア:1200万画素×2
/イン:800万画素
バッテリー容量 3000mAh
SIM形状 nanoSIM
カラバリ ミスティックシルバー、チタニウムグレー
実売価格 4万9000円前後

  • 【ゆうこばのスマートフォン・オブ・ザ・イヤー2016】
  • ・1位【Xperia XZ(ソニーモバイル)】「いちばんいいスマホだと思う。突っ込みどころはあるものの、不満点がない」
  • ・2位【Moto Z(モトローラ)】「専用周辺機器のMotoModsが最高に楽しい。スマホがハブになるという拡張のビジョンが楽しみ」
  • ・3位【isai Beat(LGエレクトロニクス)】「自分はスマホで音楽を楽しむのでisai BeatのクアッドDACが魅力的」

  • 【スピーディーのスマートフォン・オブ・ザ・イヤー2016】
  • ・1位【ZenFone 3 Deluxe ZS570KL(ASUS)】「最強を並べたスペックを見ているだけで欲しくなる。過剰感がステキ」
  • ・2位【HUAWEI P9(ファーウェイ)】「ゴリゴリとゲームをするほどスペックが高いわけではないが、バランスがよく写真が撮りたくなる」
  • ・3位【NuANS Neo(トリニティ)】「WindowsというモバイルではニッチなOSを積んでアクセサリっぽく仕上げた外観がすばらしい」

  • 【ドロイドのスマートフォン・オブ・ザ・イヤー2016】
  • ・1位【iPhone 7(アップル)】「防水だしおサイフ付いてるしCPUも早いし新色もいいし、売れて当然。ホームボタンは従来の物理仕様と区別がつかないほど自然。ただしiOS10はゴチャゴチャ感がさらに加速」
  • ・2位【HUAWEI P9(ファーウェイ)】「お手ごろでカメラもいい優等生。ただ、海外ではいっぱいカラバリがあるのに日本で入手できるのは限られている」
  • ・3位【Galaxy S7 edge(サムスン)】「Galaxy S6 edgeにはあったネガ部分が執念のように全部潰された。そりゃ売れるわという気合いが入った作り」

  • 【ミナミダのスマートフォン・オブ・ザ・イヤー2016】
  • ・1位【iPhone SE(アップル)】「奇しくもイヤフォンジャック搭載では最後発端末に。5sの正統進化で小型端末が好みのユーザーには屈指の仕上がり」
  • ・2位【HUAWEI P9(ファーウェイ)】「知人におすすめ端末を聞かれたらまずP9が頭に浮かぶ。バランスがよすぎて面白みも少ないが」
  • ・3位【Moto Z(モトローラ)】「周辺機器との合体ギミックは理屈抜きに楽しい。性能面での不満もないのがステキ」

ミナミダ 1位に推すメンバーがいなかった「HUAWEI P9」ですが、総合得点でスマートフォン・オブ・ザ・イヤー2016」の栄冠に輝きました。お手ごろ価格で不満がない処理性能と、とにかく安心して使える定番スマホです。

スピーディー 2位は「ZenFone 3 Deluxe ZS570KL」。とにかく全部のスペックが最強クラスという満艦飾仕様で「SIMフリースマホは性能が低い端末が多い」という印象を吹き飛ばした。一刻も早い受注再開と安定供給が待たれる。

ドロイド 3位は「iPhone 7」。今年いちばん注目されたスマホといえばコレだと思います。処理性能も高いしFeliCa&防水対応と日本向けにもカスタマイズしてきました。今まで使っていたカバーが流用できないこともありますが……。

今年いちばん“良くなかった”スマホを決定する!

ゆうこば では、今年のワースト1スマホはどれかを決めたいと思います。まあ、あまりにもニュースになったので候補はなんとなく予想が付いているのですが……。

  • 【裏スマートフォン・オブ・ザ・イヤー2016】
  • ドロイド選出【LIVE UX搭載スマホ
  • スピーディー選出【Galaxy Note 7(サムスン)
  • ゆうこば選出【Android One 507SH(シャープ)
  • ミナミダ選出【iPhone 7(アップル)

ドロイド ドコモのホームアプリ「LIVE UX」。キャリアアプリには色々と不満があります。ドコモはユーザーサポートのため自社UIを提供することまでは理解できますが、LIVE UXはAndroidの標準からずいぶん逸脱しています。せめてAndroid標準に近いカタチで提供するべきでしょう。

スピーディー 「Galaxy Note 7」は日本に入ってくる前に発売中止になるのは何事か! 欲しかったのに! 周りにも欲しかったユーザーが多かったので余計にガッカリした。

ゆうこば 「Android One」はとにかくOSのアップデートが遅かったのが残念。Android Oneはお手ごろ価格のブランドなのに価格も全然安くないし、Android Oneなのに指紋認証機能もないと、よくわからない端末でした。

ミナミダ 「iPhone 7」はヘッドフォン端子を廃止したのが本当にガックリ。ケーブルレスは結構ですが、スマホに加えて充電を要する機器が1つ増えるというのは全然スマートじゃない気がします。ゲームプレイ時の遅延も気になるし。

 あなたの2016年ベストスマホはどの端末だったでしょうか? 2017年にもたくさん魅力的な端末が出ること(つらいデキの端末が出ないこと)を期待しましょう!

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