昼のビジネス街でも優秀なLINEモバイル
1日のなかで最も速度に厳しいのがこの一瞬。それでもドコモのspモードやLINEモバイルは速度が出ているのだから、スマートフォンから基地局までの無線区間の混雑の影響は受けていないと言うことができる。
ドコモからプロバイダー、さらにインターネットまでの上位回線の容量に余裕があるところは高速で、余裕がないところは残念な結果になっている。
これを見るとIIJmioの落ち込みが大きい。もちろんOCN モバイル ONEも大きく速度低下しているのだが、通常時との落差という意味ではIIJmioが大きい。実際にネットを使っていてもIIJmioなどの落ち込みを感じるが、まったく使えないというほどでもない。
測定日以外にも使い比べているが、やはりLINEモバイルやドコモ契約のspモードの速度は速いだけに、この瞬間的な混雑時間でも快適。昼休みの貴重な時間帯を有効に活用したいというのであれば、格安SIMを使わないか、この時間帯が良好なSIMを選んだほうがよいだろう。
昼過ぎのビジネス街ではLINEモバイルの上りが苦戦
意外にも安定的に速いのがビジネスタイムと呼ばれる9~17時の時間帯だ。昼食時間帯の混雑は別としても、全体的に快適に利用できる。
今回はOCN モバイル ONEだけがどの時間帯も残念な結果になっているが、とはいっても5Mbpsも出ていれば、スマートフォンでウェブサイト閲覧をしたり、ライトなオンラインゲームをしたりする程度では特に問題とならない。
反対に、ほかの時間帯で優秀だったLINEモバイルの上り数値が悪いのが気になる。LINEモバイルが全体的に速いという結果は揺るぎないものの、時間帯によっては上りが遅くなったりと、他とは違う挙動を見せている。
原因は不明だが、LINEだけに若年層のアクセスが多い時間帯など、他とは違う混雑時間帯があるのかもしれないし、別の回線チューニングを行なっている可能性がある。
全体的にLINE強し! ドコモも速度低下なし
これらの結果から、格安SIMの2大定番、IIJmioとOCN モバイル ONEのどちらも混雑時間帯には速度低下があり、それを解消するほどの回線増強が行なわれていないことがわかる。
LINEモバイルはサービス開始から時間もたち、ユーザー数を増やしているはずだが、速度低下が発生してない点に注目だ。最初のユーザーが少ないうちだけかと思っていたが、予想に反して今も速い速度は維持したままだ(想定以上にユーザー数が増えていない可能性も否定はできないが……)。
ドコモ契約のspモードは安定。格安SIMとは別格のコストがかかるとはいえ、安定性重視のユーザーなら、コストと効果を天秤にかけた上で選ぶ価値がある。
今年開始された20GB、またはそれ以上の容量を持つプランをうまく使えば、端末購入の補助分も含めて格安SIMよりも少し高い程度で、安定した回線が使える可能性がある。