コンテンツ連携など特徴があるサービスが広がる!?
LINEの年齢認証の問題を解決する格安SIMは、LINEモバイル以外に登場することは考えにくいが、LINEに限らず大手3大キャリアの年齢情報を提供する仕組みを、格安SIM事業者が持って提供開始する可能性もあるかもしれない。
また、コンテンツごとに定額のサービスが増加する可能性もある。BIGLOBEの「エンタメフリーオプション」のように、YouTubeやAbemaTVなど容量を消費するコンテンツの利用は別カウントとするオプションを用意する格安SIMも増えると思われる。
容量はそれほどとらないと思われるが、Twitter、LINE、Facebook、instagramの利用はプランによってはカウントしない「FREETEL」のようなサービスも拡大する可能性がある。
3大キャリアの攻勢がはじまる!?
一方で、2016年夏からはじまった3大キャリアの“20GBプラン”のような対抗策も見逃せない。単純にコストだけを計算した場合、3大キャリアのほうが高いというになるが、混雑時間帯の快適さという点のエクストラと思うと、格安SIMは分が悪い。
速度など質を重視するという場合は、20GBプランを利用し、通話も高い頻度で行なう人は、端末購入の補助などを含めると、3大キャリアが有利という場合もある。
政府の方針により今後、端末購入の補助がこれ以上手厚くなることは難しいと思われるが、現状でも使い方次第では、いつでも3大キャリアが割高とは言えない一面もある。
引き続き大容量サービスが充実するのか、全く新しいサービスの登場で差別化されるのか、どうなるかわからないが、2017年も3大キャリアも何かしらの新サービスを打ち出すことはあると思われる。いつでも格安SIMが絶対的に安いと思い込まずに、冷静にサービスを判断すべきだろう。
記事掲載当初、一部誤字がありました。お詫びして訂正します(2017年1月5日)
単体で通信機能を持つPCが増加、格安SIMの普及を後押し!?
これまで、一般の人に利用しやすい方向で進化してきた格安SIMだが、これからもケータイの買い替え時期を狙って乗り換えという需要はじわじわと増えていくと思われる。
それに対応するように、格安SIMキャリア専売店のほか、家電量販店で窓口を持っているところもかなり増え、説明を聞いて加入できるところも増えている。
そればかりか、家電量販店のなかにはSIMフリー機コーナーを大幅に拡充させているところもある。都心の店ばかりでなく、郊外店でもその傾向がある。もはや誰でも選択肢に入り、特殊なものではなくなってきたということだろう。
また、新たな需要も増えていくと思われる。今まではモバイルルーターやデザリングなどでインターネットに接続していたPCが、通信モジュールを内蔵してSIMスロットを持つようになると思われる。
今までもそういうPCはあったが、今後はさらに機種が増え、気がついたらモバイル機はあれもこれもSIMが入る時代になっているかもしれない。
そのため、2016年は音声通話の定額サービスが注目されてきたが、今後はSNSの通話機能など、データ通信だけで済むサービスも普及し、音声通話は不要、データだけという需要も復活してくる。
格安SIMの用途別の人気の有無や優劣が注目される!?
その一方で、格安SIMの優劣がしっかり語られる時期になり、これまでは格安SIMはまとめて全体の品質が語られていたが、2017年は一般の人にも安心とされるいくつかのブランドと、そうでないブランドに分かれて語られる時期になると思われる。
さらに、玄人好みのブランドと、そうでないブランドも別れていき、宣伝などしなくてもサービスや質から選ばれ続けるブランドと、CMを多く流し、街でもよく見かけることから加入者を増やしていく製品の2分化が進むかもしれない。
2017年の格安SIM選びは、質や月額費用だけでなく、自分に合ったオプションサービスの提供など、自分の利用シーンをよく分析し、合ったもの探して選ぶことも重要になるだろう。