速度計測では良好な数値を示すが……
いつもの速度測定のように、Ookla SpeedtestとRBB SPEED TESTのアプリを入れて測定した。SIMが2枚入るので、比較用に格安SIMのメジャーブランド、「IIJmio」のSIMも挿入して切り替えて測定した。
最初に言っておくが、3月から3日間の容量制限がなくなった点はすぐ確認できた。速度測定をネットワークが空いている時間帯に何度もやれば、今回契約した3.1GBプランの以前の制限であった540MBはすぐに使ってしまうわけだが、速度低下はなかった。
月末まで使い切ってしまう恐れもあるが、たくさん使う必要があった場合でも、速度低下なく契約容量までは使い切ることができる。
速度計測だが、早朝の時間帯などでは、下りで40Mbps超の速度が簡単に出てしまうことがわかったので、夜の遅い時間と昼時に着目して速度や使用感を比較した。
まず、極端に速度が落ち込む昼休み。楽天モバイルは下り10Mbpsオーバーと非常に優秀な数値を記録している。
一方のIIJmioは格安SIMらしくと言っては悪いが、極端な速度低下を起こしている。IIJmioの下り速度は1Mbps以下で、その遅さに耐えられないようにも見える。
続いて、夜21時前後だが、IIJmioはやはり速度低下を起こして3Mbps以下。ところが楽天モバイルは下り30Mbpsオーバーと順調に速い速度を記録している。その差ははっきりしているように見える。
しかし、実際に使ってみると、あくまで筆者の使った上での主観だが、この数値の差と体感速度は逆転する。たとえば、平日夜22時ごろだが、楽天モバイルではAbemaTVの視聴がとぎれとぎれになってしまい、残念ながら快適な視聴に耐えられないことがあった。
すぐにIIJmioに切り替えてみると、特に問題なく視聴ができた。画質を最低設定にしても変化はなかった。念のため、速度測定をしてみたが、楽天モバイルのほうが速度が出ていた。
また、昼休みも似たようなことが起こった。平日12時50分ごろに体験したことでは、Yahoo! JAPANのトップページをスマートフォン用ページで表示させてみても、楽天モバイルはなかなか最初の表示が出ず、画像も含めた全部の表示までは数十秒の時間がかかった。
IIJmioはすぐにだいたいのレイアウトとテキストが数秒で表示され、ニュースのヘッドラインも確認できた。画像を含めた全部の情報表示までには時間がかかったが、情報が短時間に得られるという点ではIIJmioが優位だった。
これはあくまでインターネットのベストエフォートの世界なので、楽天モバイルの回線から相性のいい、つまり快適にデータが流るウェブサイトと、そうでないウェブサイトがあるにすぎないが、速度測定の結果がすべてではないことを表す事例だった。
端末セットのセールを狙えばメリットは大きい
3月に3日間の容量制限がなくなった楽天モバイルだが、速度測定サイトによる速度は、非常に高速な数値を示すことがわかった。
休日に動画を見る機会が多かったり、まとめてアプリのダウンロードをするような使い方をしても、その翌日から速度低下が続くということがなくなった。
実際の使い心地という点で不安を感じないわけではないが、他の制限のない格安SIM並みに自由に使える。
さらに、セールで端末セットで安く加入できるとなれば、楽天モバイルのメリットが大きくなる。
違約金のある最低利用期間があるが、音声SIMなら通常でもあるものなので、特に問題はなし。気に入ったSIMフリー端末が楽天モバイルにラインナップされているなら、価格や今後かかる費用を吟味して加入してもよいだろう。