シェルスクリプトを実行させることもできる
Touch Barにウェブサイトへのリンクボタンを配置し、Chromeで表示させる場合、ショートカットキーでは対処できない。そんな時は、シェルスクリプトを利用できる。
ボタン名を付けたら、「Predefined Action」のプルダウンメニューを開き、「Run Apple Script」を検索する。「run」だけ入力すれば、インクリメンタルサーチですぐに見つかる。入力画面が開いたら、「do shell script "open -a Google\\ Chrome https://www.facebook.com/"」のように入力すればいい。ブラウザー名のところを変えて、Firefoxなどにすることも可能だ。アイコン画像を登録すれば、いい感じのブックマークボタンとして利用できそう。
通常時に利用できるボタンをカスタマイズすることもできる
アプリのメニューだけでなく、通常時に利用するボタンをカスタマイズすることも可能。例えば、画面を2分割して表示するSplitView機能を使えるようにしてみよう。WindowsではWin+矢印キーでスナップできるが、Macでは無理なのだ。しかし、「Better Touch Tool」なら、SplitView機能をボタンに割り当てることができる。
ボタン名を付けて、「Predefined Action」のプルダウンメニューから「Open Native OS S Split View for Windows(Left/Right)」を選べばいい。矢印のアイコンなどを割り当てて、スッキリ表示してもいい。
Touch Barはじっくりとカスタマイズを重ねて攻めて使いたい
「General Touch Bar Settings」で、Touch Barに関する設定をまとめて行なえる。標準のボタンを表示させないなら「Show macOS Control Strip」をオフにする。ボタンを追加したアプリを起動したときも、「Global」で作成したボタンを表示し続けたいなら、「Hide global actions if app specific actions are configured in BTT」のチェックを外す。オンにすれば、アプリごとに設定したボタンだけが表示される。「Esc」ボタンを非表示にすることも可能だ。
「Better Touch Tool」を使えば、Touch Barをがっつりと使い倒せるようになる。ほとんどのアプリにはショートカットキーが用意されているが、全部覚えるのは無理がある。しかし、分かりやすいボタンをTouch Barに作っておけば、活用できるようになるはず。普段操作していて、効率化したい作業があったときに「Better Touch Tool」に登録してカスタマイズを重ねていきたい。アプリが用意したボタンを無理に使うよりは、がんがん自分だけのボタンを作る攻めの姿勢の方が、Touch Barを使い倒す近道と言えるだろう。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。