通話はドコモの通話定額回線を用意すると
合計で安くなることも
通話定額が開始された今では、あまり意味がないかと思われるかもしれないが、DSDS機を使い、片方はドコモの通話定額の契約、もう片方が格安SIMという方法もある。
ドコモの音声通話定額はスマートフォンで使った場合は2700円(税別)。パケットオプションやspモードなどのプロバイダーなど一切申し込まなければ、月額2700円とユニバーサルサービス料2円と消費税だけで無制限の通話定額が利用できる。
そして、データに関してはデータ専用の格安SIMを申し込む。この組み合わせで、毎月5GBのデータ通信と音声通話定額となった場合、データ回線が消費税やユニバーサルサービス料を含めて1568円(楽天モバイルの場合)、音声が2918円で月額合計が4486円となる。
それに対して、楽天モバイルで5GBのデータ容量のある通話SIMは月額2150円(税別)で、これに「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」が2380円(税別)とユニバーサルサービス料を加え、消費税込みで月額4895円。2回線用意するよりも高くなっていることになる。
ドコモの音声契約は2年契約時の料金なので、そこは考慮する必要があるが、契約を分けることで、実際の支払額が安くなっていることは見逃せないところ。
なお、DSDS機を使って1台で済ますのではなく、ドコモの音声回線をフィーチャーフォン、いわゆるガラケーにして2台持ちとすればさらに500円(税別)安くなり、楽天モバイルの5GBプランとの月々の合計は3946円となる。
また、ドコモ契約とすることで、ドコモの契約者向けのサービスが利用できる。たとえばドコモのポイントと維持できるほか、話題のスポーツ映像配信サービス「DAZN」もドコモ向けの割安プランが利用できる。
そして、何よりも便利なのがプリフィックス方式ではないので、専用の通話アプリを使わずに通話定額になること。
着信履歴から発信する場合でも操作ミスすることなく通話定額となる。そして、少しオプション料やパケット代がかかってしまうが、キャリアメールを使える。
なお、DSDS対応機は以前はモトローラの「Moto G4 Plus」やASUSの「ZenFone 3」の2つが主だったが、最近では急に数を増やし、最安機ではgooのスマホ「g07」が1万円台で入手可能となるなど、特別なものではなくなっている。
通話を重視するユーザーはさまざまな方式を検討を
いよいよ時間無制限の通話定額サービスが始まった格安SIM。しかし、さまざまな条件や選択肢を検討してみると、そのまま通話定額サービスに申し込むことが得策でない場合があることがわかった。
通話が多い人が時間無制限の通話定額を実現するには、筆者も一時期やっていたが、ドコモの音声契約とデータは格安SIMという2契約コースがおすすめ。
しかし、契約の煩雑さやDSDS機を購入したくないなら、楽天モバイルと契約して、SIMを1枚で済ますのも悪くないだろう。
また、それほど通話の発信が多くないユーザーは楽天以外の10分までの通話定額オプションのある格安SIMも検討したほうがいい。
通話の多いユーザーは、通話の相手先や通話時間などをよく調べ、格安SIMに移ったり、2契約持ちになったり、最後はDSDS対応スマートフォンの利用なども検討してほしい。