動画配信のサービスのパケットをカウントしないなど
通信容量節約の仕組みあり
格安SIMの中には、特徴を出すために独自のサービスを提供するところもある。たとえば、特定のウェブサービスのパケット通信量はノーカウントするなどのサービスだ。
「LINEモバイル」は、月間1GBのプランではLINEアプリの通話とトークが使い放題という特典がある。また、月間3~10GBのプランでは、LINEだけでなくTwitter、Facebook、Instagramのデータ消費をカウントしない。
FREETELではLINE、WeChat、WhatsAppと、契約容量やプランに応じてFacebook、Messenger、Twitter、Instagram、AppStore、Pokemon GOの主なサービスが無料となる。
動画配信サービスでは、「BIGLOBE SIM」が「エンタメフリーオプション」を用意している。YouTube、AbemaTVといった動画配信のほか、Google Play Music、Apple Music、Spotify、AWA、radiko.jpも6GB以上のプランに月額480~980円のエンタメフリーオプションを申し込むことでデータ量がカウントされなくなる。
格安SIMの中では高価なオプションだが、YouTube漬けになっている人や、BGMに音楽配信サービス、BGVにAbemaTVを朝から晩まで流していたいという人には有効なサービスだ。
また、ストレージの利用も膨大なデータ消費となるが、OCN モバイル ONEではクラウドストレージの「マイポケット プラス」のみデータ量をカウントしない。マイポケットプラスの利用は有料(月額540円)だが、 マイポケット プラスのカウントをしないために申し込みや月額費用は不要だ。
そして、低速モードに切り替えたときに、通信容量がカウントされなくなる格安SIMも多い。普段は低速に切り替えておいて通信容量をカウントせず、必要なときだけ高速モードにするという使い方もある。
これは3大キャリアのサービスが容量オーバーしたときだけ低速になるのに比べて柔軟にパケット消費を調整できる。
とにかく、通信料を抑えたいという人に向いた使い方となる。主な格安SIMがこの方式に対応するが、対応しないところもあるので、事前に確認をしてもらいたい。
格安SIMもIPv6への対応がはじまる
ドコモではプロバイダーに「mopera U」、auではLTE NET for DATAを申し込むことでIPv6による接続。3大キャリアで対応が徐々に進んでいるが、格安SIMでもIIJmioでは以前から対応となっている。
特にAndroidではAPN設定でIPv6も指定することで、それだけでIPv6接続ができてしまう。IPv6で接続できるからといって現在は特別な違いはないが、インターネット内での経路が異なるため、接続のスムースさが変わる可能性がある。すでにGoogleのサービスやFacebookなどは設定すればIPv6で接続される。
これは、モバイルルーターでも同様で、Windows 10ならばデフォルトの設定のまま接続すれば、そのままIPv6でも接続される。
実用性はともかく、モバイルでもIPv6をしていたいという人には、格安SIMを選ぶ理由があるだろう。