絵文字がどのように発展していくか
さて、絵文字を「Emoji」として世界に広まる過程で、日本向けに絵文字を収録し、それを日本以外のユーザーにも開放したAppleの役割が大きかったように思います。加えて、写真のSNSで後にFacebookに買収されたInstagram上でも、絵文字によるコメントのやりとりが積極的に行なわれている様子を見かけることができました。
こうしたグローバルなデバイスやアプリによって、絵文字が広まっていったことは、非常に面白い現象だった、と感じています。 そんなAppleは、7月17日の国際絵文字デーを記念して、iOS 11やmacOS High Sierraに収録される予定の新しい絵文字について、同社のウェブサイトで先行公開しています(https://www.apple.com/newsroom/2017/07/apple-previews-new-emoji-coming-later-this-year/)。
まずいわゆる顔文字では、目が星になっている絵文字、あたまに爆弾が落ちてキノコ雲が上がっている絵文字、ベロベロバー、嘔吐……。なかなかパンチのあるシリーズが追加されるようです。また、ゾンビや、魔法のランプから出てくる魔人、恐竜(子供に大人気!)、シマウマ、ヨガのポーズ、授乳などが追加されます。
また、iTunes Movieでは、おすすめの映画を絵文字だけで紹介しており、まあ正直なところ、何が何だかよくわかりませんが、遊び心があって良いですね。
絵文字はこうして、世界的にほぼ同じ意味で流通する文字として広まっています。絵文字の次は「音」かなあ、なんて思っていますが、またその話は別の機会に。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
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