Tesla対抗のFaraday Futureも苦戦か
自動車事業では、Tesla Motorsに対抗する米国の電気自動車ベンチャーFaraday Future(FF)への投資で知られる。Yueting氏は今後、LeEcoの自動車事業であるFaraday Future、そして同社が開発中の初の市販モデル「FF91」の生産にフォーカスするという。FF91はCES 2017で披露されたが、ここでも問題を抱えている。ネバダ州よりLeEcoの事業安定性に疑問が提起されるなど、建築を予定していた工場の着工が遅れた。予算は10億ドル、電気自動車の量産の拠点となるはずだった。Faraday Futureは7月、この工場の計画そのものをキャンセルしている。
LeEcoは7月半ばにも、買収に失敗したVizioから1億ドルの損害賠償を求めた訴訟を起こされるなど、雲行きは怪しくなる一方だ(LeEcoは2017年4月、「法規制の難しさ」を理由にVizioを買収する計画を撤回している)。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている