アスキースマホ総研・白書

プロカメラマンが教えるiPhoneカメラの正しい使い方 (1/3)

文●南田ゴウ/ASCII編集部 作例・コメント●岡田清孝

2017年11月01日 17時00分

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日常を切り取るスナップ写真でひと工夫!
旅行やお散歩で役立つワンポイントテクニック

 日常のスナップだけでなく旅先や観光地などで記念に風景を撮影する場合、ついつい主題を真ん中に置いて撮影しがち。撮影の際にちょっと角度を変えると、写真の印象を変えることができる。

 自分の周囲の風景は360度全景に広がっているので、写真撮影はその一部分の「目で見える風景を切り取る行為」だ。切り取る場所と切り取る角度を変えると、先述のとおり印象が一気に変わる。主題の配置を変えることで奥行きが出たり、撮影する角度を変えることで主題が大きく見えたりもする。写真の構図に特に正解はないので、色々試してみると写真の仕上がりの変化を楽しめるはずだ。

【スマホを水平に構えて上下に振ってみる】

主題を真ん中に置いた作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/1656秒、ISO相当感度20)

上に振った作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/1919秒、ISO相当感度20)

下に振った作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/1372秒、ISO相当感度20)。曇り空で空がキレイではないときは下に向けたりしてみよう

【スマホを水平に構えて左右に振ってみる】

 主題を強調して撮影したい場合は写真の中央に配置するほうがいいが、左右に振ってみると風景に奥行きが出ることもある。風景などの遠景撮影だけでなく、近景の撮影でも効果的だ。

主題を真ん中に置いた作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/2000秒、ISO相当感度20)

左に振った作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/2183秒、ISO相当感度20)

右に振った作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/1919秒、ISO相当感度20)

【スマホを上下左右に振っての応用例】

水平に構えた作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/120秒、ISO相当感度64)

下からあおった作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/40秒、ISO相当感度25)。下からあおることで迫力が出た

正面に捉えた作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/120秒、ISO相当感度25)

主題を左に振った作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/120秒、ISO相当感度25)。少し振って背景を入れることで撮影地の状況がわかるようになった

正面に捉えた作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/716秒、ISO相当感度20)

主題を右に振った作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/857秒、ISO相当感度20)。建物を撮る場合は正面からに加えて少し振った場所で撮影すると、建物が広く見える

タテ位置で正面に捉えた作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/1333秒、ISO相当感度20)

斜めに振った作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/1453秒、ISO相当感度20)。建物を撮影する際は安定するので水平に撮るのが基本だが、高い建物を撮影する際はあえて斜めに撮影してみると、遠近感が強調されてより高さが感じられる

【ワンポイントテク】夜景をキレイに撮るコツ

 夜景撮影時は光量の関係でシャッタースピードが長くなり、手ぶれがおきがち。スマホを欄干や手すりなどに固定して撮影すると手ぶれが抑えられる。また、ガラス越しの夜景撮影時にはガラスに写り込んでしまう。ガラスにぴったりとスマホを付けて撮影するのもアリだが、可能な場合は上着をかぶって映り込みをシャットアウトするのもオススメだ。

【屋外での夜景撮影】

欄干に固定して撮ることで手ぶれが抑えられる

屋外での夜景作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/4秒、ISO相当感度100)

窓の映り込みは服をかぶって抑える。窓にピッタリとスマホを貼り付けて撮影するのもいいが、構図が正面に固定されてしまう

ガラス越しでの夜景作例(F値1.8、焦点距離29mm、シャッタースピード1/4秒、ISO相当感度160)

SNS映えを狙ってモノクロの陰影を生かす

 主題を左右に振ったり撮影位置を変えつつ構図を斜めにして撮影。斜めにしたことで写真に奥行きが生まれ、モノクロの陰影強調によりさらに印象深くなる。

モノクロでの作例(F値1.8、焦点距離39mm、シャッタースピード1/787秒、ISO相当感度20)

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